過去に思う
「は?じゃあ、暗殺ってこと?」
「そうだ。…勘違いするなよ。俺はシャイニングを殺す気はないぞ。」
そう言うとホッとした顔になるアイスト。
「あぁ、よかった。だよねーロスがシャイを殺すはずがないよね。」
「殺す理由もないしな。」
少しお互い笑ったあとに難しい顔に戻った。
「明後日には作戦が開始される。そしたら俺がすきをつくっとくからそっからシャイニングを救出、そのまま国を出ろ。」
「ロスはどうするの?」
「俺はこの国に残る。」
お互いに静かに睨み合う。
「ロス。お前がシャイニングを救出してそのまま出るぞ。」
「はぁ?何言ってるんだ。俺は行かないって言ってるだろ!良い加減にしろよ!」
俺が叫んだ瞬間に椅子を蹴飛ばすように凄い音をたてて立ったアイスト。
「良い加減にするのはお前だ!ファントム・ロスト・クラスター!過去に縋りついてんなよ!あんたの隊長はもういないだろ、過去ばっか見てないで前をみろ!」
それは自分がよく分かっていながらもずっと出来なかったことだった。
「ふざけんなよ。俺は行かないからな!」
アイストは出ていく前にこう言った。
「じゃあ、シャイニングは死ぬぞ。俺は助けない。集合場所は西門だ。」
パタンッ
「なんなんだよ…。」
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ロスが来ないと言ってから4日がたった。シャイ的には来て欲しいがそうも言ってられない。
会議が終わり部屋に戻ろうとしたら憲兵部隊の1人が話しかけてきた。
「シャイニング大将少しいいですか?」
「はい?」
「少しだけお話があるのですが。」
「…わかりました。」
ねんのためハンドガンを触って確かめてみる。うん、大丈夫だ。
後を追ってついて行くと角を曲った瞬間に何かに押し倒される。
「‼︎」
とっさに銃を相手に突きつけるが
「ロス?」
相手は悩みの種であるロスだった。
思わず銃をおろすとそのまま周りの憲兵の奴に取り押さえられた。
「ロス、どうして憲兵部隊と?」
「それは俺たちと取引をしたからです。」
憲兵部隊のやつが横槍いれてきた。お前には聞いてないよ。
「取引?」
「そう、取引。貴方を殺す代わりに殲滅部隊の隊長は絶対に変えないと言う代物です。」
殲滅部隊の隊長。それがロスにとってどれだけ大切な物かはシャイが1番よく分かっている。
ならこんな終わりでもいいかも知れない。憲兵部隊に殺されるのはごめんだがロスになら殺されても文句は言えない。
ロスはこっちを見ているだけで何を考えているか分からない。それでも言わなければならない。
「ロス。シャイはね、言わなければならないことがあるんだ。ロスに」
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「えーと、どうも始めまして?」
「はい、始めましてボマー大佐。俺は第一殲滅部隊の指揮監督やってます、ベクトル・マッシュです!それにしてもロスと同じで若い!でもロスより小さいね、全体的に。」
「なっ!……失礼しました。私は本部のシャイニング・ボマーです。今日はどういったご用件で?」
あんまりにも失礼なことを言うので思わず声をあげたが余り気にしてないようだ。
「いやぁ、ロスが友達だって言ってたから会ってみたいと思って!」
ロスがそんな風に言ってたなんて!
「そうですか! ロスはいろいろ難しいやつですがよろしくお願いします。」
「うん、分かってるよ。ロスは良い友達を持ったね。」
「ありがとうございます!」
ベクトル大将はその後去って行った。あの人、きっとロスに好かれてるな。ロスは仲間を大切にしてるみたいな話嫌いなはずだから。
シャイがまたベクトル大将に会ったのはそれからすぐの事だった。
シャイはその時任務の全体的な計画を立てていた。
「これを。」
「うむ。」
その時は何故か国王がいて国王に直接渡すハメになった。何も分からない王なら1番押してる案にすんなり決まるだろ。
そう思っていたのが甘かった。
「じゃあこれにしろ。」
「はい。」
そう言って1番近くにいた憲兵部隊の奴に渡してる。
「では第三案で決定します。何か意見のある人は質問だけは許可します。ですがこれは決定です。」
は?いや、何で第一案じゃないの?1番いいし、押してるのに。
「すいません!何故第三案なのか教えて下さい!」
他の案だったらこんなことは言わない。だけど第三案はだめだ。
「この作戦が1番派手だろう。それに邪魔な奴を1人消せるしな。」
第三案は決定になった。
この案はたまたま案に入れただけの案だが一応シャイが考えた。
内容はシンプルだ。1人が爆弾を巻いたまま敵地のビルに突っ込むだけだ。その1人はベクトル・マッシュに決まった。
ロスの隊長だった人だ。




