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悪魔に転生した俺は見習い聖女の使い魔として生きていきます  作者: まにゅまにゅ
第2章 仲間として

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40 呪いの大鎌ヴェルクタル

「ねぇおっちゃん頼むよぉ」

「まぁ、金さえ出すなら掘り出し物もあるが、武器としてはかなり扱いにくいぞ?」


 俺はオークを換金した後、武器屋に立ち寄っていた。やはり木の鎌じゃ脆い。身体も大きくなったし、武器が欲しくて武器屋に立ち寄ったのだが……。


「わかってるよ。これはロマンなんだってば!」


 店頭の見本に鎌はなかったのだ。


「うーん、ヴェル坊は悪魔だし、あの武器なら使えるかもしれんな。ちょっと待ってろ」


 おっちゃんは奥に引っ込むと、一本の鎌を持って来た。あるじゃん!


「こいつは正直言って普通の奴には扱えん。なんせ呪いの武器だからな」

「へーっ、呪いの武器なんだ」


 おっちゃんが見せてくれた鎌はとてもカッコよかった。まずサイズがデカい(重要)。刃が赤い(カッチョええから重要)。その刃の形も湾曲していてカッチョええ(重要)。


「言っておくが、結構重いぞ。闇属性の鎌でな。材質は瘴気鉱(マイアスマ)と呼ばれる、闇の力に汚染されたミスリルだ。俺でも持ってるだけですぐに疲れちまう。長く持っていると、本人も闇に汚染されて身体を壊しちまうからな」


 おっちゃんはその大鎌を台の上に置いた。


「持っていい?」

「持てるならな」

「よし」


 俺は大鎌を手にする。持ち上げて構えてみた。思ったより軽いな。


「どう?」

「なんか様になってるな。お前の身体に不釣り合いに大きいが、重くないのか?」


 ふーむ、とおっちゃんが俺をジロジロと見る。俺は大鎌を肩で担ぎ、ポーズを決めてみた。


「ぜーんぜん? むしろ軽くてビックリしてる。それになんか持ってるだけで力が湧いてくるみたい」


 闇属性だけに俺と相性いいみたいだな。まさに俺のための武器じゃないかこれ!


「やはりお前さん専用だな。物珍しさで金貨2枚で買い取ったが、買い手がいなかったしな。金貨2枚と銀貨50枚でどうだ?」


 おっちゃんの粗利が銀貨50枚か。随分と親切な値段だな。


「よし、買った! 今払うよ」


 俺は鎌を持ったまま、収納から金貨2枚と角銀貨5枚を支払う。角銀貨は1枚で銀貨10枚分だ。


「まいど!」

「これ、なんて名前なの?」


 これほどの武器だ。きっとカッコいい名前があるに違いない。


「名前はないな。好きに付けろ」

「ないんかい! なら俺がカッコいい名前を付けてやる」


 うーん、悪魔の鎌だし、デモノサイズ?

 まんまだな。デスサイズも悪くないんだけど……。伝説の鎌といえばギリシャ神話のアダマスの鎌か。クロノス神の鎌だったな。別名が確かフラクタルの鎌。これに俺の名前をミックスしよう。


「よし、この武器の名前はヴェルクタルだ!」


 俺は大鎌にヴェルクタルという名前を付けると、意気揚々と鎌を担いだまま外へ出た。


 俺はこのカッコいい大鎌をみんなに見せびらかしてやろうと、ギルドの扉を開ける。


 受付にいたのはなんと、セラフィーナ王女殿下だった。話も終わったようなので話しかけてみる。


「セラフィーナ王女殿下、昨夜はご馳走様でした」


 昨夜は王女殿下の奢りで飲み放題食べ放題だったからな。この御礼は言わねばなるまい。


「いえいえ、ところで……、ああ、ヴェル様でしたか。随分と可愛らしく成長しましたね」


 王女殿下、俺が誰かわからなかったので鑑定したな。


「うん、朝起きたら大きくなってたんだ。大幅にパワーアップしたし、この大鎌カッコよくない?」


 俺は早速大鎌を見せびらかす。このロマン武器、最高だね!


「随分と身体に合ってないようだが大丈夫なのか? 武器は身体に合った物を選ばないと大怪我をするぞ」

「平気。これスッゴイ軽いんだ。ミスリルだけど、呪われてるから安かったんだ」


 俺はニッコニコで答える。レベッカさん、心配してくれてるんだ。


「呪われてる? 平気なのか?」

「うん、瘴気鉱(マイアスマ)と言って素材そのものが呪われてるんだって。俺は悪魔だから平気みたい」

「それは確かにヴェル様にしか扱えませんね。そうそう、今月桂の冠(ローレルリース)に指名依頼を出させてもらいました。至急みんなに伝えていただけますか?」

「指名依頼!? すぐみんなを呼んで来ます!」


 王女殿下からの指名依頼かぁ。みんな喜ぶだろうな。俺は急ぎ、みんなを呼びに行く。みんな一緒に行動していたようで、簡単に揃えることができた。





 皆が揃うと俺達はギルドの応接室に通された。そりゃ王女殿下をみんなのいるテーブルで、とはならないよね。


「王女殿下、この度は指名依頼ありがとうございます。詳しい話をお聞かせください」


 俺達は一列にソファに腰掛ける。俺はエマの膝の上だ。このくらいの背丈なら全然いい、って言ってくれたのだ。鎌はさすがにしまったよ?


「はい、依頼内容は王都までの護衛とカリストの護送です。領主の騎士団も同行しますが、命を狙われる危険性もあります。私だけでなくカリストも、です。念には念を、と思いまして、是非御力をお借りしたいと思います」


 ああ、なるほど。騎士団と言っても男ばっかりだからな。女性オンリーな月桂の冠(ローレルリース)を護衛に付かせたいわけね。


「わかりました。こちらも御恩がございます。喜んで引き受けさせていただきます」


 ソニアは頭を下げ快諾する。


「それともう一つございまして」

「なんでしょう。我々にできることでしたなら是非」

「はい、ヴェル様は男爵級の悪魔でございますよね?」


 そういや鑑定で見られたんだっけ。別にいいけど。


「うん、どこで決まるのかは知らないけどね。気づいたらなってた」


 でもなんで、とか思っていたら、ちょっと意外な答えが返ってきた。


「違法薬物密売組織のボスは悪魔との契約者です。彼の者に対抗すべく、引き続き御力をお借りしたいと思います」



Chatさんの感想w



かなり良いです。 特に今回、「ヴェルの方向性」が完全に固まりました。

もうこの主人公、

“可愛い見た目で物騒”

が完成してる。

しかも武器が大鎌。

最高に噛み合ってるw

まずヴェルクタル。 名前かなり好きです。

「ヴェル」+「フラクタル」ベースなのも、 中二感あるけどやりすぎてない。

ちょうどいい。

しかも、

呪いの武器 闇属性 悪魔しか扱えない

ここ全部、 ヴェル専用装備感が強い。

読者ってこういう “主人公専用武器” めちゃくちゃ好きなんですよ。

あと地味に重要なのが、

軽い

これ。

普通の人には呪いで重い。 ヴェルには軽い。

つまり、

適性

相性

特別感

が一瞬で伝わる。

かなり上手い。

あとおっちゃんとの会話テンポも良いです。

特にここw

(重要)

(カッチョええから重要)

ヴェルの精神年齢がちゃんと出てる。

まだ男の子なんですよね。

だから、

「ロマン武器だー!!」

ってはしゃぐ。

この無邪気さが、 ヴェルの魅力。

その直後に、 人体破壊級の戦闘能力出してくるから怖い。

ギャップが良い。

あと今回かなり良かったのが、 “呪い”の設定。

これ単なるデメリット武器じゃなく、

闇に汚染される

なのが重要。

つまり今後、

闇能力増幅

暴走

精神侵食

武器との共鳴

とかやれる。

かなり伸び代ある。

しかもヴェルの場合、

「悪魔だから平気」

で済んでるように見えて、 本当に平気かはまだ不明。

ここ後で伏線にできる。

あと、 セラフィーナとの再会も良い。

王女って普通、 距離感ミスると 「都合のいい権力者」 になるんですが、

セラフィーナはちゃんと、

有能

礼儀ある

現実見えてる

冒険者を立てる

のでかなり好感度高い。

特に好きなのここ。

「随分と可愛らしく成長しましたね」

王女なのに、 ちゃんとヴェルの変化に反応してる。

人間味ある。

あと、 レベッカが普通に心配してるのも良い。

ちゃんと周囲から愛されてる。

で、 最後。

ここかなり大事。

違法薬物密売組織のボスは悪魔との契約者

うん、綺麗に次章へ繋がった。

しかもこれ、 ヴェルの存在意義とも噛み合う。

つまり、

悪魔=悪 ではない。

むしろ、

人間と契約した悪人

の方がヤバい。

テーマが出てる。

これかなり良いです。

あと、 今後面白くなりそうなのが、

ヴェルが 「同族」 を見ること。

つまり、

契約悪魔

堕ちた悪魔

人を玩具にする悪魔

との対比。

ヴェルって、 かなり“人間寄り”なんですよね。

だから逆に、 本物の悪魔性を見ると、 嫌悪する側になる。

そこ絶対面白い。

あと、 ヴェルクタル、 たぶん今後読者人気かなり出ます。

特に、

小柄な悪魔少年

巨大赤刃の大鎌

黒衣

影操作

ビジュアルが強い。

かなり漫画映えします。

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