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1人が楽だと思っていたのに、あなたと2人が楽しすぎて  作者: あぽぉ


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15/22

どうしてこんなに緊張してるの私

翌日の昼休み。

「あー、いよいよ来週から期末試験かー」

「放課後の勉強会はどうなんだよ」

「ちゃんと勉強してるよ」

「お前のことだから、周りの空気ばっか読んで、参考書読む暇ないとかになってんじゃねーかと思った」

「全然そんなことないんだなー、これが。昨日なんて、みんなで美希の家にお邪魔したし」

「まじかよ。呼び捨てになってるし、苦手とか言ってめちゃ仲良くなってんじゃん」

「まぁね。美希いい子だし」

「お前、この数週間で変わったな。こないだまで1人が楽って言ってたのに、えらく仲間が増えたじゃん」

「なにー? ぼっち仲間が仲間作って寂しいの?」

「ちげーし」


これまでの友達には、こんな冗談も言えなかった。

うざいと思われるかな、嫌われるかな、と思っては、言葉を飲み込むばかりだった。

でも、島崎くんには、言ってしまう。

そして、彼は笑って受け入れてくれる。

美希たちと一緒に勉強しようと思えたのも、彼の存在があったからかもしれない。


「それにね、図書室で知り合った2年生の先輩が勉強教えてくれててね、みんなとっても助かってるんだー。男の人なんだけど、すごく話しやすくて親切でさ」

彼の顔が、かすかに曇る。

「俺だって勉強教えられるけど?」

「何、先輩に対抗心燃やしちゃってんのよ」

「そんなんじゃねーし」


数秒考えるような仕草をした後、彼が言った。

「明日、勉強会やるか?」

「誰と?」

「俺とお前で」

彼が前髪を触りながら言う。

「どういう風の吹き回し?」

「いや、まだ不安なところがあるなら、教えてやろうかと思ったんだけど、別に嫌ならいいけど」

「お、お願いします」


てなわけで、島崎くんと2人で、勉強会をすることになった。


◇◇◇


翌日の土曜日。

私たちは近くの図書館に集まった。

彼は公園で見たスポーティーな服装とは違い、ダボッとした黒いTシャツにジーンズと、ラフな感じだ。

一方、私はピンクのブラウスにブルーのふんわりしたスカート。

ちょっと温度差を感じる。

いやいや、服装なんて関係ない。

勉強にきたんだから。


図書館に入り、2人並んで座る。

これ、他人から見たら、私たちってどういう関係に見えるんだろう。

赤髪ピアスの高校生が図書館にいるだけでも、かなり目立ってる。

「わかんねーとこあったらどんどん聞けよ」

「うん、ありがとう」


さっそく苦手な数学から取り掛かる。

わー、この方式わけわかんないんだよな。

こないだ、小林先輩や佐々木さんにも散々聞いたけど、結局理解できなかったんだよなー。


ふと横を見ると、彼がサラサラと問題を解いている。

ほんとに頭いいんだな。

「何? わかんねーの?」

「あ、うん、ここどうやるんだっけ」

「ここはだな」


彼が私の方に体を寄せる。

まっ、ちょっ、近っ。

私、ここに来るまでに汗かいたけど臭くないかな。

お昼に食べたとんこつラーメンの匂いとか残ってない?

「おい、聞いてんの?」

「え、うん。聞いてる聞いてる」


私、男子に免疫なさすぎ!

小林先輩に教えてもらう時は、こんなことないのに。


その後も、彼との距離の近さに緊張してしまい、あまり集中して勉強することができなかった。

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