第40話 ミッドナイト・クルーザー.Ⅱ
話の内容が思い出せない方へ…
こちらを振り返って見ては…?
*特にこちら。
*回廊巡り → 第4話
*ニアの能力 → 第8話
* R・I・P → 第34話
「突然で悪いが、私から1つ提案がある…」
アストロは少し声を小さくして、再び話し始めた。
「さっきの携帯のチャットから、ラオンの対戦のことは何となく理解している。
そして、間違いなくコールマンと同じアンチアビリティ持ちだということも。
問題は、なぜ"R・I・P"のやつが襲ってきたのかだ。
これはあくまで推測の域を出ないが、魔王を召喚している奴と、"R・I・P"は協力関係にある…!
だから回廊巡りしている私たちを狙っている。
提案を今から話す。
他の奴らのアンチアビリティが分からない以上、この"ホープフルシティ"に留まるのはまずい。
寝ている間や休んでいる間に攻撃される可能性がある。
だからとりあえずこれから来る夜間の間も、常に移動し続けた方がいいだろう。
それが私の提案だ…」
「でもアストロ、どうやって移動しながら休憩するのよ。
ラオンはさっきまで戦ってたし、馬でここまで来たのよ。
休ませてあげなきゃ可哀想でしょ…」
ニアはアストロの提案に賛成したかったが、冷静にそう判断して話す。
ただラオンは、思いついたようにアストロとニアに言った。
「ニア、心配しなくていい。
そしてアストロ、君の提案は凄くいい。
僕はその提案に乗っかりたい。
シュネルカイザー家はスート:♡で1番レベルの高いライカルルを治めているんだ。
そして、ライカルルは"情報"の役割を担っている。
だからこの地帯一体のことは知っているんだ。
ここの"ホープフルシティ"の奥に、『希望隧道』というトンネルがある。
ここは「ネイチャーオード/♡-5」に繋がっているトンネルだ。
それを通り過ぎた後、バスに乗り南へ向かう。
そうすると"ハーバリアガーデン"にある『スイレンステーション』にたどり着く。
ここから出ている列車。"夢之庭列車"。それに乗ろう。
これは寝台列車だから、思う存分羽を休められるし、
刻印のある『フラワーモニー/♡-7』まで安全に快速で連れてってくれる。
僕たちの最初に目指す場所はそこだ…!」
ラオンはそう言ってニアとアストロの目を交互に見つめた。
ニアはそれに頷いて、アストロも笑みをこぼして頷く。
そうして、この"ホープフルシティ"で少し腹ごしらえをして、時刻は19:00前後になった。
この戦争は辛く、決して明るくは無かった。
けれど、ラオン達はこの傷跡を心に刻み、『希望隧道』をくぐって、光の射す方をめざした。
ーネイチャーオード/♡-5ー
ここはエリア:ガーデンに属する3つの国のうち、最もレベルが低い国である。
隣接国はスート:♤の『グルームウェイ/♤-2』と、『ブロッサムブルーム/♡-6』である。
寝台列車の"夢之庭列車"は、出発駅の『スイレンステーション』から北上していき、ブロッサムブルームへと進んでいく。
その列車に乗るために、ラオン達は"希望隧道前"というバス停から、"スイレンステーション"というバス停まで、バスに揺られて向かっていた。
「ニア、このバスあと何駅止まる?
フィール・インテリジェンスで確認して欲しいんだ。
バス停の停車駅どこにも書いてなくてさ…」
ラオンはニアにそう質問すると、ニアは咄嗟にバスに触れて確認し始めた。
そうして数秒たった後、ラオンとアストロに伝えた。
「この路線だと、バス停は残り3つ。
"パルセニア南端"と"テトラ山脈停留所"と"スイレンステーション"の3つ。
降りる人がいなければすぐに着く。
降りる人が仮に居たとしても、数分で着く距離にあるわ。」
ラオンは納得した様子で聞いていたが、アストロは逆にラオンとニアに伝えた。
「大丈夫。そんな人降りないからこのバス。
私何回か旅行で来たことあって、このバスに乗ったことあるから。
昔の記憶だけど、ある程度のことなら知識あるぜ。
だからガーデンエリアのことは、私に聞いてくれれば半分くらいは答えられる。」
「最初に言ってよアストロ〜
にしても、知識がある人がいるのは心強い。
んまあ、ニアもアストロも伝えてくれてありがとう。」
ラオンは2人にしっかり感謝を述べ、外の景色をぼんやりと眺めた。
バスは賑やかな3人を乗せて、"スイレンステーション"へと向かっていく…
一方、その頃の遠くのどこかでは…
「あいつらを殺るには…
ここがベストだな。
待ってろよお前ら… 絶対ぇ、許さねぇ…
アルカトラズの仇は絶対とってやるぜ…」
そう呟いた人が居たらしい…




