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ヒロインの代わりに魔王討伐しちゃったわ  作者: ChaCha


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公爵邸に運ばれた夜~if byシンルート~

シンとリディア、運命が交わる世界線

魔王を討ち滅ぼした日。

リディアが戦場で静かに崩れ落ちたその身体は

王宮にではなく――

彼女が一番安心できる“家”、公爵邸へ運ばれた。


シンは一度もリディアの側を離れなかった。


眠るリディアの手を包み込みながら、

震えそうになる指先を必死に押さえ込む。


「……戻ってきてください。

 僕は……リディア様のいない世界なんて、考えられない」


その声はかすかで、でも確かに“祈り”になっていた。



――どれくらいの時間が過ぎただろう。

リディアがゆっくりと瞼を開いた。


「……シン……?」


涙で滲んだ瞳が、初めて“弱さ”を見せる。


「はい。ずっと、おそばに」


「……怖かった。あなたに、もう会えないかと」


その一言で、シンの世界が崩れる。


「僕もです。

 リディア様がいなければ……僕は、生きていません」


二人はただ手を握り合っただけ。

でもそこには、どんな誓いよりも深い絆が生まれていた。



数日後、まだ回復途中のリディアは

庭のベンチでシンと肩を並べていた。


「……ねぇシン。

 あなたと一緒にいると、すごく落ち着くの」


「僕もです。リディア様以外……考えられません」


穏やかに寄せる影。

鳥のさえずり。

朝の光。


その全てが、二人を包み込む。


リディアがぽつりとつぶやいた。


「もし……あなたが望んでくれるなら――

 ずっと隣にいてほしいって、思ってしまうの」


シンは胸に押し寄せる熱を抑えきれず、

深く、静かに頷いた。


「……僕の一生を、あなたに捧げます。

 リディア様が望むなら――

 僕は、あなたの隣で生きていきたい」


それは“侍従”の誓いではない。

初めて、ひとりの少年が

大切な少女へ向けた 乞い願った想い だった。


そしてリディアが微笑んだ瞬間――

二人の未来は“恋から愛”へと動き出していた。



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