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彼の愛が重すぎる  作者: 只野優子
6/10

断るぞ!

釣書が気になりつつ、断るタイミングを図る優子は…

『何⁈ 釣書に何て書いてあるの』


彼は眉尻を下げ微笑みながら私の釣書を読んでいる。その間も兄が私の経歴を相手に伝えていた。

私の経歴なんて大したものは無い。幼稚園から高校まで市立の学校を出て、地元の中小企業の事務員として働く平凡なものだ。内容の薄い私の経歴はすぐ終わってしまった。だが彼は時に微笑みまた真剣な眼差しでまだ私の釣書を読んでいる。


釣書が気になりつつ早くこの消化試合を終わらせる為に、私から断る事にした。


「お声をかけて下さって光栄ですが、私は社会経験も短く未熟故に結婚など未だ考えておりません。それに私では貴方に釣り合いません。失礼な言い方をしますが…」


そう言い直接的な言い方で、この交際・結婚で自分は幸せにならないと断言しこの縁談を断った。

はっきり意思を伝え、ふと横の兄と上司を見ると顔色が無い。先方がプライベートは別だと言っても、兄の会社的には私と彼の縁は、今後の取引において有益になる。是が非でも縁を結んで欲しいはずだ。

子供じゃ無いからそんな事は分かっている。でも嫌なもんは嫌だ。

断った私を見た兄は背筋を伸ばし、彼の叔父のルイスさんに


「今回のご縁は大変光栄です。しかし妹が話した通り、うちは本当に平凡な一般家庭で、クリストファー氏に似合う家柄ではございません。私は妹には平凡でいい幸せになってもらいたい。失礼承知で申しますが、苦労すると分かっている所へ妹を嫁がせるつもりはありません」


兄も震える声でこの縁組を断ってくれた。その兄の横顔を見て泣きそうになる。すると今まで黙っていた彼が私を見据えて


「優子さんは私のどこが嫌なでしょうか?」

「へ?」


想定外の問いかけに固まる私。よくよく考えると彼の事を全く知らない。でもこんなハイスペックな人の横に私は立つ自信がない。自信満々に見える彼に本心を話すのが癪で、思わず悪態をつく


「貴方も私なんかのどこを気に入ったの?」

『あっやば!思わずキツく言っちゃった』


そう思ったが覆水盆に返らず。どうせ断るし印象悪くなってもいいと開き直ると、彼は微笑み釣書をテーブルに置いて


「だから結論を急がすに、お互いを知る所から始めませんか?」


尖り抗戦的な私に諭すように、優しい口調で語りかける彼に怯む私。焦る私に彼は釣書を再度持ち


「ここに書いてある優子さんの好きなアーチストですが、このアーチスト私も好きす。それに彼は友人なんですよ」

「えっ!マジで!」


どうやら私が昔から好きなバンドのボーカルは、彼の学友らしく今でも交流があるそうだ。私はお見合いを忘れ、そのアーチストが最近リリースしたアルバムの話で彼と盛り上がる。すると突然笑いましたルイスさんが


「クリスの言ったとおりお互いを知る所から始めるといい」

「その通りですね。後は若い二人でごゆっくり」


お見合いの仲人定番の台詞を言い、兄の上司は立ち上がり兄の腕を引っ張り退室していった。

唖然としている間に彼と二人っきりになる。やっと現状を理解した私は慌てて兄を追う為に席を立つと、目の前に壁が…


「優子さん。宜しければこの後お付き合いいただけませんか?」

「えっと…私は本当にこの縁談は断りたいんです。ですから…」


背の高い彼を躱し退室しようしたら、後ろ手を取られくるっと半回転し彼と向き合う。背の高い彼を見上げると彼は手で口元を覆い赤い顔をして


『そんな顔しないで下さい。抱きしめたくなる』

「はぁ?」


危険を感じ後退りすると、彼は少し屈み目線を合わせて


「やっと出逢えた半身を逃すほど私は愚かでは無い」


その発言を聞きやっぱりヤバい奴に目をつけられたと危険を感じ…

お読みいただき、ありがとうございます。

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