第36話:コスプレ魔法講座と、セーラー服の女王様
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第36話は、調子に乗った駄女神の「セクシー教師コスプレ魔法講座」と、学園アニメに洗脳されてセーラー服で現れたエルフの女王様のお話です!
相変わらずのジト目で現実を突きつけるリンちゃんのスパルタ(?)なツッコミをお楽しみください!
それでは、第36話スタートです!
翌朝のエルフの女神大聖堂内は、神聖で静かな雰囲気に包まれていた。
エルフのハイエルフや長老たちが整然と並んで着席しており、中央にはシルフィアナ女王が座っていた。昨夜のコース料理宴会での話し合いの結果、同盟の樹立や魔王領の傘下に特別行政区を組み込む件に加え、シルフィアナは一つ重要な話題を思い出したのだ。
「そういえば……魔王リン様は試作型エアコンの魔法陣について、本来は女神様が描かれたものとおっしゃっていましたわね?」エルフの女王が会議の途中で切り出した。
部屋の隅で耳をかきながら茶をすすっていた駄女神ガチャラは、その天上の賛辞を耳にするやいなや、目を輝かせた!
「フフフッ! いい目を持っているじゃないシルフィちゃん!」駄女神は胸を張り、腕を組んで高らかに「ホホホ」と高笑いした。「あの温度調整とエネルギー変換の魔法陣なんて、偉大なこの私が暇つぶしに適当に落書きした程度の代物よ! こんなの朝飯前なんだから!」
駄女神は調子に乗ってペラペラと自分の魔法の威光を自慢しまくった。その結果……話はエスカレートし、エルフの女王と長老たちは熱心に手を合わせ、「上級魔法陣講習会」を開いてほしいと神々しく願い出る事態になってしまったのだ。
「もちろんよ! 心優しいこの女神様が天界の叡智を授けてあげるわ! 今日の午後に会いましょうね!」駄女神は自ら墓穴を掘っていることにも気づかず、誇らしげに請け負った。
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午後の講義の時間になる前——。
[隔離空間]にて。
駄女神ガチャラは次元鏡の前で、一人で真剣に自分の登場シーンの練習を重ねていた。その姿は宇宙の危機を救う時よりも真剣そのものだった!
「ダメダメ! 普通に空から降りてくるなんて芸がないわ! 優雅で、豪華で、ミステリアスじゃなきゃ!」駄女神はブツブツと呟きながら、「女神降臨」のポーズと「魅惑の女教師」のポーズを一人で2時間も交互に練習していた。
アンド……約束の時間。女神大聖堂の大ホールにて。
[ゴオオオオッ!]
突如として、太陽が爆発したかのような眩い光が大聖堂全体を包み込んだ! エルフたちは感嘆の声を上げながら手で目を覆う。天井からはダイヤモンドダストのような光の粒子が降り注ぎ、ガチャラの体がまるで人間界に降臨する慈悲深い女神のように、空から優雅に舞い降りてきた……。
[サッ!]
しかし、駄女神の足が地面に触れた瞬間——。
[パッ!]
彼女の体を謎の光が再び包み込んだ! 光が収まると、純白の女神のローブは影も形もなく消え去り、代わりに身体のラインが出た「セクシー女教師コスプレ」へと変わっていた! 胸元のボタンを外したシャツ、仕立ての良いスーツジャケット、膝上のタイトスカート、シャープなキャッツアイメガネ、そして手に持った指示棒!
エルフたち:「す……素晴らしい! これぞ天界の教えを伝授する者の制服なのですね!」
となりに立ち、冷やし緑茶をすすっていた木咲リンは、この上なくウンザリした顔をしながらステータスウィンドウを呼び出し、駄女神の衣装を呆れ顔でチェックした。
[アイテム:魅惑の女教師コスプレ衣装]
[防御力:+0]
[魔力:+0]
[特殊効果:見る者の羞恥心+200%、魔王の頭痛+500%]
リンはステータスを確認するとウィンドウを閉じ、駄女神に「なぜその格好をしているのか」と尋ねることすらもしなかった。……なぜなら、それが駄女神の痛々しいオタク的ロジックから来ていることなど、聞くまでもなく分かっていたからだ!
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ドタバタの末に長かった魔法陣の講義が終わり……同日の夕方。
未だに天界へ帰ろうとしない駄女神は、魔法プロジェクターを起動させ、疲れを癒やすためとしてシルフィアナ女王を「学園恋愛アニメ」の鑑賞に誘った。
そして夜——。
「ヒック……ウヒョォォォン! どうして……どうして先輩はヒロインの気持ちを分かってあげないのですかぁ! 毎日お弁当を作ってあげていたのにぃ! ウヒョォォォン!」
高貴なるエルフの女王シルフィアナは、目を真っ赤にして大泣きし、激しくしゃくりあげていた。彼女の横には涙を拭いたティッシュの山がうずたかく積まれている。駄女神はニンマリと怪しい笑みを浮かべ、耳元で囁いた。
「でしょでしょ! 制服を着て真剣に学ぶ学園生活には、青春と記憶のパワーが隠されているのよ、シルフィちゃん〜」
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翌朝——。
リンはいつものように書類のチェックをしようと、緑茶の湯呑みを持って歩いていた。だが、部屋の扉が開くと……
シルフィアナ女王の姿が目に飛び込んできた!
しかし今回……彼女は豪華なエルフのドレスを着ていなかった。濃紺のセーラー服に赤いリボン、髪をポニーテールに結び、魔法のノートを手に抱えて、極めて真剣かつ意気込みに満ちた表情で立っていたのだ!
「おはようございます、魔王リン様! 本日は生徒として、新しい魔法陣を学ぶ準備ができておりますわ!」
リンはピタリと足を止め、湯呑みを掲げたまま固まった……。ジト目でエルフの女王を見つめると、すぐさまステータスウィンドウを開いてチェックした。
[アイテム:日本の女子高生制服]
[防御力:+0]
[魔力:+0]
[特殊効果:ステータスの上昇は一切なし]
リンは静かにウィンドウを閉じると、人生で最も深い大きなため息をついた。
*(「……100% あのポンコツ女神に吹き込まれましたね」)* リンは心の中で呟き、お茶を一口すすった。
後ろからついてきたエルフの参謀や長老たちは、首をかしげて困惑しながら尋ねた。
「女王様……大変差し支えなければお伺いしますが、なぜ本日はそのような珍しいお召し物を?」
シルフィアナは真摯で尊敬に満ちた声で参謀たちに答えた。
「女神様がおっしゃったのです。魔王様の元の世界では、学問を修める者は皆このような制服を着用し、それがより良い学びを助けるのだと」
エルフの参謀は深く感銘を受けたように頷いた。「さすがは天界の叡智……」
となりに座ってお茶を飲んでいた駄女神ガチャラは、胸を張って高らかに威張った。
「その通りよ! 制服こそが学園のパワー! 着れば脳が開いて、アニメを見れば見るほど理解が深まるのよ!」
リンは緑茶を一口すすると、ジト目で目の前の光景を見つめ、淡々とした声で割って入った。
「現在存在するデータによりますと……制服が学習成果を向上させるという学術的根拠は認められません」
[シーン……]
部屋全体が一瞬で凍りついた!
エルフたちの息遣いが止まり、駄女神ガチャラは顔を固まらせ、手に持っていた箸を宙に浮かせたままフリーズした。そしてすぐさま大聖堂に響き渡る声で発狂した。
「ちょっとリンちゃん! なんで毎回そういうこと言うのよぉ! ハートよ、ハートが必要なのよ!」
リンはお茶を飲み続けながら無表情で返した。「重要なのは学習への意欲であり、服装ではありません」
シルフィアナは目を見開き、慌てて自分のセーラー服を見下ろした。「ま……私、騙されていたのですか!?」
エルフの女王が涙ぐみ始めたのを見た駄女神は、慌てふためいて弁明した。「ち、違うわよ! 騙してなんてないわ! 少なくとも勉強の雰囲気を出すのには役立つじゃない!」
リンは小さく頷き、お茶を置いた。「その言い分の方がまだ理にかなっていますね」
駄女神は胸に手を当て、安堵のため息をついた。「助かったぁ……」
一方、シルフィアナはノートをぎゅっと握りしめ、真剣に頷いた。「理解いたしましたわ! この制服が醸し出す『雰囲気』を活かし、魔王領のために全力で魔法を学びますわ!」
冷や汗を拭う駄女神と、少しずつ毒されつつあるエルフの女王を見つめながら、リンは静かに溜息をつくのだった。
*(「……まあ、女王様にセクシー女教師のコスプレをさせられるよりはマシですかね」)*
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最後までお読みいただきありがとうございました!
第36話は、セクシー女教師コスプレで講義を行った駄女神と、アニメに感動してセーラー服姿で弟子入りしてきたエルフの女王様でした!
データと事実を突きつけて即座に夢を壊すリンちゃんのツッコミ、相変わらず容赦ないですね(笑)
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それでは、次回の更新もお楽しみに! ✨




