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我ら、第一殲滅部隊 通称柳箕廻(やみえ)隊だ!  作者: 蓮陰
治療は最大の攻撃なり
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メスを持つ

あーあ今日も作戦を成功させに行く。今更ながらだが救護部隊との両立をするのは大変だ。全然寝てない気がする。

今は敵の場所までの移動中だがトラブルが発生し今日は野宿になってしまった。はやくねてしまおうと思い薄い寝袋に入った。


夢を見た。いつもの夢だ。

暗く周りを見渡しても私以外に人はいない。

トントン

肩を叩かれ後ろを振り返ると敵軍の兵士がいた。


「何故殺したんだ。お前は人を救いながら人を殺すのか。」


喋るほどに其の顔はボロボロになり血が流れていく。


「お前は神にでもなったのか。何故殺したんだ!何故!何故!」


声が段々大きくなり幾つもの声が聞こえてくる。耐えられなくなって頭を抱えるように座り込んだ。


暫くそうすると声がやみ、誰かが前に立っている。見たくはないが見ないと目覚めない。

そっと前を向くと女の子が立っている。幼いころの私だ。


「私は人を救うのが昔からの夢だった。そのために救護部隊に入ったんだよね。」


「うん、そうだよ。幼い私。」


「じゃあどうして人を殺すの⁉︎私は、私たちはそんなことしたく無い!私も貴方も!なのにどうして?」


「ごめん…ごめんなさい。」


幼い私からは耐え切れなくなった涙がぽつりぽつりと流れていく。


「私たち、これからどうなるの?」


「わからない。もしかしたらもう救護部隊じゃなくなるかも。」


「貴方はそれでいいの?」


「…時代には逆らえないかな?」


そういうと泣き出してしまった女の子。あー、何であんなに強くなっちゃったんだろう。


********************


「…い、…きろ。…きろ!」


なんか声が言ってる。


「起きろ、アニータ!」


「はい!…あれ?ニュート?」


「うなされてたわよ。」


「あぁ、ありがとう。もう時間?」


「そうね、あんたが最後よ。」


「じゃああたしもじゅ「ちょっと待ちなさい。」…なに?」


「あんたに殲滅部隊に来ないかと言う勧誘がきてる。でも実際拒否権はない。」


あぁ、やっぱり。

「…うん、そっか。」


私のこの手はきっと人々を殺すことに使われるだろう。


「だからあんたは医者になんなさい!」


「え?」


「医者は今人数がいない。医者になるって言えばあいつらも大人しくひくでしょう。」


「でも勉強してないのに試験なんて無理があるでしょ!あと何ヶ月で試験だと思ってんの!」


「あんたの夢はなんだ!その手はなんのためにあるのさ。…夢を諦めんなら全部やってからにしなさい!あたしは本気よ。貴方は?」


「私は…。」


今更やっても間に合うか分からない。試験までは恐らく2ヶ月だろう。でも、私のこの手はきっと、


「私、やるよ。頑張る。」


私はそれからあり得ないくらい勉強した。勉強し過ぎて吐血するかと思った。ニュートはあの日から何か吹っ切れたようで、最近はよく学校に行っている。教官のバイト?みたいなやつだ。


あの後私が受かったかどうかは貴方達がよく知ってるでしょ?


********************


窓から朝日がさしてきている。ん、?…朝日?

ベッドから飛び起きる。え?何でベッドで寝てんの?あれ?ミイと話してなかった?


「あぁ、おはようございます。アニータ軍医。あの後すぐに寝てしまったんですよ。」


「え?…じゃあ全部夢か。懐かしいもん見ちゃったなぁ。」


「どんな夢だったんですか?」


「子供の頃の夢を叶える夢だよ。」


「へー、子供の頃の夢…なんでしたっけ。」


「なに?ミイは覚えてないの?自分の夢。」


「私はまだまだ若いですからこれから叶えます。」


「それ、私がおばさんだと?」


「…さぁ、どうでしょう?」


あのとき夢に出てきた幼い私は確かに笑顔だった。泣いていた小さな少女はもういない。

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