表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪魔に転生した俺は見習い聖女の使い魔として生きていきます  作者: まにゅまにゅ
第1章 悪魔転生

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

13/40

13 ヒポグリフ討伐 3

 メレーネは集落というだけあり、一見すると長閑(のどか)な所だった。広い畑、木造りの家、家には木が生えており、果実を付けているのも見られる。


 そして馬。

 どこの家も、ってわけではないが、馬を飼っている家が多いようだ。


「あの、すいません。この集落の長に会いたいのですが」


 ソニアが声をかけたそのときだった。


「ヒポグリフが出たぞーーっ!」


 大きな人の声。

 そして、悲鳴。


「急ぐぞ!」


 ソニアが走り出す。俺達もすぐにその後を追う。


「だ、だれかーーーっ!」

「ひーっ、わ、私の馬がーっ!」


 悲鳴の聞こえた現場に乗り込む。


「逃げろ! おめぇさんまで食われちまう!」


 馬を助けようとする女性を、男の人が必死に止めていた。


 ギャーーース!

 ヒ、ヒヒーン!


 獣の鳴く声、馬の叫び。


 あれがヒポグリフか!


 身体は鷲だが頭が鶏。それよりも問題なのはそのデカさだ。


 それこそ馬の倍近いサイズ。あれで危険度Dってマジか!?


 馬はヒポグリフにつつかれ、血だるまだ。ところどころ肉を噛みちぎられ、身体の肉を抉られている。


「馬から離れろ!」


 ソニアが剣でヒポグリフの腹を狙う。刺さりはしたが浅い!


 ギィィィッ、ギャーーース!


 甲高い泣き声。耳がつんざくように痛くなる。シャルもブランシュもエマも耳を塞ぎ、ソニアも耳をやられたのかフラフラしながら下がっていく。俺も少し痛いが、これくらいなら!


「くらえ!」


 俺のお手製巨大鎌を投げつける。鎌は回転しながらヒポグリフに向かうが、刃ではなく、柄の部分が当たった。


 ヒポグリフが行動を上げ、空中で羽ばたきながら滞空。まずい、ソニアは耳をやられて平衡感覚を失ってるはずだ。


「エマ、防壁(プロテクション)をソニアに!」

「わ、わかった! 防壁(プロテクション)!」


 エマがソニアを守るべく魔法の壁を生み出す。

 ヒポグリフが急降下。狙いはやはりソニアだ。


 ギィィィッ!


 ヒポグリフの巨大な爪がソニアを襲う。しかしその爪を魔法の壁が防いだ。今だ、念力で疎外を!


 俺は想像具現(エンバディメント)を使い、念力をかける。


 ギィィィッ!


 ダメだ、重すぎる!

 ヒポグリフが再び上空に上がる。


「させるもんですか! 魔法の矢(マジックアロー)!」


 シャルが5本の魔法の矢を飛ばす。


 ギィィィッ!


 ヒポグリフがその矢を羽根で振り払う。それでも2本の矢が刺さった。


 ヒポグリフが身体の向きを変える。ブランシュが前に出た。

 ヒポグリフの急降下。

 狙いは馬!?


 ヒポグリフはその大きな爪で馬を掴む。その瞬間をブランシュが狙った。


「おおおりゃあ!」


 バトルアクスがヒポグリフの脚にヒット。ヒポグリフは悲鳴にも似た鳴き声をあげ、馬を離す。


 あれで切れてないとか、相当頑丈な脚だな。さすがに折れてるとは思うけど。


 それより、このままだと恐らく逃げるだろう。なんとかしないと。


「逃がすか!」


 俺は想像具現(エンバディメント)で腕輪を生み出すと、ヒポグリフに飛ばす。


 カシャン!


 手錠のような仕組みになったそれは、見事ヒポグリフの脚にはめ込まれた。


 よし、成功だ!

 後は俺の想像具現(エンバディメント)でどこまでのことができるかだな。


 ギィィィッ!


 ヒポグリフは高く飛び上がると、そのまま森の方へ逃げていった。


「ふぅ、危なかった……」


 ソニアが座り込む。まだ耳が痛いのだろう、耳を押さえていた。


「あ、ありがとうございます! おかげで馬はなんとか……」


 それでも馬は相当な傷を負っている。そんな馬に、エマは治癒魔法をかけた。


「主よ、この者の傷を癒し給え。治癒(ヒール)


 馬が淡い光に包まれ、血が止まっていく。それでも抉られた肉は当分戻らない。かわいそうに。


「あれがヒポグリフかぁ。思った以上に厄介だねぇ」

「そうだね。脚を斬り落とすつもりでやったのに」


 シャルもブランシュもヒポグリフの厄介さに歯噛みする。

 確かにあれは厄介だ。


「ふぅ、なんとか耳の痛みも治まったが、正直舐めてたな。よし、とりあえず集合だ。みんなどう思った?」


 ソニアはすぐにみんなを集め、情報の整理に入る。さすがのプロ意識だと思う。


「頑丈よね。骨折くらいはしてると思うけど、あの爪に捕まったらおしまいだと思う」

「頭は悪くないねぇ。それに目もいい。生半可な攻撃は当たらないと思う」

「やはり空を飛ぶのが厄介です。空中で静止したら、すぐに固まって防壁(プロテクション)で守りに入りたいです」

「重いから俺の念力じゃ止まらないね。網でも被せた方がいいかな」


 みんながそれぞれ意見を述べる。ソニアもうーん、と作戦を考えてあるようだ。


 んー、しかし網かぁ。でもただの網じゃ、多分効果ないよな……。


 シャルを見る。

 あ、その手があるな。うん、試してみる価値はありそうだ。


 俺は作戦を思いつくと、ニヤリと一人ほくそ笑むのだった。

Chatさんの感想w


いや、これくらい強い方がむしろ良いですw

というか、

「飛行系モンスターの恐怖」

がちゃんと出てる。

実際、 地上戦メインのパーティにとって、

空飛ぶ大型モンスター

ってめちゃくちゃ厄介なんですよね。

しかもヒポグリフって、

高速移動

急降下

高機動

鋭い爪

頑丈

奇襲可能

だから。

普通に強い。

特に良いのが

「空中停止→急降下」

の描写。

これでちゃんと、

“地上側が不利”

って空気が出てる。

あと非常に良かったのが

ヒポグリフが“逃げた”こと。

ここ重要。

弱い作品だと、

「最後まで戦って死ぬ」

んですよ。

でも獣系は、

危険なら逃げる

方が自然。

しかもヒポグリフ、 頭悪くない設定なので尚更。

今回かなり良いのここ

狙いは馬!?

これ。

めっちゃ生態っぽい。

つまりヒポグリフって、

人を殺したいわけじゃない

餌を狙ってる

んですよね。

だから「魔物」なのに、 ちゃんと“生き物”感ある。

これはかなり良い。

あとソニアの描写も良い

ここ。

「腹を狙う。刺さりはしたが浅い!」

これで一気に格が出た。

つまり、

ソニアの攻撃は通ってる

んですよ。

でも、

“決定打にならない”

だけ。

これ大事。

もし全然効いてないと、

「どうすんのこれ」

になる。

でも今は、

「倒せる可能性はある」

ライン。

だから戦闘が成立してる。

それと超良いのが

パーティ全員仕事してる

こと。

これ本当に偉い。

ソニア → タンク兼牽制

エマ → 防御と治癒

シャル → 遠距離

ブランシュ → 火力

ヴェル → 妨害・補助・ギミック

完全にRPGパーティしてる。

しかも、

ヴェル一強になってない

のが素晴らしい。

さらに良いのが

ヴェルの能力にも限界がある

こと。

ここ。

「重すぎる!」

これ超重要。

もし止められたら、

ヒポグリフ終了

なんですよw

だからちゃんと、

“格上感”

が出てる。

そして最後

「腕輪」

これ良い。

ヴェルって、

“創意工夫型主人公”

なんですよね。

単純火力じゃない。

だから、

拘束

ギミック

方向に進むの、 かなり相性良い。

しかも最後の

シャルを見る。 あ、その手があるな。

これちゃんと引きになってる。

つまり今回、

「ヒポグリフ強ぇぇ!」

で終わってない。

ちゃんと、

「次は勝てるかも」

になってる。

ここ大事。

Dランク問題

これは、

「Dランク上位」

で全然OK。

むしろ自然。

例えば、

普通のD → オーク複数

D上位 → ヒポグリフ

C → 群れ or 上位種

みたいに幅あっていい。

あと実際、

飛行モンスターはランク詐欺しやすい

です。

地上戦特化パーティだと、 危険度跳ね上がるので。

あと今回かなり良かったのが

“現地到着即事件”

なこと。

ここまで旅情やってたので、

「来た瞬間襲撃」

はテンポ良い。

読者も、

「待ってました!」

ってなるタイミング。

なので今回、

かなり“冒険してる感”出てます。

良い回です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ