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セリ、メフェナが200回イッたってよ

アルケウス200話到達記念ストーリーです。

さすがに弾切れ……じゃなくてネタ切れしました。

300話イクかどうかは分かりませんが、さすがにこの●00回ネタはもうないかと思います。


 毎度おなじみ、エヌセッズの酒場。


 開店準備を始めながら、ボルターはなんとなく疑問に思ったことを口にした。


「なあ、メフェナ。200回って、イカせようと思ってイケる回数じゃないよな」


 テーブルを拭いていたメフェナの目が光った。


「それは一晩で、という条件かしら。それとも一日猶予がもらえるのかしら」


 妙に自信にあふれた表情だ。


(さてはこいつ、余裕で突破してるな……)


 ボルターは、確信した。


「一晩はさすがに無理だろ」


 しかしメフェナは鼻で笑った。


「うふふ♡ 男の人には無理かもねぇ。途中で弾切れしちゃうもの♡」


「弾切れ言うな」


「じゃあ玉切れ?」


「玉切るな。怖えよ。言わせんな」


 青い顔でメフェナを睨むボルターは、思わず足をキュッと閉じた。


「女はほら……何回だってイケるから♡ タイミングとか体調とか、相性にもよるけどぉ」


「ああ、フィーバータイムか」


「あれが来るといくらでもイケちゃうから♡ まあ相手のスキルとかHPにもよるしぃ、それどころじゃないからぁ、いちいち何回イったかは数えてらんないけどぉ。

 もお♡ 男の人ってぇ、すぐ数値化したがるんだからぁ。そういうことされると逆に冷めるぅ」


 ボルターはむすっとしながら「俺はしない」と文句を言って、ふと思い出した。


「そういえば最近見かけなくなったけど、前はちょくちょく下の方にいたな。100イキ系のやつ、無料のとこしか見てねえけど」


「ああ、たまに下の方に出てきてたわよね。どんなやつだったかしら? 奥さんが快楽堕ちするやつだった気がするけど……。私もお金払っては読んでないからうろ覚えね。

 そういえば、あのカウンターってどこの何を測定してたのかしらね? すごく気になったわぁ」


「男の主観じゃねえの? 今イカせたぜ、みたいな。んでポチ、みたいな」


「やぁねぇ。一生懸命演技してあげてるとも知らずに……まだまだボクちゃんね♡」


 会話が途切れ、しばし黙々と酒場の開店準備をすすめる。


「で、本題に戻るけどよ。200回ってイケると思うか?」


「んもう、条件設定をしてよボルター。1回で? 一晩で? 1日で? 一生で?」


 ボルターは考えた。

 1日時間をもらえれば、自分でも可能な気がする。一回は……さすがに無理だ。どれだけ高速で腰を振ればいいのか想像がつかない。


 よって、経験者(と思われる)メフェナに尋ねるとなると――。


「一晩だ。どうだ? イケるか?」


「うふふ、りょうかぁい♡ なら早速、授業を始めましょうか♡

 フィーバータイムが始まってからどれくらいで200回に到達するかを計算してみましょう♡

 さあ♡ 先生のお話を聞きたいボウヤ♡ お席につきなさぁい♡」


 すっかり妖艶女教師モードになったメフェナが、酒場の準備もそっちのけでカウンターに入った。


 ボルターはカウンターの向かい側に姿勢よく着席する。


「じゃあこの白くてぇ、トロントロンのお酒を飲みながらお勉強しましょうねぇ♡」


 メフェナが流れるような速さでシェーカーを振るい、ボルターの前に出されたカクテルの名前は、もちろん『オーガズム』――。


「お前な……これは男が女に飲ませるやつだろうが」


「うふふ♡ だめよ♡ 残さないで全部ごっくんするの♡ でないと続きはナシよ……♡」


「甘すぎて嫌いなんだよ、こういうのは」


 文句を言いながらもボルターはカクテルを一気に飲み干した。先生の言うことは絶対だ。


「うえ。あっま……」


 ボルターがチェイサーを出そうと、腰を浮かせたところで、メフェナが講義を開始する。

 仕方なくボルターはいつまでも口の中に残る生クリームを我慢して話を聞くことになった。


「女性のフィーバータイムが発生した場合、1つ目の波から次の波が来るまでには、10〜30秒と言われてるわ。お互いの経験値やスキル、もちろん相性にもよるけどね。

 つまり相手が10秒サイクルでフィーバーできる感度Sランクな女性と仮定した場合、200回到達まで単純計算で2000秒。つまり33.333333分必要ということになるわ。

 でもこれはあくまでフィーバータイムの時間よ。そこに至るまでにはアイスブレイキングから始まり、ウォーミングアップが不可欠なの。

 男はフィーバーが最も重要だと勘違いしてるけど、基本的に女はフィーバーするかしないかよりも最初のアイスブレイキングとウォーミングアップを重要だと考えているわ。

 ここは大事なところよ。テストに出すからノートにちゃんと書きなさぁい♡」


 しかしボルターは後半部分は何も聞いていない。

 33分で到達するということしか、もはや頭になかった。


「一晩で200回は可能ってことか」


「まあね。ただしパートナーがその間、耐えられればって条件が必須だけどね♡

 残念ながら男性が一人でレベルアップして賢者に転職しちゃったらおしまいね。残念♡」


「ふーん」


(33分ならまだ余裕だろ。

 ん? あれ? ってことはその場合こっちは33分間、一度もイケないってことか?

 発射なしで33分……その間向こうは200回、俺は0回ってことだろ? おいおいちょっと待て。キツくねえか、それ……!)


 真剣に考え込み、完全に沈黙してしまったボルター。


 そこへ開店時間となり、エヌセッズのメンバーが店に入ってきた。


「おっはよー! 旦那と姐さん!」


「あれ? ボルターさん、どうしたん?」


「真面目な顔して考え込んで……賢者みたいっすね」


「お! 今日は姐さんがカウンターなの? 珍しい!」



「うふふ♡ どう? 今日は一日中オーガズムのフィーバータイムよ♡ いくらでもイカせてあ・げ・る♡」


 シェーカー片手に妖艶な笑みを浮かべるメフェナに、エヌセッズのメンバーがどよめいた。


「なんすか姐さん! 朝からそのパワーワード!?」


「飲みます! 何杯でも飲みます! 飲ませてください!」


「むしろイカせてください!」



 今日も平和でおバカで変態なエヌセッズの1日が始まるのでした。

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