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魔法で式神召喚したら魔法少女がやってきた    作者: ソルト
第二章 異世界 流浪編
49/221

7話 ルアン王国のあれこれ

ちょっと挟みます

 時系列的に正人が転移した後、

臨時の会議室となった部屋では王国の面々と女神に率いられた一行らが沈痛な面持ちで

報告を聞いていた。


「正人殿を転移にて拉致した者はテレーゼ・アウラートゥス と名乗っており、

半年前からメイドとして雇われておりました、

これまでは外宮など比較的重要でない場所で働いておりましたが、

働きがまじめであり、礼儀作法などもしっかりしていたため

勇者様たちの転移後の増員として内宮勤務となっておりました。」


「獣人であることは気が付かなかったのか?」


「申し訳ございません、雇い入れる時そこまでの検査はしておりませんでした。」


「アウラートゥス という氏族が獣人連合王国内におりますので彼女はそこの

出身かと推測されます。」


獣人連合王国に詳しい外交担当官が発言する。


「て、ことはだ、そいつはスパイをするために堂々と本名名乗ってたってことかい?」


若林が発言する。


「・・・・・・」


「本当にスパイかどうかは怪しいけどな、俺は状況からすると違うような気がするが。」


「では若林殿はどのようなお考えで?」


「テレーゼとか言うのはスパイの疑いをかけられて追われた、

追われれば逃げざるを得ない、たまたま正人の部屋に来た。?」


若林の推測は見事に正解にたどり着いていた。


「大体発端がメイドに悪さしようとした貴族のボンボンが隠してた「耳」を見つけたのが

始まりだろう?だから、そう感じたんだよ。」


「ですが、正人殿が転移に巻き込まれたのは現実問題です。

狼藉を働いたものは後日処分いたします。」


ルーダ王女はそう言って続けた。


「転移先は判らないのですが?」


魔術師然とした男が答える、


「あれは携帯転移魔法陣を展開しております、おそらく魔道具「転移石」を使用したと

思われますが、残っていた魔力残滓から、かなりの長距離転移をしております。

獣人連合王国内まで一気に転移した可能性があります。」


「はつゆき、正人とは連絡は取れないの?」

亜由美がはつゆきに尋ねる、

はつゆきは黙って首を振り、


「ずっと呼びかけているけど応答がない・・・魔力も感じない。」


と悲しそうな顔をして目を伏せた。


式神の中で一番正人と関係の深い彼女がその状態なので、

他の娘たちも一様にうなだれている。


「そんなに、落ち込んだりすんなよ!あいつが簡単にやられるわけないだろ。」


「ですが、最悪敵地に一人ですよ。」


ミルナ神官が疑問をはさむが。


「あいつは神の元で修行してるんだからな、しかも歴史上一流の師匠について

武術や生存術を学んでるんだ、魔法にしても強力な魔法も使えるようになってるし、

それにあいつは一人じゃ無い、凍結艦隊モスボールが付いてるんだぜ。」


若林の発言で皆は納得はしたものの、不安は隠せない。


沈黙が続いた・・・


「ガタッ!」


はつゆきが急に立ち上がり見えない何かを見回すようなそぶりを見せる、

そしてその目からは涙がこぼれだした、


「生きてる、正人は生きてる・・・」


その声に会議室は沸いた。




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


それから何日か過ぎ


正人からの連絡は一方的ながら定期的に行われてきた。

あの「奥の院」からのように、正人の発信能力がずば抜けている為だろう。

もちろんこちらからも返事は返しているが、届いてないようである。


彼は、毎日朝起きた直後辺りに前日起こったことをまとめて知らせてくれていた。

転移した先がアウラートゥス の森と聞いて場所は特定できた、

王都から一万五千キロルも離れていると聞いてその距離に驚いたり、

若林の推測どおりテレーゼは働きに王国に来ていたこと、

アウラートゥス の里が魔獣に襲われたことや、戻るすべを見つけるために

獣王都へ向かおうとしてることを知りまた会議が開かれた。


「獣王都には我が国の大使館があります、そこに行けば帰ることも出来るのですが。」


「問題はそれをどうやって伝えるかです。」

「身分証もなく人族が移動は困難ですし獣王都に入ることも出来ないでしょう。」


その件に関しては、次の日の通信で、変身して獣人になった、と言う連絡で解決した。

そして、無事に獣王都に着いたと連絡があったが、

そこからが、正人の巻き込まれ体質が生半可なものでないと言うことを、

一同に改めて知らしめる事となる。


「獣王暗殺未遂事件で暗殺阻止と犯人捕縛か、あいつもやるねえ。」


「でも、悪目立ちしちゃって、英雄とか勇者とか言われてますね。」


「正人が化けてるグリーゼとか言う獣人だから良いんじゃないの?」


「でもそのグリーゼってテレーゼの婚約者でしょ?」


亜由美はそのことが引っかかるようだ、女の勘恐るべしである。


「それはあるかもねぇ、」


「でも、いまさら一人二人増えてもそれが何?って感じだけど。」


としらゆきが言い。


「んー、無問題。」


と、はつゆきたちは気にもしないのであった。


「うーん」


「どうしたの?」


美奈が亜由美に聞く、亜由美は苦笑いをしながら答える。


「向こうの世界だったら修羅場になりそうなのにこっちでは何の問題にもならないのがね。」


「えーそうかな?あっちでも大概だったと思うけど。」


美奈も苦笑いで返す、自分もそうだが亜由美が正人を篭絡した手はどうなのか?


そうこう言ってるとロリ女神ヨウコが口を挟む。


「とりあえず、大使館経由であちらと連絡を取りたい、

あと私が獣王に会って連合軍参加を頼んでくる。」


「それまでに、アレを完成させないとね。」


彼女はそう言って悪戯っぽい笑みを浮かべるのであった。


つぎは、バトルです。


誤字・脱字などありましたらお知らせください。


次回投稿は6月3日18時の予定です

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