閑話14 指輪
閑話2と7の後のお話となります。
俺は今、先日グリーゼとして買い物に行ったルーセンス商会に来ている。
自治領主にグリーゼからの紹介という形で頼んだのだ。
と言うわけでまたもリムジンでVIP待遇である。
付いて来ているのは、俺側の女性陣である、はつゆきたちも連れてきているので、
今回は人数が多い。
今回は俺側の女性陣に指輪を買うために来たのだ。
先日もかなり高額の買い物をしたので懐具合を心配する声もあると思うが、
先日来の活躍でかなりご褒美としていただいているので心配はないのである。
両方の王国から支度金もいただいてるし。
代表の応対振りは前回と変わらない、
俺(正人)は俺より知名度が無いにもかかわらずだ。
流石だと感心してしまう。
今回も何かサプライズを仕掛けてくるのだろうか?
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結果は {お見事}の一言に尽きた。
彼女たちにぴったりの石が見つかり、みんなうれしそうだ、
亜由美には蒼海石という海のように蒼い石を、
美奈には、銀輝石という一番硬い宝石(ダイヤモンド?)を、
美月には、黒神石と呼ばれる黒の中に輝きのある石をえらんだ。
それらは指輪に拵えられて引き渡される事になった。
はつゆきたちのところではまさかの提案だった。
代表が持ってきたケースの中には光がゆらゆらと立ち上る結晶体が並んでいる。
「これは?」
「これは魔力石がある状態で結晶化してできる魔結晶です。」
驚いた、こんなものが出てくるとは、
魔結晶は魔力石よりも効率のいい魔力蓄積能力を持つ石である。
ちなみに魔力石はヨウコが人工的に量産できるようにしたのでロケットの動力源や
みんなの魔法ポーチに予備の魔力タンク代わりに持たせている。
しかし、魔結晶はいまだ作る事は出来ていない、
蓄積効率も桁違いでここに並んでいる一粒で一機分のロケットが飛ばせるくらいなのだ。
という事でこいつもお買い上げとなった、結構良いお値段だったが何とか足りたので良しとしよう。
指輪にするにはでかすぎるので腕輪にしたけど、みんな満足してるようだ。
「それとですね。」
ユーリー代表が俺の耳元に近づいて声を落として話す。
「獣王国側の皆様の品が出来上がっております、いつでもいらして下さい、グリーゼ様。」
なにぃー!知ってるのかよ!
俺はこの代表の底知れぬ情報収集力に驚いてしまった。
それでも何とかポーカーフェイスで答える。
「ああ、帰ったら彼に伝えておくよ、有難う。」
「いえいえ、今日もお買い上げいただき有難うございます。」
俺は、帰りのリムジンの中で運転手にわからないようにパスでみんなと先ほどの会話を話す。
ちなみに亜由美たちも変身リングにパスが使える機能を追加してもらったので、
しゃべらずに会話が出来るのだ。
(すごい商人だよね、魔法でも使ったのかな?)
亜由美が言うが、
(魔法を発動してる風には見えないねぇ。)
美月が否定する。
(だとすればものすごい事だよな)
俺は、帰ったらもう一度変身して出直そうと決めたのだった。
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