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とりあえず異世界転生  作者: とりてん


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15/16

15.食事と相談

目が覚める。

ベッドの上でぼんやりと今日の予定を考える。

屋台の人のおすすめの場所は見終わった。あとこの町でやりたいことといえばなんだろうかと考えを巡らせるとこの町の料理をもっと堪能したいという思いが頭に過った。

よし、今日の晩御飯はお店で食べよう。そして全力で味わうために日中は依頼でも受けてお腹を空かせよう。

予定が決まったので準備をする。体を起こし柔軟体操をして魔力を循環させた後、徐に石の球を魔法で作ってぶん投げる。

うん、肩の調子は上々だな。これならメジャーだって狙えるぜ。

朝のルーティーンが終わったので外に出る。

そういえば今は依頼の途中だが他の依頼は受けれるのか?。まぁその確認も含めてギルドに行ってみよう。

朝の空気を感じながらギルドに向かう。この町の人達は朝が早いようでお店もすでに開いている。漁に行く人向けだったりするのかなと考えながら歩いているとギルドに着く。

賑わいを感じながら依頼ボードを眺める。

良さげなものはないかと探してみると「船に同乗して漁をする乗組員の護衛」というものがあった。これなら船に乗る体験ができるなと思い手に取ろうとしたがよくよく見ると募集条件に「水魔法使いのみ」の記載があった。残念。

他の依頼を見てみると「森での木の伐採及び運搬」、「指定ポイントでのマッドベアの観察」というのが目に付いた。前者の内容は分かるが後者は分からないので詳細を見てみる。

”指定ポイントにてマッドベアを観察してください。観察中には銀鮭が現れマッドベアと争うことがありますがその場合でも観察を続行してください。万が一銀鮭がマッドベアを倒し金鮭となった場合は速やかに依頼主に報告してください。この依頼での指定ポイントはマッドベアから十分離れた位置にある為危険はありません。注意点として銀鮭が現れずマッドベアにも動きのない日がありますがそれでも既定の時間まで観察してください。もし金鮭を見逃したり報告を怠った場合は冒険者ギルドとは別に依頼主からも罰金を請求します。”

銀鮭と金鮭というのは気になるが依頼自体は退屈そうだ。木の伐採の方が体を動かせそうなのでそちらを受けよう。

依頼の紙を手に取り窓口に向かう。

そういえばこのギルドにも資料室はあるのだろうか?、それも聞いてみよう。

窓口に並ぶとすぐに私の番となり犬の獣人の女性が対応してくれる。

「すみません教えてください、現在依頼の途中なのですが新たに別の依頼を受けてもいいのでしょうか?」

「はい、新たに別の依頼を受けることは可能です。ですが過去の実績やギルドの都合によってお断りする場合もございます。現在はギルド側の都合はありませんので冒険者様のギルドカードにて実績を確認させてもらいます。」

「では確認をお願いします。これは受けたい依頼書です。」

ギルドカードと依頼書を渡す。

「…はい、問題ありません。依頼受注の手続きも終わりましたので後は依頼主に話を聞いてください。依頼の集合場所は町の正門から出て右にまっすぐ行った先の森となっております。」

どこのギルドも手際がいいね。

「それともう一つお聞きしたいのですがこちらのギルドにも資料室があって自由に資料を見ることはできますか?」

「はい、当ギルドにも資料室がありどなたでも自由に資料を閲覧することが可能です。資料室はあちらの奥に進んだ廊下の途中にある本のマークの扉となります。」

「ありがとうございます。」

お礼を言って窓口を離れる。

資料室の場所は分かったので時間があるときに行こう。先に依頼だ。

ギルドを出る。

市場の裏にある湖への門は裏口っぽいので広場がある方を正門と当たりをつける。

広場の屋台の美味しそうな匂いの誘惑をぐっと我慢し門から町の外に出る。

確か右にまっすぐと。

教えられた方に進む。遠くの方に密集した緑が見えるのでおそらく森とはあそこだろう。

道らしい道ではないが草が短く歩くのには苦労しない。

しばらく歩くと森が近くなり作業している人達が目に入る。

私は近づき声をかける。

「おはようございます。木の伐採及び運搬の依頼を受けた冒険者です。」

近くの人が気づき返事をしてくれる。

「ああ、おはよう。リーダーはあそこにいる頭に赤いタオルを巻いた人だ。指示はあの人から聞いてくれ。」

「分かりました。」

言われた通りリーダーに声をかける。

「おはようございます、依頼を受けた冒険者です。何をすればいいでしょうか。」

「おう、冒険者か。伐採する木には赤い印が付いているからそれを切ってくれ。斧はあそこにあるのを使ってもいいし自前の武器があるならそれでも構わない。」

リーダーは斧が置いてある場所を指さし教えてくれる。

「あと大事なこととして木を倒すときは大声で倒すと叫んで周りに知らせてくれ。逆に倒すと聞こえたらすぐに周りに注意するんだ。とりあえず説明は以上だな。木を倒したらまた指示するからとりあえずは作業を始めてくれ。」

「分かりました。」

返事をして斧を取りに行く

正直魔法で切って収納すれば一瞬だが今日は体を動かすことが目的だ。まぁ魔法を見せるのが嫌ってのもあるが。

斧を手に取る。斧はしっかりと手入れされたもので年季を感じられる。

じゃあお仕事開始といきますか。

私は赤い印のある木の下に行き斧を構える。正しい構え方など当然知らないので野球のバットの構え方だ。

体に魔力を巡らせて腕、腰、足に意識を集中させる。

最終確認として周りを見る。

…誰もいないな。

私は全力で斧を振る。渾身のフルスイングで斧が木の中心付近まで食い込む。

もう一回で倒れそうだな。そう思いながらもう一度構える。

そういえば前世では木を倒したい方向に切り込みを入れて倒れる向きをコントロールしていた気もするが如何せんうろ覚えなのでパワーでごり押すことにする。決して考えるのが面倒だというわけではない。決して。

もう一度斧を振ると木がゆっくりと傾きだす。

「倒れるぞー!」

私が大声で叫ぶと木はめきめきと音を立てて倒れる。

意外と簡単に切れたな、この調子で切っていくか。

そう思って次の木に向かおうとするとリーダーがこちらに走ってくる。

「おーい、お前さん若いのにやるなぁ。これだけ早いんならどんどん切ってもらっていいか?、1人だけ別行動だから魔物を警戒する必要があるんだがその分報酬を上乗せするからどうにか頼めないか。」

こちらとしても周りを気にせず作業できるのは好都合なので了承する。

「承知しました。ではどんどん切っていきますが止め時の決まりなどはありますか?」

「止め時?、ああ、赤い印は今日切り倒す分だから全部切れば終わりだ。だいたい切った木から次に切る木は見える範囲にあるから見当たらなくなるまで切っていってくれ。」

「分かりました。」

とりあえず赤い印のついた木は全部切れってことね。おかのした。

私は目に付く赤い印のついた木を手当たり次第切り倒していく。一応倒れるたびに大声で叫ぶがこれがなかなか気分がいい。たまには大声を出すのもいいな。

しばらく夢中で木を切り、だいぶ進んだなと伸びをするために遠くに目をやるとこちらを凝視する羊と目が合う。

あ、どうも。羊の目ってしっかり見ると怖いな。

そんなことを考えて会釈した次の瞬間、羊はこちらに向かって突進してくる。

魔物か知らんが攻撃してくるなら容赦はしない。

私は手に持った斧を振りかぶり突進してくる羊の頭に合わせる。ジャストのタイミングだと思ったが羊は吹っ飛んだだけで肉を切った感触はなかった。

面白いな、斧が効かないなんてどんな体なんだ。

興味はあるが今は仕事中、さっさと終わらせて作業に戻らなくては。

羊は再び突進してくる。

今度は構えずに魔法の範囲内に入るのを待つ、そして範囲内に入ったところで首を落とし即座にアイテムボックスに収納する。

はい終わり。やっぱ魔法だな。

一息ついてふと思う。そういえば羊って美味しいよな。

…じゅるり。

口の中に涎が分泌されるがぐっと堪える。すべては今夜の最高の食事の為!

そのために気持ちを切り替えて仕事に戻るとする。

その後木を切り倒し続けていると赤い印が見当たらなくなる。

切り尽くしたか?

1人で森を進みすぎたのか辺りに人の気配はない。また羊に出くわしても面倒なので来た道を静かに戻る。戻る道には切り倒した木がずっと続いている。

いやー、なかなか仕事したんじゃないか?

しばらく歩くと倒れた木を運んでいる人達が見えてくる。

手伝ってもいいがまずはリーダーに報告かな。

会釈をして運搬している人達の横を通り過ぎリーダーの姿を探す。リーダーは他の人達に指示を出していたのですぐに見つかる。

「お疲れ様です、見える範囲の赤い印のついた木は全部切り倒しました。次は木を運べばいいですか?」

「お、もう終わったか。そうだな、運搬チームを手伝ってくれ。」

「分かりました。そうだ、木の場所は覚えているので奥から運んでいいですか?。」

「ああ、そうしてくれると助かるが無理はするなよ。」

「気をつけます。」

リーダーと別れて再び森の奥へ。

なんか体を動かしてテンションが上がって来たので走って向かう。

オラッ!、今の私なら丸太だって1人で運べるぜ!

…まぁ無理ならアイテムボックスに収納するが。

森の中を走るとすぐに目的地に着く。

丸太を待ってみると頭上まで楽々と持ち上げることができた。これなら問題なく運搬できそうだ。

両肩に丸太を担いでリーダーの下へ戻る。気分はブライカノンだな。

エッホ、エッホ、拡がるプラズマ、ウ、ウ、ウルフのマーク、ア、ア、アイツはー♪

帰りは上機嫌で走る。他の運搬している人達に見られていた気がしたが特に気にしない。私は仕事をしているのだ。

その後何度か往復すると運搬もすべて完了した。

リーダーが作業者全員を集める。

「皆お疲れ、今日は冒険者の助っ人もあり早くに作業が完了した。各自解散して体を休めてくれ。明日も同じ時間に集合だから遅れるなよ、以上。」

作業者達が各々町に向かって移動していく中リーダーに話しかけられる。

「今日は助かったよ、約束した通り報酬は上乗せしているから確認してくれ。それともし機会があればまた依頼を受けてくれよ。」

リーダーから大銅貨6枚を受け取り挨拶をして別れる。

空はまだ明るく夕暮れ前くらいか。晩御飯にはまだ早いのでギルドの資料室で情報収集でもすることにする。

歩いてギルドに向かい中に入る。まだ依頼報告のピークではないようで冒険者は少な目だ。

資料室に向かおうとすると窓口の犬の獣人の女性に声をかけられる。

「カルラさん、伝言を預かっておりますが今お時間いいですか?」

暇なので何も考えずに了承して窓口に向かう。

「Eランク冒険者のセイさんより伝言です。明日以降時間があれば会いたい、返事はギルドに伝言を残してくれれば毎朝確認に行く。とのことです。返信を残されますか?」

セイさんは私と同じEランクだったのか。まぁ他人のランクに興味はないからすぐにでも忘れそうだが。

「ちなみにお聞きしたいんですが時間を決めて約束する場合一般的には何と言えば相手に伝わるでしょうか?」

オツサの街で時計塔っぽいものは見たが時計自体は見たことがなかった。丁度いい機会なので聞いてみる。

「一般的ですと朝に日が昇って明るくなった時を朝の刻、日が真上に来た時を昼の刻、日が傾く前のまだ明るい時を夕の刻、日が落ちた頃を夜の刻と呼んでます。辺境の集落などでは伝わらないかもしれませんが町や村ほどであれば住民達はその認識で生活しています。また大きな街などでは時計塔が鐘の音で時刻を知らせたり高価ではありますが時を知らせる魔道具というのもあります。」

へぇー、そうなのかー。

「ありがとうございます。それでは伝言として明日、セイさんにとっては伝言を聞いた日の朝の刻から昼の刻までギルドで待ちます。とお伝えください。」

「承知しました。」

話は終わったので窓口から離れて資料室に向かう。扉をノックして返事を聞いてから中に入る。

「失礼します、資料を見に来ました。」

中にいる職員さんにどうぞご自由にと許可を頂いたので遠慮なくスキャンして情報だけコピーする。

ふと気になったので鮭について立ち読みで調べてみる。確か銅鮭は魚で銀鮭、金鮭は魔物と言っていた気がする。こいつらは同種なのか?、それとも名前だけで別の生き物なのか?

探してみると資料にはこう書かれていた。

銅鮭は湖に大量に生息しており戦闘力もないので漁で簡単に捕獲できる。味も美味な為アンシーの町の特産品にもなっている。体内に魔石は見られないので魚と分類しているが湖から川を下り、海に出た個体は銀鮭となり湖に戻ってくる。この銀鮭は魔石を宿しているため魔物となるがそれが進化なのか変異なのかは分かっていない。ちなみに銀鮭は珍しくはなく銅鮭の千匹に一匹の割合で発見される。上記の通り銅鮭、銀鮭は湖にてよく見られるが金鮭は話が異なる。なぜなら金鮭は海から戻った銀鮭が湖から上流に登りそこに生息するマッドベアを倒すことで成るためである。マッドベアは単体でCランクの魔物の為銀鮭が勝つことはほとんどないが稀に銀鮭が大量発生した際に大群でマッドベアに挑み、見事勝利した一匹が金鮭に成ったという記録が残されている。記録では金鮭は水を操り戦闘力が跳ね上がるがその味はこの世のものとは思えないほどの美味しさだという。

…食べたい。是非とも食べたい!。なんだよ熊倒したら金になる鮭って、特殊調理食材かよ。こういうのってやっぱり人の手が加わるとダメなのだろうか。鮭が自力で倒さないと金鮭にならない的な。うぉー気になる。気になる…が、私は自分の運のなさを知っている。自分は幸運だと言い聞かせて日々を過ごしているが実際はそうでもない。私が物語の主人公なら運よく求めているものと巡り合うのだろうが残念ながら現実はそううまくいかないので早々に諦める。

自分の手の届く範囲の幸せで満足するのが人生を穏やかに過ごすコツだよな。

気になっていたことは知れたので職員さんにお礼を言って部屋を出る。

そろそろお店探しに行きますか。

ギルドを出て町中を歩きながら考える。

私の腹は、いま何腹なんだ?

気分は井之頭五郎、こういう時五郎さんはどうやってお店を探していたか思い出す。

…やべ、孤独のグルメは食事シーンまで飛ばしてたから分かんねぇや。

これはもう直感で選ぶしかないな。

町を歩きお店を探す。

ここは…、ちょっと廃れ過ぎているな。

こっちは…、満席だな。

しばらくお店を探すと白くきれいな外観、立て看板に料理の絵が描かれた小さめのお店を見つける。

私のゴーストがこの店だと囁いている!

直感に導かれお店に入る。店の中はテーブル席が3つだけだが2つは埋まっていた。

「いらっしゃいませ、お一人様ですか?」

奥から出てきたのは猫の獣人の男性。

「はい、一人です。」

「どうぞこちらに。」

答えると空いている席に案内される。

「こちらメニューです。当店ではフライという魚介を油で揚げたものをお出ししております。料理についての説明が必要でしたらお気軽の申しつけ下さい。」

お店の人は一礼して奥に戻っていく。

フライか、これは期待が出来そうだ。

メニューを見てみるとメインはエビ、カキ、タラ、サケ。文字の横に絵が添えられており一目で分かりやすいものとなっていた。各メインにはセットでパンとスープを付けられるとも書かれている。

こんなもん全部頼むに決まってんだろ。

店員さんを呼ぶとすぐに出てくる。

「このエビ、カキ、タラ、サケのフライをください。」

店員さんは少し驚いた様子をしている。

「こちら1つの料理で結構な量がございますがよろしいでしょうか。」

そうなのか。まぁ大丈夫だろ、朝から何も食べてないし。

「大丈夫です。それとセットでパンとスープを1つだけ付けてください。」

「かしこまりました、それではお待ちください。」

待っている間暇なので店内を眺める。店内は狭いが外観と同じく白くきれいで落ち着ける雰囲気となっている。小物はほぼないが青い透明な水晶のようなものが一点だけあり、この空間にマッチしてる。

のんびり待っていると料理が運ばれてくる。

「お待たせしました。こちらが順にエビフライ、カキフライ、タラフライ、サケフライとなります。ソースはお好みでかけてお召し上がりください。セットのパンとスープはすぐにお持ちします。」

その後すぐにパンとスープも運ばれてきてテーブルの上は料理でいっぱいとなる。

デ、デカイ…。

各フライは1つ1つが大きくエビフライなんて私の腕くらいある。他のフライも前世のものの倍以上だ。

素晴らしい!、1人パーティーの開幕だ。

ナイフとフォークを手に取りまずはエビフライに手を付ける。重量感があり切り分けるのも一苦労だ。口いっぱいに頬張り噛み締める、衣はザクザクで食べ応えがあり中のエビはぷりぷりでその2つが口の中で合わさることで料理が完成する。美味い。衣は香ばしくエビは甘みを感じられてこれ単品で満足できる料理だ。

半分ほど食べ進んだところで一息入れる。ソースを試してみよう。

ソースは味見したところタルタル、ビネガー、トマトチリのようだ。

エビフライといったらタルタルソースでしょ。

たっぷりかけてエビフライを頬張る。

衣、エビ、タルタルが三位一体となり口の中で幸せが爆発する。

ウ、ウメェー!

濃厚なタルタルがエビフライを更に高みへと引き上げたこの感じ。

衣が硬めなのもいつまでも味を楽しめて最高だ。

大満足でエビフライを完食し次はカキフライ。最初でテンションが上がったので胸は期待でいっぱいだ。

カキフライは切り分けないで齧り付く。エビフライとは違って衣は硬くなく、すぐに中のカキを感じられる。カキ自体にしっかりとした食感があり旨味が口に広がる。あぁ、美味い。これはビールが飲みたくなる。このカキは湖で獲れたのだろうがしっかりと磯の風味を感じられる。何とも不思議だが異世界ということで深くは考えないようにしよう。

次はソースをかけていただく。タルタルは何にでも合うのが分かっているのでトマトチリを試してみる。ソースをかけたカキフライを口に運ぶとこれまた美味い。トマトの酸味にピリッと辛いのがカキとよく合っている。

魚介とトマトの組み合わせに外れはないな。

1人で納得しながら食べ進めあっという間に完食する。

揚げ物を2皿も食べたが胃がもたれる気配はない。健康な体とは素晴らしいね。

次はタラフライに移る。ナイフとフォークで切り分けてみるとふっくらとした白い身が湯気とともに顔を覗かせる。その姿には美しさを感じる。

まずはそのまま口に運ぶとフワフワな白身からしっかりとした旨味を感じられる。美味い…が、白身魚は淡白なのでこれはソースをかけてこその料理!。…のはず。

使っていないビネガーソースを試す。味見の時は酸っぱさの中にコクを感じたが料理にかけるとどうなるやら。

ソースをかけたタラフライを口に運ぶ。

ウッッッッッッメェーー!!

酸味が白身の旨味を引き締め、さっぱりとして無限に食べられる。

ソース1つでこんなに化けるとは、タラフライは可能性の塊や!

感動して即完食する。

うぅ、とうとうラストの料理となってしまった。名残惜しいが同時にワクワクもしている。これまでの3品はどれも大当たりだった。最後のサケフライはこの町の特産品である食材を使ったものだ。一番力を入れていると考えるのが妥当だろう。

期待を込めてサケフライを切り分ける。

こっ、これはぁーー!!

断面を見てみると中は生、所謂レアカツというものだった。これまで異世界で目覚めてから口にしたものは果物を除いてしっかり火を通したものばかりだった。ましてや異世界といえば現代の技術より遅れていて衛生管理なんて考えない猿どもばかりだと思っていたが…、おっと、口が悪すぎた。

ともかく、前世ですら魚を生で食べる国は少ないというのに異世界でこんな料理が出てくると期待を通り越して不安にある。なので一応聞く。

「すみませーん。」

声をかけると奥から店員さんが出てくる。

「失礼でしたら申し訳ないのですが、このサケフライは生で食べて大丈夫でしょうか?」

店員さんは笑顔で答える。

「はい、大丈夫です。よく聞かれますが当店では市場で洗浄処理後、急速冷凍した新鮮なものを料理にしておりますのでお腹を壊すなどの心配はございません。それでも不安でしたらよく火を通したものにお取り替えしますがどうなさいますか?」

そういうことなら大丈夫か。

「いえ、安心しました。こちらをいただかせてもらいます。」

「かしこまりました、ごゆっくりどうぞ。」

店員さんは奥に戻る。

不安もあったが美味しそうなのは変わらない。迷ったら、食ってみろ!の精神でいく。

切り分けたサケフライを口に運ぶ。

サケのしっかりとした味、脂の甘みが口の中に広がる。美味い、美味いぞ。これは火を通すと味わえないものだ。外はサクサク、中はしっとりを体現した料理。これは…、美味い。それしか出てこない。

ソースの事も忘れて夢中で完食してしまった。

余は満足じゃ。

食事の余韻に浸っているとテーブルに残っているものに気づく。

…パンとスープを食べていなかった。

どうする?、サケフライの口を消したくはない。どうする?

考えた結果アイテムボックスに収納する。パンはそのまま、スープは買った容器に入れて。

これで良し。

気づくとお店の客は私のみとなっていた。どうやら夢中になり過ぎていたようだ。

店員さんを呼んで会計をしてもらう。

「ご馳走様でした、どれもとても美味しかったです。」

「それは何よりです、作った身としてもうれしく思います。」

この人が料理も接客もしているのか。

「それではお会計が大銅貨5枚と銅貨2枚となります。」

今日の稼ぎのほとんどだがその価値はある。

お金を払い店員改め店主に見送られてお店を後にする。

やっぱり食事っていいもんですねぇー。

いい気分で夜の町を歩く。

明日はセイさんと会って話しをして、時間があれば市場で魚を買おう。この町の食事で魚にハマってしまったからね。

明日の事を考えながら人目に付かないところでマイルームに入る。

全身をキレイにしてベッドに横になる。

我ながらいーいご身分だねぇ。

ウトウトしてきたので眠りに着く。

おやすみ、私。


ーー 次の日 ーー


目が覚める。

外を確認するとまだ薄暗く日が昇り始めたくらい。今日はギルドで待ち合わせなので朝はゆっくりしよう。

ベッドで横になったまま体を伸ばし今までの事を踏まえ色々考える。

そういえば火水風土の魔法は異世界で目覚めた時に使えるか試したが氷は試していなかった。

…言い訳をするならばファンタジーといえばイフリート、ウンディーネ、シルフ、ノームじゃん?。セルシウスなんて出てくるの後半だからね。

今までやってきたゲームで意見が分かれそうだがつまりはそういうことだ。

言い訳は置いといて氷魔法を試してみる。

まずは水魔法で水球を作りそれが凍るようにイメージして魔法を発動する。すると水球はゆっくりと凍っていく。

うーん、遅いな…。これはイメージの問題か?

原因を考えてものが凍る原理を思い出してみる。

確か分子の動きを止めて整列した状態になると凍るんだっけな。今度はそのイメージで氷魔法を発動してみる。そうすると水球は瞬時に凍る。

出来たな。戦闘で咄嗟に出せるかは不安なのでもっぱら食材とかを冷やす用かな。

魔法については思った以上に早く終わってしまった。他に考えることといえば

…、そうだ、倒した羊について情報を調べてみよう。

資料室で手に入れた情報の中に該当するものがあった。

ガードシープ。体の毛は斬撃や打撃といった物理攻撃を通さず魔法にも耐性を持つ。毛に覆われていない頭部や足先が狙い目だがこの魔物は反応も早いため毛で防がれてしまう。毒や麻痺が有効な為それらを用いて動きを止め、急所を狙って仕留めるのが効果的である。魔法も耐性があるとはいえ毛に防がれないような全身を対象とするものであれば効果はある。毛は防具や衣服の材料となるため価値が高い。肉は歯ごたえと独特な風味があって好む者も多い。

やったぜ、前世と同じで肉は美味しいみたいだ。また食料コレクションが増えて朝からいい気分だぜ。

ベッドから飛び起きシャドーボクシングをする。もちろんボクシングは聞き齧った知識しかないのでなんちゃってのやつだ。あれだ、電気の紐でやるやつ。

体を動かしついでに魔力循環もしたら完全に目が覚める。

目が覚めてしまってはしょうがない、時間はまだ早そうだが動くことにする。

マイルームから出てギルドに向かう。

異世界の生活にも慣れたものだ。起きて、依頼をして、ご飯食べて、寝る。

うーん、安定した生活、素晴らしい。

朝から上機嫌でのんびり歩く。明日には町を出ないとななどと考えているとギルドに着く。まだいないかなと思いながら中に入るとテーブルに座るセイさんがいた。

セイさんもこちらに気づき会釈してくれる。

「おはようございます、お早いですね。」

近づいて声をかけると笑顔で答えてくれる。

「おはようございます、市場が開くのが早かったから目が勝手に覚めるんですよ。それより僕の為に時間を作ってもらってすみません。」

「いえいえ、それはお気になさらず。それでどうされましたか?」

お互い気を遣うのも面倒なので本題へと促す。

「実は昨日ラック商会を辞めまして…、それで先日言っていたオツサの街の商会を紹介してもらえないかと思ってお呼びしました。」

へぇー辞めたのか、よかったよかった、おめおめ。

「そうなんですね。紹介するのは構いませんが雇ってもらえるかは分かりませんよ。」

「はい、そこは自分でアピールして雇ってもらえるよう頑張ります。」

前向きだな、先日の落ち込んでいる時とはえらい違いだ。

「そういうことなら分かりました。それではいつ頃オツサの街に来られますか?、私は明日この町を立ってオツサの街に戻る予定なのですが。」

「そうなんですね、僕は準備をしてからなので早くとも3日後以降になりそうです。オツサの街に着いたらここと同じようにギルドに伝言を残しますのでそれから紹介をお願いできますか?」

「分かりました。それではオツサの街で伝言を待ちます。」

話しがトントンと決まったのでお互い一息つく。するとセイさんが明るい口調で話しかけてくる。

「そういえば僕が仕事を辞めたことについて詳しくお伝えしていませんでした。カルラさんのアドバイスのおかげもあるのでよかったら聞いてください」

聞かせてくれるのなら是非とも聞きましょう

私が頷くとセイさんは話し始める。

「昨日僕が出勤したら上司がいつものように怒鳴ってきたんだ、仕事のできないお前が俺より遅く来るな!って、いつもなら謝ってたんだけどカルラさんに言われたのを思い出して言ってみたんだ、仕事の開始時間には十分間に合ってます、大きな声を出されても困ります、ってね、そしたら言い返されるとは思ってなかったみたいで一瞬フリーズしてね、その後すぐに顔が真っ赤になって胸倉を掴まれて、口答えすんじゃねぇ!、お前の代わりなんていくらでもいんだぞ!って言われて、そこで僕は思ったんだ、あぁ、代わりがいるなら僕がここにいる意味って何なんだろう、上司は僕が気に食わなくて嫌な思いをして、僕も怒鳴られて嫌な思いをする、代わりの人が優秀なら嫌な思いをする人はいなくなるなって、そう思ったらここで働くことに拘らなくてもいいんじゃないかって思い始めてね、だから、代わりがいるなら辞めますってその場で伝えたんだ。そしたら殴られてね。痛かったけど魔物と比べたら怖くないし逆になんでこの程度の相手を恐れていたんだろうって冷静になれたから、今までお世話になりましたって頭を下げて、そのまま商会の偉い人に事情を説明して辞めさせてもらったんだ。」

事情を話すセイさんはどこか晴れやかだ。恐れと向き合えて一つ成長した感じがする。

「これもカルラさんのお陰だよ。死ぬわけじゃないと思って行動したら案外何とでもなったよ。」

私の場合は危機感が欠如気味だがセイさんには丁度良かったみたいだ。

「問題が解決したのならよかったです。でもその上司にはお気を付けください。他人を怒鳴って暴力を振る短絡的な人は恨んでなにしてくるか分かりませんからね。」

「そうだね、気をつけるよ。あっ、ごめん。気をつけます。」

時々敬語がなくなるがそっちの方が素なのかな?

「セイさんの方が年上ですししゃべり方や呼び方は好きなようにしてください。私は敬語の方が楽なので使っているだけですから。」

「そう?、実は敬語に慣れなくてね。上司に、あっ、元上司か、に言われて使ってたけど田舎から出てきた冒険者には難しかったんだ。カルラ君がそう言ってくれるなら崩させてもらうね。」

ふむ、こっちの方が自然体だ。正直話し方なんてどうでもいいと思っている。敬語でも尊敬してないことや、逆にタメ口でも尊敬していることなんてざらにある。行動で示せとかいうが形だけの敬意で満足する方がキモイわ。ちなみに初対面でいきなりタメ口でいくわけではないぞ。相手が明らかに敬意を欠いてるなと思ったらこちらもそれ相応の態度を取るだけだ。

その後セイさんと同じ冒険者ランクだとかあの店のフライが美味しかったなどの他愛のない会話をして最後にオツサの街で会いましょうと約束して別れた。

うーむ、最初は話しかけた手前相手をした程度だったが自分と重ね合わせて気になってしまい、それから後輩の面倒を見るような感覚になり、今は話をしていて悪くない気分になってしまった。やばい、また失った時を考えてブルーになる。…いや、ダメだ。人はいつかは死ぬもんだが死ぬことを恐れて関りを断つのはダメだ。何がダメかは明確には分からないがとにかくダメだ。

ここ数日の生活の充実でプラス思考になった私は自分を鼓舞する。

ほんっとうにチョロいな、私は。

…まぁそれが私なので万事OK。

セイさんとの用事は終わったがまだ昼前くらいだ。何をするかと考えてそういえば魚が買いたいんだったと思い市場に向かう。

何事もなく市場に着き鮮魚売り場で銅鮭を探すとすぐに見つかる。

「すみません、銅鮭を買いたいんですがいくらですか?」

店員さんに尋ねると少し困った顔で対応してくれる。

「いらっしゃい、銅鮭なら2匹で銅貨3枚だよ。10匹以上まとめて買うなら1匹銅貨1枚だけど今は凍らせる事が出来なくてね。」

これはセイさんがいなくなった弊害か?

「そうなんですね、私は大丈夫なんで50匹ほどもらえますか。」

「毎度あり!、いやー、今まで出来てた冷凍が出来なくなって遠くから買い付けに来たお客さんは皆怒っちまってね。奥で偉い人と話してたみたいなんだがどうなったかはただの店員の俺には分かんねぇんだ。まぁお客さんには関係ねぇか、忘れてくれ。とりあえず大量に買ってもらえるとこっちは助かるよ。」

店員さんが大きな箱に銅鮭を詰めて渡してくれるので大銅貨5枚丁度を渡す。

「結構な重さだが運べるかい?、それともどこかに運ぶ人がいるかい?」

「ご心配ありがとうございます、向こうに運ぶ人がいるので大丈夫ですよ。」

もちろん嘘だが誰も傷つけない嘘だ、許されよ。

店員さんにお礼を言って別れる。市場の陰まで行って人に見られていないことを確認しアイテムボックスに収納する。

魚は食べたいと思った時にすぐに食べたいので10匹は内臓を取って三枚に下ろし、熟成させた後冷やして時間を止めて保存する。もちろん寄生虫と細菌は除去。これを10匹、無くなったら次の10匹が自動で処理されるよう設定しておく。内臓は畑の栄養になってもらうとして頭と中骨は食べるので別で保存と、これで完了。

やりたいことは終わったので次はどうするかと考えていると市場の裏に項垂れている人がいるのが目に付く。よく見てみると最初に市場に来た時にセイさんと一緒にいた人だった。

あれが上司か?

まぁ声をかける気も興味もないので見なかったことにして市場を離れる。本当に上司かも分らんしな。

街をぶらつきながらのんびりする。明日出発だが特にやりたいことは思いつかない。やりたいことが思いつかないなら無理に探さなくていい、何もしなくてもいい時間を楽しむことにする。

気の向くままに町を散策する。大通りから細い裏路地、陽の光を浴びながらお散歩をしているといきなり声をかけられる。

「あんた、腹減ってないかい?。美味しいスープがあるよ。」

見ると汚れた格好のおばあさんが鍋を混ぜながらこちらに手招きをしていた。

どうやら小さな屋台のようだ。

今日はまだ何も食べていないが食べ物を扱う人間の恰好ではないので無視する。すると無視されたことに腹を立てたのかおばあさんがスープの入ったお椀を片手に近づいてくる。

「あんた!、聞こえてるんだろう!。年寄りを無視するなんてどんな教育を受けてるんだい。」

おばあさんはそう言ってよろけた振りをしながらスープを私の方にぶちまける。

私は透過魔法を発動してスープだけをやり過ごす。

こいつ化け物か?、いちゃもんはつけるわ食べ物は粗末にするわ。そもそも食べ物か分かんねぇか、攻撃を受けたという可能性もあるし。とりあえず屋台の鍋をアイテムボックスに収納してババァの頭の上で取り出す。

鍋はババァの頭にすっぽりハマり中身を下にぶちまける。

「熱ぅぅぅーーー!!」

ババァは悲鳴を上げて地面を転がる。

頭の鍋をボコボコにしてバケツの外れなくなったシコルスキーみたいにしてやろうかとも思ったがスープを掛けられたことへの仕返しは済んだので辞めておく。

私は透過魔法で姿を消し街の散歩に戻る。

せっかくいい気分で歩いていたのにケチが付いてしまった。どこの世界にも頭のおかしい人間はいるもんだね。というかそもそも無視されたら怒る奴がいるがなんで相手してもらえると思うんだろう?。そりゃ知り合いで無視されたら文句の一つも言いたくなるかもしれないが面識のない赤の他人やぞ、話しかけたら相手をするのが当たり前、自分の考えが絶対正しいとでも思っているのだろうか…、うーん、謎だ。

考えているとムカついてきた。だが話しもせずにいきなり仕返しをしたのも私らしくなかったか?。初めの頃は魔物にも話しかけていたというのに…。やはり人間の姿をした化け物が一番厄介だ。話が通じる前提なので無礼なことをされると敵対スイッチが一気に入る。はぁ、色々と困ったものだ。

歩いていると衛兵の姿が見えたので透過魔法を解除して声をかける。

「すみません、あちらの路地裏でおばあさんが何かをまき散らして騒いでいました。怖いので様子を見てきてくれませんか?」

衛兵の人は頷いて私の示した方に向かっていく。

よし、通報完了。後は衛兵に任せて私は姿を消す。

冒険者は大変だよ、外で魔物を倒して町じゃ頭のおかしな人間の相手もしないといけないなんて。まぁたまたまだろうが軽口でも叩かないとやってられないのでぼやきながら歩く。

しばらく歩いたがこんな気分ではよくない、建設的に行こう。嫌なことは忘れて楽しく行こうじゃないか。

気持ちを切り替えてご飯でも食べようと広場の方に向かう。

適当なところで透過魔法を解除して広場で屋台を物色する。…が、気になるものは特になかったので魚続きの口を変えるために肉串の屋台を見てみる。その肉串はオツサの街のタレとは違い塩で味付けしたシンプルなものだったが値段は銅貨3枚と書かれていた。

買って食べようとしたが味付けが塩なら肉はアイテムボックスに入っているので自分で作ればいいんじゃないかとふと思った。

うん、そうしよう。結局容器は買ったが調味料は買っていなかった。今後の為にも探して買っておこう。

肉串の屋台から離れて食材や調味料を扱っている小さな市場を見てみると目当てのものは塩、胡椒、魚醤が見つかった。

魚醤だけはこの町特有のものかと思いながら店員さんに聞いてみる。

「すみません、塩と胡椒と魚醤はどれくらいの量から買えますか?」

店員さんは荷台の裏から見本の大小の袋と瓶を取り出して教えてくれる。

「はーい、塩は大きい袋、胡椒は小さい袋、魚醤はこの瓶の量で大銅貨1枚となりまーす。」

うーん、高いな…。塩さえあればなんとかなるから塩だけ買おう。

「では塩を2袋ください。」

「毎度ありー。」

お金を渡し塩を受け取ると店員にお礼を言って離れる。塩をマントの下でアイテムボックスに収納してマイルームで食事にしようと広場を後にする。

人目に付かないところでマイルームに入り角ウサギの肉を調理する。調理と言ってもアイテムボックス内で肉を一口大に切って塩で味付けして焼いただけだ。工程など何もない、イメージ1つで料理が出来上がる。そして出来上がった料理を皿に移して一口食べる。

うん、普通に美味い。やっぱり魔物の肉は焼いただけでも美味いな。

ついでにフライの店から持って帰ったパンとスープも食べて食事を終える。

ふぃー、食事をして落ち着くことができた。もう動きたくないので今日はこのまま過ごすかな。

その後は体を動かしたり魔法を撃ったりベッドでゴロゴロしたりして過ごし、瞼が重くなってきたので明日に備えて寝ることにした。

明日は出立だ、気分によって走って帰るかな。

そんなことを考えていると意識がなくなっていく。

おやすみ。


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