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腕枕に
夜中に子犬がふと眼を覚ます。違和感は外部からでなく内側から。生理的に熱を帯びてしまい、いつもの様に兄に触れて欲しくなる。兄はいつだって応えてくれる。拾われた時からずっと大事にしてくれる。子犬にとっても兄は大事な人だ。だからすぐ隣にいる兄の眠りを邪魔したくないと思った。
口元をシャツで覆って自分自身に手を伸ばす。でも少しだけ兄に触れていたいと思ってそっと肩に額を付ける。まだ足りなくて指に指で触れると触れ返された。顔を上げると暗闇の中で笑っている目と目が合う。
兄はとうに子犬が布団の中で何やらしているのに気付いていた。寝たふりをしていたけれど子犬の様子がおかしくて愛しくて、くすくすと笑い出す。戸惑う目で自分を見上げる子犬を抱き寄せて背中をぽんぽんと軽く叩く。子犬は堪らなくなって声を上げる。切なげに鳴く子犬を抱き寄せたまま、熱を持ったそれを片手で包んでやる。小さく喘ぎ身体を震わせて簡単にイく。
兄の腕枕で子犬が眠る。身動きが取れず困った状況かな思うけれど、少しも困った顔をしていなかった。




