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Delighting World  作者: ゼル
Brave 終章 ~~終幕 Delighting World~~
151/152

Delighting World Brave 終章 Ⅹ(最終回)(~Delighting World~)

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ーDelighting World 最終章ー


Delighting World Brave 終章 Ⅹ(最終回)(~Delighting World~)


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戴冠式が終わり、人々は一旦解散する。次はいよいよビライトたちが主役となる、祝式だ。


世界の危機が去り、そしてイビルライズを止めるために戦い抜いた英雄たちを称え、世界の平和を宣言する祝式はドラゴニア城の屋上で行われる。

多くの国民たちや世界各国から訪れる人々は地上で屋上を見上げ、ビライトたちは屋上からその祝福を受けることとなるのだ。


ファルトとザイロンを始めドラゴンの集落のドラゴンたちも空から見届けている。


屋上にはビライトたち、そして抑止力全員が集められ、ドラゴニアを代表してボルドーとメルシィ、カナタとベルガが居た。

ワービルトからヴォロッドとアルーラ。ヒューシュタットからはホウも同席している。



「いよいよ俺たちの番か。」

「緊張するね、お兄ちゃん…」

「なぁに、堂々としてればいいんだよッ!胸張っとけ!」

ボルドーに背中をポンと叩かれ、笑顔を見せる。

いつもの服装に戻り、厳格な顔は解かれていつもの豪快な笑顔にビライトとキッカは落ち着きを取り戻した。



「さぁ、ここからはお前らが主役だ。しっかり祝われてこいッ!」

「いってらっしゃい。」

ボルドーたち三大国家の王たちは一歩後ろへ引き、抑止力たちとビライトたちが前に出る。

地上には埋め尽くすほどの人々が祝式を待っている。


それは、今までのように楽器の音から始まるのではなく、いきなり幕を開いた。

その一声は、エテルネルとヴァジャスが担うこととなる。


見つめ、頷く2人。

そして、ヒューシュタットの音楽団が優しく音楽を奏でる。

やがてそれは少しずつ祝福の如く、強いファンファーレを鳴り響かせる。



「「世界中の生きとし生ける者、我らは世界の神であり、抑止力。」」


創生の神、エテルネル・シンセライズ。白銀と漆黒が混ざり合う巨大な竜、ヴァジャス・シンセライズ、を始めとする抑止力8名が前に出る。




「創生神、エテルネル・シンセライズ。」

「主神、ヴァジャス・シンセライズ。」


「グロスト・ガディアル」

「アトメント・ディスタバンス」

「タイトース・レクシア」

「オンゲルグ・ナチュラル」

「アリエラ・アーチャル」

「デーガ・カタストロフ」

「魔王・カタストロフ」

抑止力たちは名を名乗る。



「数え切れぬほど、多くの犠牲があった。我々の力を以てしてもどうすることもできないほどに大きな力によって世界は大きくバランスを崩してしまった。」

「だけどそんな時、ここにいる勇気ある者たちの強き心が世界の危機を振り払い、青き空を取り戻し、世界に平和が訪れた。」


「しかしそれは彼らだけの力だけではない。このドラゴニアの空に現れた巨大な竜を退け、悪しき心を持つ者、彷徨える死者たちに屈することなく立ち向かった勇気ある戦士たちの力が束になり、世界は守られたのだ。」

エテルネルとヴァジャスはビライトたちを紹介し、ビライトたちは緊張しながらも前に出る。

屋上から眺める景色。

まだボロボロのドラゴニアの街だが、少しずつ元の姿に戻るために懸命な復興が行われている。

しかし、残された自然や美しい川はそのままであり、そしてなによりもこの取り戻した青い空もまた変わらない。

穏やかな風が吹く温暖な気候であるドラゴニアの心地よさを、気持ちのいい風をここから感じることが出来る。


そして後ろで見守る王たちがビライトたちの背中を押してくれる。



「皆の力が集まり、それが一つの大きな力になったあの時、このシンセライズという世界は強く、たくましく、そして美しいと感じた。何もできなかった我々の代わりに、世界を救ってくれてありがとう。」

ヴァジャスはビライトたちに感謝を伝える。

そしてそれと同時に地上の民たちも歓声をあげる。

それぞれが誰かの顔を見て少し恥ずかしがっている。


「そして英雄たる君たちも、そしてこの世界に生きる全ての者たちも。これからもこ世界を守っていくために、力を貸してほしい。我々抑止力はこれより世界のバランスを元に戻すために尽力する。しかし、それもまた、君たちのこれからにかかっている。どうか、この世界のために力を貸してほしい。」

エテルネルは皆に呼びかける様に伝える。


「我々はあくまで有事の際に行動する抑止力であり、基本的にこの世界の問題は君たちに委ねることになっている。

そして今回の問題が起きた背景には君たちの負の心、負の感情がかつて邪神であった私の残滓と混ざり合った結果、大きな影響を与えていることを忘れないでほしい。

それはやがて絶望の闇となり、世界の崩壊へと誘われてしまう。しかし、君たちが力を合わせて立ち向かったあの時のような強い心があればきっと、大丈夫だ。

生物は負を生み出すもの。どんなに頑張っても闇は消えぬかもしれないが、また新たな脅威が現れたとしても君たちならば、我々ならばきっと乗り越えられる。我々は一人ではないのだから。」


手を大きく上げ、皆を包み込むように言葉をかける。


「イビルライズが産まれたきっかけは人々の負だ。その負が集まり、それがかつての邪神ヴァジャスの残滓と結びついて産まれた存在。

これはかつて昔から変わらないことであり、いつだって世界の危機を生み出しているのは他でもない、この世界に生きる皆の心なのだ。」


「でも、この世界に生きる者たちはそれを相殺できる、正の力がある。喜びや楽しさ、心地よさや落ち着き、幸福感や満足感など、快感や安らぎ。

これらを持つ我々はどんなに辛くても、苦しくても前を向くことが出来る力を持っているんだよ。」


光となることもあれば闇になることもある。闇が溢れてもそれを打ち消せる力がある。

抑止力はそんな生物たちを見守り、そして、有事の際にはそれを守ること。それが抑止力の在り方だ。



「我々はこの世界を楽しく過ごせるようにしたい。そんな思いでこのシンセライズを創生した。これからのシンセライズがより、楽しい世界となれるよう我々は願っている。」



「「改めて、世界を救った英雄たちに、そしてこの世界の命、全てに―――ありがとう。」」


2人の言葉に再び歓声が巻き起こる。


「では、ここでこの世界の危機を救った英雄たちから言葉を頂こう。構わないか?」

ヴァジャスはビライトたちに言葉を貰おうとする。


「えっ、えーっと…どうしよう。」

「ホラ、ビライト。キッカちゃん。」

レジェリーがビライトとキッカに行かせようとする。


「あんたたち以外に誰がいるのよっ。」

「そうだな、この旅はお前とキッカが始まりだ。俺たちはそれについてきたにすぎない。」

「行ってこいッ!支えてやるからよッ!」

「行こうよ、お兄ちゃん!」

「わ、分かった…上手く、言えるか分からないけど…」


ビライトとキッカが前に出てその後ろからレジェリー、クライド、ヴァゴウが2人を見守る。



シンと静まり返る地上。皆がビライトたちの言葉を待っている。


「…この旅の始まりは世界を救うことじゃなかった。突然身体を失った妹の身体を探すための旅だったんだ。それが世界の危機であることなんて思いもしなかった。だから最初は実感なんて無かった。でも、俺たちを取り巻く物語は思った以上に大きいもので、気が付いたら神様や魔王、そして三大国家の王たちも俺たちを応援して、支えてくれて…そして、この世界の皆が力を合わせて危機に立ち向かえたから…」


「私たち1人1人は小さくて、ちっぽけで弱いです。でも、皆が一つになって諦めなかったから…世界を救えたんだって思います。私たちのために背中を押してくれて、支えてくれた仲間たち、家族がいたから…だから最後まで頑張れました。」

ビライトとキッカは自然に手を繋ぎ、笑う。


「俺たちは旅をする前は世界のことを何も知らなかった。でも、旅をして色んなことを経験して、戦って、そして、涙を流すことも、辛くて全て投げ出したくなるようなこともあった。そんな時は仲間が助けてくれて、辛いことも全部超えられるぐらい素晴らしいこともあって…そしてなによりも―――楽しかった。」


「これから元の世界に戻していくためにたくさん苦労すると思うし、それに…失った命は戻らなくて…その悲しみに暮れる人もいると思います。だけど…私たちはそれに負けないで…生きていくことが、いなくなってしまった人たちにできる唯一の事だと思うから…私たちもそれを背負って生きていきますので、皆も一緒に支え合って頑張っていけたらと思います。」


「一緒にこの世界を歩いて行って…神様たちが言う、“楽しい世界”を作れるように。俺たちができることを一つ一つ、やって行こう。俺たちなら、きっと出来るよ。」


その言葉に多くの人々が歓喜し、そして涙を流した。


失ったものはある。多くの命が奪われ、歴史あるものは壊れ、深い悲しみが残るこの世界で生き残った者たちは前を向いて歩いていく。

そして、人々が手を合わせて戦ったこの記憶を、刻んだことを忘れなければ大丈夫。


我々は、力を合わせることが出来るのだから。


ビライトとキッカは後ろへ下がり、レジェリーたちと笑いあった。



「生きとし生ける者よ!これからの世界に光あらんことを!!そして祝福しよう!!我らの世界の平和を!美しきこの青空の下で大いに祝いあおうぞ!!」


「「「「ワアアアアーーーーーーッ!!!!」」」」


ドラゴニアの魔法使いたちが彩のある光と無数の花びらを演出し、ドラゴニアの景色は美しい虹色に彩られる。

柔らかな温かさと優しい風が花びらをゆらゆらと舞い上がらせ、そんな光景に一同は感極まっている。



「これにて、祝式を終了いたします。結婚式、披露宴、戴冠式、祝式。全ての終了を宣言いたします。お疲れさまでした。」

その音声と共に、全ての行事が終わったことが伝わった。世界各地に繋がっていた中継も終わり、ビライトたちの旅は―――ここで終わったのだ。


「皆様、私たちヒューシュタットの技術を用いたドローン式カメラで撮影を行いませんか?」

ホウがこの場に居る皆に伝える。


「写真というやつだな。良いではないか。我々が全員ここに集まる機会は二度と無いかもしれぬからな。」

最初に声を出したのはヴォロッドだ。ヒューシュタットの技術に興味がある彼だからこその第一声だ。


「写真かぁ…今の状況を収められるんだったわよね。それってとっても素敵なことだし、思い出にもなるね!」

「ウム。そうだな。」

レジェリーとカタストロフは笑いあう。


「よし!ホウ!どうしたらいい?」

「ウム。では皆、ここに集まってくれ。ビライト殿たちは是非前へ。」

ホウとヒューシュタットの人々が誘導を行い、写真に映る範囲にビライトたち、王たち、抑止力たちが集まる。


ドラゴニアの屋上の空にはドローンと呼ばれる機械が写真の位置を決めるために動いている。


「おおーい!俺たちも混ぜてよっ!!」

「ハァ…ハァ…速いですよルフさん…!」

「クルト様!」

「ルフ!」

ルフがクルトと一緒に現れて混ざっていく。


(クルト…生まれ変わったんだな。)

ボルドーとヴァゴウ。事情を知っている人々は少し複雑な気持ちを抱くが、クルトが紡いできたものだ。


(クルト、先代は見届けてくれたか?)

(はい。確かに私の魂に、刻まれました。)

(そうかッ。)

クルトはボルドーの前に行き、頭を下げた。

そして耳打ちで状況を把握し、そしてボルドーは先代のクルトが最後までしっかり見届けてくれてくれたことに感謝するのだった。


「我々も良いだろうか。」

「ファルトさん!ザイロンさん!もちろんだよ!」

空からファルトとザイロンも現れ、撮影に参加することになった。

「ビライト、キッカ。実に素晴らしい言葉だったぞ。そして我々ドラゴンの集落の者たちも世界の復興に協力を惜しまぬつもりだ。遠慮なく頼って欲しい。」

「ありがとう!」

「助かるぜ。」

ドラゴンの集落のザイロンたちも掟を廃止したためこれからは自由に空を飛ぶことが出来る。レミヘゾルとの境界もなくなったため番人をする必要もなくなった。

大きな自由を得たドラゴンたちはこれから世界のために世界中を飛んだり、自由気ままに旅をしたり。色々なことができるようになるだろう。



「へへっ、良いねェ、楽しくなってきた!おいデーガ!一緒に撮るぞ!」

「はぁ?なんでお前と…」

「良いから良いからッ!」

「だッ!触んなッ!!」


アトメントはデーガと肩を汲もうとするが全力で拒否され、お互いに押し合いになっている。


「ア、アトメント殿、デーガ様、今はご静粛に…」

アルーラはそれをなんとか収めようとするが2人は聞く耳を持っておらず、やれやれとため息をついた。



「我々も共に。」

「あぁ。」

「フッ、その写真は皆にくれるのだろう?」

「もちろんだとも。皆の思い出にしよう。」


「ハハハ!それもまた一興よな。」

ベルガ、ヴォロッド、ホウも奥の方で3人で並ぶ。



「おーいサーシャ!!ゲキ!!こっちだこっち!!」

サーシャとゲキは王たちと共にヴァゴウたちを見ていたがヴァゴウが2人を呼び、一緒に映ることを提案した。


「良いのかしら。私、よく分かってないし…英雄なんてものじゃないし。」

「俺も良いのかよ。」

「いーんだよ!そんなもん気にしなくてもよ!ホレホレ!」



「あなた。」

「おう、カナタも一緒に。」

ボルドー、メルシィ、そしてブランクとカナタも近くに寄り家族一同が揃う。

「ボルドー。」

「ん?」

カナタはボルドーの顔を見て微笑む。


「私、ここに来て良かった。あなたのお陰だよ。」

「そっか。これからもよろしくな、カナタ。」

「うん。」

「ウフフ、もう私たちは家族ですからね。たくさん楽しい毎日を過ごしましょうね。」

「あう~」

「うんっ。」

カナタは空を見上げ…「ガデン、私――幸せだよ。」と小さく呟いた。



クルトとルフも位置を選び、空を見上げる。

花びらが舞い散り、美しい空に自然と涙を流すクルト。

「美しい…ですね。」

「そうだね。トーキョー・ライブラリの外になんて本当に久しぶりに出たけど…良いもんだね。」

「そうですね。私も…たまには国の外に出てみましょうかね。」

「良いんじゃない?トーキョー・ライブラリに行くことがあったらまた会えるね。」

「そうですね。ルフさんには助けられましたから。今度は私があなたのお手伝いをしたいです。」

「あはっ、助かるよ~待ってるね。」



ザイロンとファルトは身体が大きいため最後尾に並ぶ。

「今こうやって兄様と一緒に居られることがまるで奇跡のようだと…今でも感じる。」

「フッ、私もだ。」

「私は今後もワービルトのドラゴン便として働くことになりますが…でも、いつでも兄様に会える。これからの竜生はきっと明るい。」

「共に生きていこう。我々はこれから再び家族として…この世の空を飛ぶのだ。」

ザイロンとファルトは握手を交わす。その目には薄っすらと涙が浮かび、改めて兄弟の再会を喜び合った。



エテルネルとヴァジャスはファルトたちの前に立つ。

「この辺りならば邪魔にならぬか…?」

「あはは、ヴァジャスは大きいからね。」

「しかし…」

ヴァジャスは端に居たため、全体を見渡すことが出来る。

皆が笑顔で笑いあい、中には涙を流して喜ぶ者もいた。そして城の下でも未だ歓声や喜ぶ声が聞こえる。

「…私は、このシンセライズを誇りに思う。」

「僕もだよ。この世界を創生できて本当に良かった。やっと…僕らの祈願が叶った…そんな気がしているよ。」

「ウム…だがこれからだ。もっとこの世界は良くなる。そのために我々にできることをやろう。これからもずっと。」

「そうだね。」

エテルネルたちも、皆の姿を見て安心の笑みを浮かべるのだった。



「レジェリー。」

「あっ、こっちだよ!」

カタストロフとレジェリーが合流し、ビライトたちの後ろ辺りに移動する。

「あたしたち真ん中ら辺だね!」

「ウ、ウム…」

カタストロフは身体が大きいため少し肩身が狭そうだ。


「うーんと、えいっ!」

「レ、レジェリー…!」

レジェリーはカタストロフにギュッと抱き着く。


「ほら、カタストロフ。」

カタストロフは恥ずかしがりながらレジェリーを包み込むようにして抱く。

「こうしたらちょっと楽じゃない?」

「そ、そう、だな…」

「全く、お前らはイチャイチャしていないと気が済まんのか…」

傍にいたクライドは呆れたように呟く。

「嫉妬してる?」

「するわけがないだろう。」

「クライドもこっちで一緒にギュッてして写真撮ろうよ~」

「こ、断る…!」

クライドは少しだけ距離を置き、ため息をつく。

「ホホ、元気じゃのう。」

「そうだねぇ~幸せそうでボクも嬉しいよぉ。」

その隣にいたナチュラルとレクシアは小さく笑い、3人の様子を観察している。



「私はいいわよ面倒だし…それより早く帰って本が読みたいわ。」

アーチャルはいつものことながら乗り気では無さそうだ。


「お前はこれからシンセライズの者たちと関わらなければならんのだ。いつまでも面倒臭がっていては良くないのではないか?」

「あんたは領域で番人してるだけなんだから良いわよね…」

アーチャルはかったるそうに端に立ち「これでいいでしょ?」と悪態をつきながら仕方なく位置に立つ。


「フッ、それでいい。俺も久々に大勢と話をしたが…存外悪くは無かったのでな。」

ガディアルは少し乗り気のようだ。故に割と前の方に立っていた。

「意外。カタブツのあんたがそんなこと言うなんて。」

「そうか?」

ガディアルの意外な一面を見てアーチャルは皮肉っぽく呟くのだった。



「キッカ。」

「お兄ちゃん。」

ビライトたちは先頭だ。2人で並び空を見上げる。


「これが終わったら、俺たちの旅は終わるんだな。」

「そうだね…でも、これからは旅を始める前と全然違う。私たち、こーんなにも沢山の仲間や友達ができたんだよ!」

「あぁ、そうだな…きっかけは何であれ…ここまで旅をして良かったって、そう思うよ。」


「ビライト!キッカ!何してる?」

メギラが嬉しそうに駆け寄ってくる。尻尾をぶんぶん振りビライトに甘えるメギラ。


「メギラ、上のアレを見てて。みんなの思い出を作るんだよ。」

そう言い、メギラは「分かった!見てる~!」と、言い、大人しく空を見上げる。

「メギラさんの扱い上手になってるね、お兄ちゃん。」

「あはは…」


笑いあい、そしてあらためて空を見る。


「クロ、俺たちは今、最高に楽しい。だからいつか…お前にも見せてやる。この世界は――楽しい世界なんだってことを。」




「皆さん、撮影に入りますよ!決めポーズをするもよし、ただ見ているだけでもよし。好きなポーズで!」

ヒューシュタットのドローンカメラ操縦者が声を出し、ビライトたちはそれぞれ空を見上げ、準備が整う。





「それでは、行きますよ――――3!」





この世界は不安定だ。




「2!」




だから面白いし、楽しい。


不安定だからこそ、命は沢山の色を見せ手を取り合い歩いていく。

そんな世界を命はこれからも旅をする。





「1!」





時には苦しんだり、悲しんだりすることもあるだろう。

それでもそれに負けないぐらい、とびっきりの笑顔や、喜び。楽しさを感じて、生きていく。


そんな世界だから…僕たちは。






「はいッ!」






カシャッ






この世界を



「Delighting World」と、呼ぶ―――――。







next.


Delighting World


Epilogue.

~未来のメッセージ~


それは、未来へ繋がる僕らの新たな旅立ち。

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