覚めた夢
其処から僕は証拠のため彼女の死体を持ち帰った。録音もしたので問題はないと思っているが。
どうやって帰ったのかは分からなかったが彼女の死体が重かったのは覚えていた。
疲れた。ギターでも弾こうかな…でも歌ってくれる人がいないや。
帰ってきたときにいつもは行かない上司の部屋に行った。
上司に事情を話すとびっくりなことを言った。
「彼女は裏切り者ではなく、戦死したことにしよう。」
「え?」
何で?
「彼女は人気者だった。そんな人の裏切りとなれば精神的にダメージが強いだろう。彼女の死体はバラバラにして燃やせ。」
「そんなことしなくても葬式してくれれば…」
「裏切り者に葬式は出来んだろう。」
裏切り者…彼女は最初からこの隊が嫌いだった。最初から全部嘘だったんだ。今更その言葉がのしかかる。
彼女の死体はバラバラにして燃やした。その時にまた泣いた。
彼女は戦死として処理されたがメンバーは納得しなかった。
「彼女は俺らが出る時にまだ生きていたのに、戦死なんであり得ない。」
「だいたいリマーナの死体をみたのがサイバーだけなのが可笑しい。」
「あいつが殺したんじゃないか?」
少しずつ広まった噂のせいで僕は此処に居づらくなった。友達も居なくなり僕は疲れていた。
そんな時に任務が入った。僕は今1人で行動しているので任務も1人だ。
今日はとられてしまったA地点の人数を確認するだけだ。
敵には余り見つからなかった。
でも帰るときにどうしても邪魔なやつを1人殺さないといけないな。めんどくさい。
ナイフを握ったときに彼女を思い出した。
綺麗な赤が彼女から出ていた。バラバラにした彼女。
ザシュッ! グシャッ!ザッ!
ドサドサッ!
気付いたら僕はそいつをバラバラにしていた。
「…あは」
何だか笑えてきたが必死に抑えて
なんとか帰ってこれた。
それからはナイフを握れば笑い敵をバラバラにするようになってしまった。
前からナイフは得意だったが今は敵の動きからどう攻撃すれば殺せるかが分かってきた。沢山のバラバラをつくったが彼女の感触は消えない。むしろ色濃く塗り潰された。
仲間もいなくなってとうとう1人になってしまった。
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「と言う訳なんですよ!」
サイがこんな時にも笑っているのが痛々しい。そうするとシャイちゃんが凄い勢いで泣き出しだ。
「うわぁぁぁん!っサ、サイ!たいへんだったねぇ。うぅ!」
「シャイニング落ち着け。顔がぐしゃぐしゃだぞ。」
そういいつつ隊長がティッシュをさしだす。
「サイ!ここには誰もサイをそんな扱いしないからね!」
アニータが言った
「じゃあ、サイの上司懲らしめにいく?」
あ、それいい!
「うちもそれがいいと思いますよ。だいたいふざけた野郎ですよね。」
そう言いつつサイの方をみると固まっていた。
「え?僕こんなんなのに、まだこの隊に居ていいんですか?」
シャイちゃんが叫ぶように言った。
「当たり前じゃん!サイを追い出したりしないよ。」
アニータが苦笑いだ。
「ここはおかしな人ばっかりだから気にしないよ。」
隊長はこっちを見た。
「人造人間がいるんだから、頭可笑しいやつなんていても問題ないだろ。」
「隊長!うち、最近まで本当にそうだと思ってたんでやめて下さいよ!でも、本当にうちも気にしませんよ?」
アニータが言った。
「それに、サイは親友を失って隊の中でも厄介者扱いだったのにあの隊が好きだったといえる優しい人だと思うよ。」
それを聞いて泣き出しだサイ。
静かに嗚咽を漏らさないように泣くサイを
「泣くならもっとしっかり泣けよ。」と言って隊長が頭に手を置く。
「うぅ!みんな〜〜!っひく、あ、ありがど、ありがと!」
「泣き方がうるさい。」
隊長!それは理不尽すぎる!泣けって言ったのは隊長だよ!
「ロス!それは理不尽すぎるよ。」
うわ、アニータと思考回路被った。最悪だ。
「うわぁぁぁん!サイ〜〜!」
「サイは分かるけどシャイちゃんは泣きすぎでしょ。」
思わずうちは苦笑いをした。
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僕はある墓に来ていた。リマーナの墓だ。
あの後燃やした灰を集めて壺にいれ土に埋め墓をつくった。
此処からは彼女の嫌いだった東軍の練習がよく見える。今まではここに来ると悲しくなったが今は違う。
「リマーナ。君は僕が嫌いだったかもしれないけど僕は君が好きだったよ。今までありがとう。これから僕は君の親友である僕を殺すよ。だからその僕とどうか安らかに眠ってね。」
諜報部隊のころに使っていたナイフを横に突き刺す。
「僕は今日から柳箕廻隊のサイバー・ヴァースト・セイバーだよ!」




