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クッキーの悲劇

これは私の友人が書いて下さった。番外編です。

「なんだよこれ」


「わぁ!何なにびっくりだよ!?」


「うわぉすっごーい」


「…うちら、どうしちゃったんでしょう」


「なんでなの?」


自分のものじゃない身体。初めて目にする本物の自分。


つまり5人は


「「「「「入れ替わってる…!?」」」」」


事の起こりは2時間前。


いつも通り任務を終えて、帰ってきた3人と出迎え2人。


のんびりと残り少ない1日を過ごすはずだった…のだが。


「みんなお疲れ様~おなかすいてない?」


「あぁ…少し」


「もーくたくたーなんか甘いのないの~?」


「確かに少しお腹すきましたね」


口々にいう3人に笑いかけて、アニータはそれを取り出した。


「じゃあこれ食べない?作ってきたんだけど」


そういうアニータの後ろからひょっこり顔をだしたシャイニングが食べているのは差し出されたものと同じものだった。


「おいひいよ~先もらっちゃったぁ」


もふもふと小動物のようにクッキーを頬張るシャイニング。


じゃあティータイムにでもするか、とめいめいに席につき、5人仲良くテーブルを囲んだ。



談笑しながらのティータイムも終わり、もうそろそろ夕暮れ時。


「おいしかったー!アニータまた作ってきてね!」


嬉しそうなアニータと満足そうな4人。


そう、アニータが作ったクッキー。甘いものがあまり好きではないファントムですら、美味しいと思うくらいその出来は素晴らしかった。それさえ除けば、何の変哲もないただのクッキーのはずだった…。


「シャイ、眠くなっちゃった~ちょっと寝るー」


おやすみ~とソファーに寝転んだシャイニングを皮きりに、それぞれ眠気には勝てず横になっていく。


そんな仲間たちを見て、ファントムも呟く。


「みんな疲れてんだな‥俺も少し寝るか」


いつもなら眠気など気にも止めないファントムでも眠くなってしまうほど、部屋中が眠気に包まれているようだった。


そして、今に至るまで、全員ぐっすりと眠っていたのだ。まるでなにかの呪いにでもかかったかのように。




「目が覚めたらこれかよ…笑えねぇ」


どうやらぐしゃぐしゃに中身が入れ替わってしまったようで。


放心状態のファントムは使い物にならないとふんだのか


「んーじゃあみんな返事してね!」


点呼を取り始めるシャイニング。


……


「ブレイドー」


「はい」


「これで全員だよね?ええっと…まずロスがアニータ、アニータがブレイド、ブレイドがシャイ、シャイはサイ、サイがロス、でおっけー?」


「そうみたいですね…うちがシャイちゃん…大丈夫でしょうか」


「早速ネガティブちゃんだよシャイちゃん…じゃなくてブレイド!」


「シャイはブレイドが良かったな~」


「ちょっと待って酷い!」


「お~なんだろ私強そうになってるー!」


「え~嘘だーアニータがブレイドとかあり得ないですよねー隊長!」


「いやお前が一番ない。俺の姿ではしゃぐな。あといちいちつっこむなうるせぇ。」


ファントムは背後に黒い何かが見えそうな感じで不機嫌だ。


「すいませんでした」


「ロスってばアニータのかっこで言ってもあんまり迫力ない!シャイ怖くないよ!」


「チッ」


なんなんだこれは。俺がアニータ?有り得ない、なんでだ。とでも言いたげなファントム。とてつもなく不機嫌そうだ。


「どうしてこうなったんだよ」


みんなの目線が一斉にアニータ(ファントム)に集まる。


「俺じゃねぇよ」


「あ、そうだった。」


今度は一斉にブレイドになったアニータを見る。


「えぇっ私!?なんで!?」


「いや、お前のクッキーのせいだろどう考えても。」


「アニータ、クッキーに何いれたのー?」


「みんなが元気になるようにって、すこし薬草…」


「「「「それだ」」」」


「え、えぇ~…ごめんなさい…」


おろおろしながら謝るブレイド(アニータ)


「まぁ…食っちまったもんはしょうがねぇし、戻るまで待つか」


はぁっ、とため息混じりにアニータ(ファントム)は言う。


「そだねー、じゃあしばらく僕は隊長だー!ひゃっほー!」


なんかやばくね?とサイ以外の全員が思った瞬間だった。


「取り敢えず、お互いの仕事教えますか?あと武器の使い方とか…いつ戻るかわかりませんし。それと隊長、じゃなくてサイバー、どうしますか?」


シャイニング(ブレイド)の提案はあっさりと却下される。


「いや、その必要はねぇな。多分身体に染み着いてんだろ。あと馬鹿はほっとけ」


なんとなく、見ただけでわかるしな、と言うアニータ(ファントム)に続き、それぞれ武器を手にとる。


「ほんとうだ…私戦ったことあんまりないのに、銃の使い方わかる…!」


他のメンバーも同じようだった。


「じゃあみんな、なんとかなりそうだーってところで言っちゃうけど」


いつものように話し始めたサイバー(シャイニング)。


「明日の早朝から任務入ってます!」






「「「「は?」」」」


司令官以外全員の間抜けな声が綺麗に揃った。


しばらく続きます。

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