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Drive us crazy  作者: 神代 鶫
「始まりの物語」
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みっともないよ?

雨の被害は大丈夫ですか?

静岡のニュース見て、とても驚きました。ここ何年かの雨の被害が多いですね。

救助活動お疲れ様です。まだ、危険という中での救助活動に感謝してもしきれません。

 リリベットを城へ送り届けたエスメラルダは、眠れなくなったエクレールと共に街を調べていた。城の周辺は正常だったが、街の魔力マナがおかしい。遺跡を潰して作ったことは知っているが、そのせいではないことだけは確かだった。


「マスター。この変な生き物、なぁに?」


 エクレールと、エクレールをフィルターにして通して見ることが出来るエスメラルダだけにしか見えていない謎の生物。それがファタモルガナなのだが、そうと知らない2人はその生物を調べていた。

 エクレールはエスメラルダが使役している「幻獣」だ。本来は羊のような姿をしているのだが、エスメラルダと行動するときは、便利で動きやすい人の姿になっている。


(そもそも、ここの遺跡って曰く付きだし……。それ知ってて城建てたのかな……?)


 公には公表されていないが、ごく一部の人間は知っている。遺跡で、人間の望みを叶えなかった光翼人こうよくじんを殺した――ということを。

 ちゃんと、清めてから建てたとは聞いているが、神に許されることは無いだろうと、エスメラルダは考えていた。


「あれ?」


 近くで喧嘩が始まった。腕に腕章をつけている男たちが、仲間割れをしている。自警団が仲間割れって、アホらし。と、その場を去ろうとしたエスメラルダは、間に割って入ったヴェロニカに気が付き、その足を止めた。


「マジでウザイんだよ。良い子ちゃんぶりやがって。てめえの正論なんぞ聞き飽きた!」

「だったら、自警団をやめてこの街から出ていきなさい! あんたたちのせいで、街の人たちが迷惑してるのよ!」

「ああ!? なんでオレらが出ていかなきゃなんねーんだよ。団長に嫌われてるオマエが出ていけよ!」


 男はヴェロニカの胸元に掴みかかろうとしたが、その腕を掴んだヴェロニカに押される形で横に転がった。勢いよくエスメラルダの方へ転がってくる男を、エクレールが足で踏みつけて止める。


「いてえっ! てめっ……くそ、なにしやがるっ!」


 エクレールは足をどかさない。どかさないどころか、更に力を込めて踏みつけた。


「エクレール」

「は~い」


 踏みつけるのをやめて、エスメラルダの背後に回る。解放された男が、睨みつけながら立ち上がろうとしたが、エスメラルダは作り出した重力の塊で再び押しつぶした。絞り出す悲鳴は、他の男達には届かない。


「喧嘩はやめたほうがいいですよ」


 息が出来ない男は、涙を流しながら地面に押しつぶされていく。そして、失神してしまった。それを確認し、男を風に乗せて、ケンカしている男達へと放り投げた。


「な、なんだ!? おい、しっかりしろ!」

「大丈夫。気持ちよく失神させたから」


 にっこりと恐ろしいことを言うエスメラルダの周りは、エクレールが生み出した青い光がバチバチと音を立てており、地面を這いながら男達の方へゆっくりと近づいていた。


「自警団が、街の人に迷惑をかけるって――みっともないよ?」


 その顔に恐怖した男たちは、失神した男を持ち上げると、蜘蛛の子散らすように逃げていった。


「あらあら、意外と根性無いわね~」


 呆れたように言い、エクレールは雷をおさめた。見物客達の中で、それを見ていた眼鏡をかけた女性が拍手をしながら出て来る。


「さすがですね」

「あれ? えっと……確か、リリベットを迎えてくれた騎士の人」

「ええ。先程はありがとうございました。私はソニアと申します」

「あら、ソニアの知り合い? 助かったわ。なるべくなら穏便に済ませたいし」


 ソニアは、ため息をつく。穏便にと言うのならば、あなたももう少し冷静沈着に対応しなさいと言いかけてやめた。


「……やはり、早急に対応する必要がありそうですね。ヴェロニカ、この件は一度こちらで預かります。解散するか、団員を全員クビにするかになるとは思いますが」


 それは、どっちも同じ意味ではないかとエスメラルダは苦笑した。喧嘩の理由はそれだ。最初は断片的に聞こえていた会話の中で、解散という声が聞き取れていた。街の人たちの信頼を得られない自警団なんて必要ない。それが、ヴェロニカとソニアの考えである。


「それなら、あなたも躊躇いなく、ヴァルキュリアに加われるでしょう?」

「……は? ちょっと待って。自警団が無くなっても、そういった仕事は必要でしょう?」


 ヴェロニカも契約武器の適合者であることは分かっていたが、その時に断っていた。自警団が解散したとしても、自身はこの街を守ろうと考えていたのだが、ソニアは守るならヴァルキュリアも同じことだと説明する。

 一方、何のことかさっぱりわからないエスメラルダとエクレールは困惑していた。気が付いたソニアがすみませんと頭を下げて、簡単に説明した。その説明を聞いた2人は理解した。この街にいる変な生き物がファタモルガナだということを。


「アレ、ファタモルガナっていうんだ」

「え?」

「見えるんですか……?」


 ソニアとヴェロニカがぽかんと口を開けている。エスメラルダは恐らくだが、見える理由を説明すると、2人はなるほどと頷いた。ソニアは、エスメラルダがヴァルキュリアの力になると考えて、ぜひモニカに会って欲しいと申し出たのだった――――。





「ファタモルガナの疑問1」

 ファタモルガナに最初に気が付いたのは、まだ子供だった頃のモニカです。小さい時から魔法科学に憧れ、その時に偶然気が付きました。その気が付くきっかけとなった実験が契約武器に生かされています。

最初は誰も信じてくれないし、やばい奴だと思われていたため友人はいませんでした。信じてもらえるようになったのは、彼女の努力のおかげです。


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