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彼の愛が重すぎる  作者: 只野優子
7/10

理由

彼の口から《半身》と聞きヤバい奴認定した優子。異常な彼を前に断り切れるのか不安になって来て…

今目の前の彼をヤバい奴だと認定すると部屋のドアを誰かがノックした。


「私だ。クリス今入って大丈夫か?」

「え?ルイスさん?」


その声は叔父のルイスさんだった。なんとか二人っきりを脱したが、やって来たのは私の味方では無かった為、まだ警戒を解く事はできない。

彼が応え入室したルイスさんは私を見て苦笑いをし、彼を肩を持ち先ほどの席に座らせ私の元に来て着席を促す。

そしてルイスさんは椅子に座る私の横に膝を着き、視線を合わせ大丈夫か聞いてくる。紳士的なルイスさんに少し力が抜け大丈夫だと答えるとルイスさんは彼の隣に座り


「半身を見つけ必死な甥っ子サポートをする為に戻って来たよ。どうやら戻って来て正解だったようだ」


そう言い彼の頭に拳骨を落とした。頭を撫でながら気不味そうな彼は怖がらせた事を謝罪した。

とりあえず危機を脱しやっと体の力が抜け、先ほど残したアイスコーヒーに口を付け心を落ち着かす。

私が落ち着いた事を確認したルイスさんが、半身について説明してくれる。


「まず《半身》の説明からだね」


そう言い半身について話し始めた。

《半身》とはスタンレー家では心身共に安寧と繁栄を齎す相手(パートナー)の事を指し、その半身を伴侶に迎えた者は全てを手に入れる事ができると言い伝えられている。


『そんな御伽話(うそ)みたいな話を信じているの?このスーパーセレブ達が?』


そう思っていたら顔に出ていたようで、ルイスさんは苦笑いし片や彼は頬を染めて視線を送ってくる。そして


「我が一族以外の人はそんな絵空事を信じているのかと笑うが、我が家の歴代の当主の残した記録にも半身の事は書き残されており、スタンレー家の男は皆”男”になると半身を探し始めるんだ」


真面目な顔をして説明をするルイスさん。甥っ子の縁組の為に作り話をしている様には見えない。少し本当かもと思い出したら彼が


「私はあの日。優子さんに声をかけた時に半身だと分かりました。あの日は興奮して商談も上の空でしたよ」


そう言い恋する乙女の様に照れている。そんな彼をほんの少し可愛いと思ってしまい雰囲気に流されそうに。思わず自分で太ももを抓り深呼吸する。そして座り直し再度この縁組を断ることに。

するとルイスさんが断る()()()()()を聞いて来た。これは上辺だけで断っても受け入れてもらえないと思い本心を話す事にした。


「まず1番の理由は私は地元を離れたく無い事です。生まれてから地元を離れた事が無く友人も多い。だから将来結婚するなら地元に住める人と結婚したいと思っていました。そしてもう一つの大きな理由は平凡な家庭で育った私が、貴方達の様なセレブの仲間入りするなんて想像もできない。きっと私はこの縁を受ければ精神的に病んでしまいます」


そう言うと二人は顔を見合わせた。そして彼がコーヒーを一口飲んで


「まず一つ目の断る理由についてですが問題ありません。今日本に移住する為に住まいを探しております。もし貴女が望むならご実家の近くに新居を構えましょう」

『えっ日本に移住?』


突然の告白に口を開けて固まる。仕事で日本に来ているのだと思っていたが、話を詳しく聞くと彼は昔から日本が大好きで高校生の時にショートステイもしている。また幼い頃から日本に興味があり家庭教師を付け日本語を取得。そして半身が日本に居ると確信した彼は家族を説得し、半年前に日本に来て移住する準備をしているそうだ。


「でもご実家の仕事はどうするんですか?」

「役員なので年数回自国に行けば事足りますし、父が引退したら兄に仕事を任せ、私は日本で起業するつもりです。だから私はずっと日本にいますよ」


そう言い彼はウインクをした。断る一番の理由をクリアされ嫌な汗が背中を伝う。


『もしかしたら…私はもう蟻地獄にはまっているのかもしれない…』


そんな予感に焦りながら、断る理由を思いつく限り話し出した。

お読みいただき、ありがとうございます。

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