第18話:王都アクロシアの危機と、女神のお泊り会
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第18話をお届けします。
王都アクロシアを襲うかつてない危機!
一方その頃、魔王城では……?
緊迫した展開とマイペースな神様の対比をお楽しみください!
人間族の王都——アクロシア。
いつもなら明るい陽光が差し込むはずの空は、禍々しい黒雲と無数の影によって漆黒に染め上げられていた。
「グアアアアアッ!」
「ギャオオオオッ!」
空を埋め尽くすのは、狂乱した『黒ワイバーン』の群れ。
これまで見せたこともない異常な凶暴性で、上空から炎や風のブレスを吐き散らし、街を破壊していく。
「防衛線を死守しろ! 住民を避難させろ!」
「くそっ、数が多すぎる! 矢が足りねえぞ!」
王国軍の騎士たちと冒険者たちが総出で武器を構え、必死の抵抗を続けていたが、あまりの数の暴力に悲鳴と怒号が街中に飛び交っていた。
そんな混乱の渦中にある冒険者ギルド本部。
慌ただしく走り回る職員たちを背に、ギルドマスターのガースは、険しい表情で副ギルドマスターへと指示を出した。
「通信魔法で今すぐレオンたち連絡を取れ! 急用だ、大至急戻れとな!」
「は、はいっ! すぐに手配します!」
指示を出し終えたガースは、壁に掛けられた長年愛用している大剣を手に取った。
ずっしりとした重みを確かめるように握り締めると、ギルドの重い扉を押して外へと足を踏み出す。
黒ワイバーンが飛び交う絶望的な空を見上げ、ガースはニヤリと不敵に笑った。
「ふぅ……さて、老いぼれたこの体に、錆がついていなきゃいいがな」
◇◇◇
同じ頃——ダンジョンの最深部。
「ふぅ……よし、回収完了だな」
階層主を倒したレオンは、宝箱からお目当ての財宝やレア素材を取り出し、安堵の息をついていた。
その時、パーティの仲間であるクララが、顔色を変えて叫んだ。
「レオン! ギルドから緊急連絡よ! 王都に大量の魔物が押し寄せて、襲撃を受けてるって……!」
「「「何だって!?」」」
周囲に緊張が走る。
予期せぬ知らせに仲間たちが動揺する中、レオンはすぐさま冷静さを取り戻し、魔法使いのエレナへ視線を向けた。
「エレナ! 今すぐ王都へ『転移魔法』で飛べるか!?」
「うぅ……ごめんなさい、さっきのボス戦で魔力を使い果たしちゃって、すぐには無理……!」
エレナは申し訳なさそうに首を振ると、腰のポーチから即効性の高純度マナポーションを引っ張り出し、一気に飲み干した。
「少し待って! すぐに魔力を回復させて飛ばすから!」
◇◇◇
一方、その頃の魔王城——。
賑やかだった宴も無事に終わり、リンと女神は、リンの両親を丁寧に見送ったところだった。
「ふぅ……楽しんでもらえたみたいで良かった」
両親の姿が見えなくなるまで手を振っていたリンは、ほっと一息をついて自室に戻ろうとする。
すると、隣にいた女神がすかさずリンの袖をぐいぐいと引っ張ってきた。
「ねえねえリンちゃん! このまま私の部屋でゲームしようよー! 今日は魔王城にお泊まりして夜更かししちゃおうよ!」
リンは死んだ魚のような目で女神を見つめ、即答した。
「嫌です。疲れたので寝ます」
「えええっ!? つれないこと言わないでよー! 良いじゃない、たまには女子会(?)しようよー! お願いお願いおねがーい!」
「ダメです。一人でやってください」
「嫌だあぁぁ! リンちゃんと一緒にゲームやりたいのー! 一人じゃ寂しいのー!」
地縄を打つ子供のように駄目をこね、足に抱きついて離れない女神。
しばらく押し問答が続いたが、あまりのしつこさにリンは大きなため息をついた。
「……1時間だけですからね」
「やったー! さすがリンちゃん、大好きー!」
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ここまでお読みいただきありがとうございました!
王都アクロシアの絶体絶命の危機!
ガースの頼れる背中と、急いで戻ろうとするレオンたち。
……そして相変わらず平和すぎる魔王城(笑)
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