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彼の愛が重すぎる  作者: 只野優子
5/10

改めて見ると…

結局見合いを回避できず受ける事に。断る気満々で見合いに挑んだ優子は…

美的感覚がおかしい彼(クリストファー)は行動が早く、翌週月曜に兄に連絡を入れ、お見合いはその週の土曜の午後に決まった。場所は先日商談をしたホテルのフレンチレストランの個室。

こちら側は兄と何故か兄の上司の部長が来る事に。そして先方は彼と彼の叔父であるルイスさんが来るそうだ。


お見合いの日時が決まると、兄が詫びのつもりかお金をくれたので、お見合いの為にワンピースと靴を新調する事に。仕事が早く終わった日の帰りに百貨店に寄り、大人し目のワンピースとローヒールのパンプスを買う。


そして憂鬱な日々を過ごしお見合い当日を迎えた。

朝から不機嫌な私の機嫌取りをする兄に余計にイラつく。そして身支度をし父に早く行くように言われ予定より早目に出発。家を出て駅までの道のり兄が話し出す


「俺の忘れ物のせいで優に面倒をかけた。ごめんな…ほんで(受けてくれて)ありがとう」

「もういいよ。初めはめっちゃ腹立ったけど、一度はお見合いを経験したかったから良しとするわ。ちゃんと断るから援護射撃してよ」


そう言い兄を和ませた。冷静に考えたら兄が悪い訳ではない。苛立ちをぶつける先が無く兄に当たってしまい、今になって少し反省している私。この後はいつも通り他愛もない話をして目的地に向かった。


「頭を上げて下さい」


ホテルのロビーに着くと兄の上司がいて、ご挨拶すると開口一番に謝罪され上司は深々と頭を下げた。

そう彼も悪くないのだ。謝罪を受け早く見合いを終わらせる為に会場に移動する。

EVでホテルの3階のフレンチレストランに着くと、お店奥の個室に案内される。緊張しつつ個室に入ると、先方が先に来ていて


「本日はありがとうございます」


声の主はお相手の彼で、上司と兄に握手を求め挨拶をしている。そして彼は私の前に来て微笑み手を差し出した。てっきり握手だと思ったら、私の手を取った彼はそのまま席までエスコートしてくれた。


あれだけ嫌がっていた私だが、漫画のヒロイン様な扱いに気分が少し上がるお手軽な私。人生初のエスコートに少し…本当にほんの少し機嫌が良くなったところで、ケーキとコーヒーが運ばれた。

そして彼の叔父であるルイスさんが挨拶をし私に彼を紹介する。


お見合い相手はクリストファー・スタンレーさん3歳年上の25歳で兄と同じ歳だ。半年前から日本に滞在している。私でも知っている有名大学を卒業している秀才で、母国語の英語の他に日本語・フランス語・ドイツ語・オランダ語の5ヶ国語を話せる。


容姿は…外国人の系統はよく分からないけど、北欧系の顔つきで、綺麗なアイスブルーの瞳に鼻筋が通り彫りの深い顔をしていて、パリコレとかに出ているモデルの様だ。背も高く恐らく180㎝は超えている。私が155㎝だから30㎝以上身長差がありそうだ。


『首が凝りそう』


そう思いながら彼をみていたらウインクされ、一気に顔が熱くなり慌ててアイスコーヒーを飲み込んだ。紹介を終えたルイスさんは私に綺麗な封筒を差し出した。それはどうやら釣書の様だ。

短時間で為人を説明する事が出来ないと思ったのか、用意してあったようだ。

お見合いらしくなって来たと思っていたら、兄が徐に彼に封筒を差し出した。


『!?』


それは私の釣書だった。本人の知らない間に釣書が作られていた。何が書かれているのか気になっていると、ルイスさんが開封して目を通し、何故か微笑んで私を見てから彼に釣書を渡した。受け取った彼は釣書を目を通して…

お読みいただき、ありがとうございます。

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