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いつもの朝の事
兄が目覚めてみると、隣で子犬が布団からはみ出していた。もう暖かくなってきたので寝ている間に掛け布団を蹴り上げてしまったらしい。はみ出しながらも兄の体にくっ付いたまま、気持ち良さげに眠っている。そんな子犬を見て、よく寝る子は大きくなるだろうと思って兄は楽しそうに笑う。とは言え窓から差し込む朝の日差しはもう起きるべき時間。赤い髪を撫でて「おはよう」と声を掛けると、子犬はうんと口角を上げて笑い、兄を見て「おはよ」と返す。子犬がゆるゆると半身を起こすと、兄は好き勝手に跳ねている子犬の寝癖を手櫛で整えて、おめざを膝に置いてやる。子犬は黙ったままにこにこと笑って兄を見上げる。兄も笑いながらおめざを手に取って、子犬の口に運んでやった。
2021.04.14 一部修正。




