機械の電池
銃声が止んで目を開けると
そこには五体満足のシャイがいた。
「何故だ。何故殺さない!」
「うちは自分の隊の上司殺すほど馬鹿じゃないです。」
その瞬間に扉が吹き飛ばされた。
「こちらは憲兵部隊です!暗殺部隊開発局のスクルス大将、兵法5条により逮捕します。」
バタバタと狼狽えているスクルスがうっとおしい。
「何でだ!いきなり来て何のつもりだ!」
説明するのはめんどくさいなぁ。
「全て今日の会議に流したんです。皆さん議論することが無いと言っていたので、開発の金のために依頼を受け持って人殺しをしている人を懲らしめようかと思って。」
「そんな事を出来るほどお前の権力は無いだろう!それにあの殺人鬼だって罰せらるはずだ。」
あーもー、何言ってんのこいつ。ふざけんなよ。
「貴方の最強の機械はもう、シャイの隊の仲間です。次手を出したら殺しますよ。」
そのあとスクルスは意味のわからない言葉を呟きながら連れて行かれた。
「ロスは無事?」
「はい、無事です。ですが出血が酷く今は寝ています。 」
「出血?傷が開いたの?」
「はい、そのまま走り回ったので余計に死にそうです。」
「じゃあ、今頃うちの軍医は怒ってるね。」
「カンカンですよ。」
「あぁそうだ。ブレイドお帰り!」
「ただいま、シャイちゃん。」
あぁやっぱり笑顔が似合うね、ブレイドは。
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久しぶりにベッドで寝てる。
おきたらアニータに怒られるから起きたくない。
「ロス、起きてるでしょ?」
ばれてたわ。
「はい、おはようございます。アニータ。」
「ロス、おはよう。今更かしこまったってもう遅いよ。」
デスヨネー。
「いや、傷口が開いたのは俺のせいじゃないだろう?」
「いや、ロスが悪いよ。だいたい走り回ったんでしょ?」
目が怖いぞアニータ。
「はい、すいませんでした。」
謝っとくに限るなこれは。
「もう、しょうがないなぁ。とりあえず今日はしっかり寝てしっかり食べてね!」
今日はゲーム出来ないな。
それにしても、さっきは死ぬかと思った。あの距離でも外すほど下手くそだと思わないしな普通。
あぁ、しぬかと思ったわ。
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パンッ
やっぱり無理だ。うちには殺せない。
「うちには無理です。だいたいこんなに近かったら当たりません。」
「え、何お前。この距離でも外しちゃうの?目の前なのに?」
「近ければ近いほど外しますから。」
「成る程ね。それで任務は失敗したがどうするんだ?」
「失敗したのを伝えます。そして多分壊されるんじゃないですか?」
うちは欠陥品になってしまった。
でもそれでいい気がした。
「何スッキリした顔してんだよ。お前は壊されることはないぞ。」
え、それは無理だろう。
「あ、正確には機械は壊されるけどお前は俺らの仲間として戦うんだよ。」
いや、ますます意味がわからない機械何だから普通に壊されておわりでしょ?
「ブレイドお前は本当に機械なのか?」
「…暗殺部隊のやつらがそう言ってました。僕は小さい頃の記憶が全くなく、気づいたときには暗殺部隊に居ました。」
「だからお前は自分が機械だと思ってるんだな。」
「いや、本当に機械何ですよ。」
「人を殺したくないと泣く機械が居てたまるかよ。ハイテク過ぎだろ。」
え、泣いてる?うちが?
「あ、本当だ。泣いてますね。」
「気づかなかったのかよ。」
隊長の呆れた顔が微かに霞んでいる。泣くのなんてうちの記憶では始めてだ。
隊長がうちの手を握りながら言った。
「俺はこんなに手があったかいやつを仲間を手にかけたくないと泣くやつを機械だとは言わない。」
「でも…うちは人間として生きていいんですか?軍にいて人を殺すことしかしてこなかった奴なんですよ?」
「この隊のやつはみんなそんなもんだよ。」
隊長の優しい声にうちの中に確実に暖かくて少し悲しいなにかが溢れてきた。
「ありがとぅ、ございます!」
ポロポロと涙を流すうちを隊長は笑って見ていた。
「あのー、そろそろ任務完了にしません?」
ひょっこりと顔を出すサイバー。
「あぁ、帰るか…」バタンッ!
『隊長!』
いきなり隊長が倒れた。よく見ると顔が青いし血がにじんでいる。
任務完了のボタンはうちが押しとこう!
「隊長!僕が背負いますからね!怒らないでね!」
「アニータ中将呼びますね。」
うちらはそれから急いで帰った。
帰ってからうちは任務完了ボタンを間違えて暗殺部隊のを押したのを気づいた。
隊長を急いで運びながら思う。
今日からうちは暗殺部隊の機械ではなく仲間の機械として生きよう。この戦争を共に生きるために。




