6話 ミリヤム王女
うう、眠い
長い夜が明けた、俺の左腕はテレーゼが枕にしている。
このグリーゼの体は俺の本来の体より夜のポテンシャルが高いようだ、
なんかへこむなあ。
テレーゼは初めてで、緊張していたけど、最後は積極的だった。
やはり耳と尻尾は感じるらしいな、
尻尾の話はしていなかったが、アウラートゥス の民は尻尾が非常に短い、
しかも毛があまり生えていないので見栄えは良くない、
だから皆尻尾は隠している。
しかし、愛撫の対象としては良いものである。
朝っぱらから考えることじゃないな。
今日も一方通行のパス通信を行っている、届いているかどうかわからないが、
前日の出来事をダイジェストして送っている、夜のことは言わないけどな。
傍から見ればぼぉっとしているように見える行為を送っていると、
テレーゼが目覚めたようだ、もぞもぞしている。
「おはよう・・・」
「おはよう・・・あなた・・・」
顔を赤くして言う。
そうなんだよな、獣人世界の暗黙のルールに婚約して双方同意の上で床入り、
つまりHすれば結婚したものとみなされると言うルールだ。
俺がグリーゼである限り。
・・・なんかますます嵌ってるような気がする。
獣王めぇ・・・
身繕いをして、朝食をとりに行くと里長がいた。
「ガイヤーン殿」
「これで晴れて夫婦となったようじゃな、テレーゼ、グリーゼおめでとう。」
なるほど、テレーゼの背中を押したのはあんたか。
「お父様ったら・・・」
テレーゼが赤くなって照れている、かわいいな。
癒されてると獣王から呼び出しがかかった。
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今回は密談でもするのか書斎のような部屋に招かれた。
同室しているのは、獣王と王妃、宰相、ミリヤム王女、「砂漠のキツネ」将軍だ、里長もついてきている。
無論テレーゼもだ。
「テレーゼと夫婦の契りを結んだそうだな重畳重畳。」
「獣人国ではな夫人は甲斐性があれば何人でも持てるのじゃ。」
「正室とか側室とかはなく皆対等じゃ、人族の国ではそうは行くまい。」
完全にばれてるな、まあ里長がしゃべったんだな。
「であるから、ミリヤムとの婚姻も気にすることはないぞ。」
であるならば遠慮も必要なしか。
「ありがたい仰せですが、自分はルアンにも大事にしている者たちがおりますので、
今のままではお受けできません、テレーゼは自分の行くところであればどこにでも、
例え地獄の底でも付いて行くと申しますので妻にしたのでございます。」
俺のこの返答にある程度予想はしていたのか、獣王はにやりと笑って口を開いた。
「ほう、どうすれば受けると言うのかな?」
「レーヴェ獣王国連合がウエルネスト連合軍に参加することです。」
「その言葉が出ると言うことはあの{女神}の関係者ということか。」
俺は、自分が異世界の人間で女神の頼みでこちらの世界に転移してきたことを話した。
テレーゼには以前話してあることだが。
「異世界の人間ならば解析不能な魔法を使ってもおかしくはないですし、
あの刀術は見事でした。」
宰相は謎は解けたとばかりに言う。
獣王は目を瞑り考えているようだ、獣王国が連合軍に参加を拒んだ原因は、
自国の力を過信していたことと、人族の獣人族への偏見があるからと聞いている。
「人族と獣人が手を取り合えると思うか?」
「目の前におりますよ、自分がその橋渡し役をしましょう。」
そういうと俺は魔法で元の姿に戻る。
獣王とテレーゼ以外は驚きを隠せないようだ。
「それがお主の真の姿か、間違いなく人族だな。」
「だが、異世界からきたそなたたちは事が終ったら元の世界に戻るのではないか?
今はそうでなくとも郷愁に駆られると言うことはあることだからな。」
狐将軍はなかなか鋭いことを言うな。
「自分にはもはや帰るところはありませんから。」
俺は自分たちの世界が融合されてもはや無い事、
こちらの世界で骨を埋める覚悟であることを話した。
「戻るところも無いとは・・・すまんな、疑うようなことを言って。」
気にすることではないのでその旨は伝えた。
すると、今まで沈黙していたミリヤム王女が発言した。
「グリーゼ殿が強いと言うのはこの間少し見せていただきましたが、
妾はもう少し見せていただきとうございます。」
「どのようにしてでしょうか?」
「妾と仕合っていただきましょうか?」
そういってクスッと笑う王女であった。
俺はいやあな予感がした。
獣王一家はバトルジャンキー?
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次回投稿は6月2日18時の予定です。




