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All For Love ~Serious love never ends?~  作者: 犬
第一冒険譚 ーInceptionー 《Suit ♡》
30/46

第29話 SUPERFEEL(スーパー・フィール). Ⅱ

話の内容が思い出せない方へ…

こちらを振り返って見ては…?

*特にこちら。


*フォーサイト→第26話参照

*倉庫→第28話参照

アストロとラオン、ニアの3人は、それぞれ乗っていた馬車から降りて、戦闘体制を整えていた。

それもその筈だ。さっき、この倉庫のドア付近で爆音がしたから。

普通は、大企業の工場なら、きっと近所のことを考慮している。ならば、爆音は近所迷惑になるから… そんな音が鳴るような行動はしないはずだ。

だとしたら… もう考えられるのは、コールマンの仕業という事しかなかった。

コールマンはニアを狙っている。それは紛れもない事実だ。

奴は本気で狙っているらしいから…

被害を考えずに行動するだろうという予想は、何となく考えついていたのだ。


倉庫内に緊張が走り、空気が張り詰めている。

アストロも寝起きだったが、それを察したために眠気が吹き飛んだ。

そして、ラオンとニアに囁く。

「ねぇ… 対戦は私に任せてくれない。

 何となく、自信があるんだ…

 ラオンはニアから絶対離れないで。お願い!」


『バゴォォォォンッッ!!』

その瞬間。ラオン達が恐れていたことが起こる。

爆音と共にその扉の前に立っていたのは、コールマン。

ラオン達は戦闘体制を整えていたので、対応はできていたが…

アストロが囁いたことには同意できなかった。

“対戦は私に任せてくれ…“

アストロを犠牲にはできないし、1人での戦闘は心配だ。

そんな考えが頭をよぎっていたので、同意し難かったのだ。


しかし、時は刻一刻と迫ってきている。

コールマンは歩みを止めずに、ラオン達のいる扉の反対側は向かう。

[アストロ1人での対戦は…

でも、ニアは守らなきゃいけないし…]

ラオンは、危険が迫っているのを知っていたが… まだ、戸惑っていた。

そこで、痺れを切らしたアストロが行動し始める。

それを見たラオンは咄嗟に動こうとするが、ニアから離れるなと言われたため、大人しくニアと一緒にいることにした。

その頃、ニアは恐怖に怯えていた。だから、ラオンが優しく見つめて話しかけた。

「安心して。僕から離れないで… 動かなければ、大丈夫だから。」

そんなラオンの言葉のお陰で、ニアは小さく頷く。

けれどコールマンは、そんなことを気にした様子もなく…

次の瞬間。先陣を切ったアストロに向かってダッシュした。

それが、戦闘開始の合図であった。



アストロは、まず最初に"フォーサイト"を使って、4秒後の未来を確認した。

そして、その景色や出来事を鮮明に記憶し、コールマンを睨みつける。

[ここで、襲い掛かるのは間違いだ。逃げるようにしなきゃな…

さっきは、それで負傷した。落ち着いて行動するのが1番だ…

きっと、こいつの能力は…]

アストロは、そう冷静に分析して、寝起きとは思えないほどジャンプをした。

そして、天井に張り巡らされているパイプに掴まり、コールマンの打撃を避けた。

だが、攻撃を避けられたコールマンはというと… 彼もまた冷静だった。

なぜかは分からない。打撃なんて避けられても良かったのかもしれない…

「攻撃を避けるなんてナンセンスだな… 臆病物(チキン)の腰抜けがぁ…」

なんて言い放ち、アストロに背を向けて… ラオン達の方へと歩き出す。


日は傾き、倉庫の窓からは夕陽が差し込む。

そしてその光が、コールマンとラオン達を照らし、地面に影が浮かび上がった。

そこには恐怖に怯えているが、ラオンの言葉に忠実で、その場から動かないニアと…

恐怖や焦りの感情を無にしているラオンと、余裕そうなコールマンがいた。

未だアストロは、パイプの上にいる。

2人に距離を詰めるコールマンを、アストロは静かに睨みつけるが…

ラオンは全く逃げようとしなかった。ニアも同様に。

そこで、アストロは何かに気づき… また、冷静に分析した…


[ニアが動かないのは、ラオンの言ったことを忠実に守っているからだと思う。

なんだかんだで、ニアはラオンを信頼してる。

だからきっと…

“ラオンは何か考えがある“と思っているから、そういう行動ができるのだと思う。

だがラオン。君にはその“考え”がないんだろうな。若干の焦りが見える。

そして、ラオンも気づいているな。コールマンの能力に。

だから動けないんだ。感情に手を回すので精一杯だから…]

分析した結果… アストロは、今の状況がマズいということに気がついた。

しかし、パイプの上にいるため… コールマンを止めるのに時間がかかってしまう。

だが、アストロは諦めずに考え続けた。寝ぼけていた脳みそをフル回転させて。


「もう、お前らに勝ち目はない。大人しくニアを渡せ…」

コールマンは、ラオン達に向かって冷酷に言い放った。

しかし、ラオンは動けないので、首を振って反抗する。

その瞬間、不敵な笑みを浮かべたコールマンが、ラオンに向かって殴りかかる。

でも、ラオンは動けない。感情を外に出してしまうから…

打たれるしかないのか… そんな絶望的な状況だった時に、アストロは思い付いた。

この状況を断ち切る方法を…


そして、すぐに実行した。その先のことは考えていないようにも思えた。

だが、ラオン達を助けるためならと… その一心で行動したのだ。

アストロは乗っていたパイプから、コールマンの頭上周辺のパイプへと移っていく。

そして、次の瞬間。アストロは思いっきりパイプを蹴り、真下に落下させた。

そう。アストロが思い付いたこととは、パイプを落下させ、不注意で油断しているコールマンを潰すという作戦だったのだ。

だからアストロは迷いなく、パイプを蹴って破壊し、落下させたのだ。

落下したパイプは、コールマンだけに命中したため… ラオン達は無傷ですむ。

しかし、コールマンには命中したので… 下半身がパイプに潰されていた。

流石にこれには、ラオン達も勝ちを確信せざるを得なかった。

けれど、まだ能力は続いているので、感情を押し殺しながら、身動きの取れぬコールマンに近づいた。

これからは、敵がたくさん出てくるので…

このように、敵の能力を説明していくことになると思います…


能力名ーSUPERFEEL

能力者ーコールマン•ジェノサイド

ーー能力ーー

 喜怒哀楽や苦しみ、焦り、愛情などの感情に支配されている時に、動かされた部分を傷つけることが出来る能力。

 だから、何らかの感情をむき出しにしたり、その状況下に置かれていたりすると、自分が動かした体の部位が負傷してしまう。

 範囲は決まっているが、範囲内の人間全員がその能力を受けるわけではなく… 対象を決めると、範囲内にいる"その対象"だけに能力の効果が現れるようになる。

ーー評価ーー

存続力 6 パワー 4 創造性 4 総合 A

ーー引き金ーー

感情に支配される。感情を外に出す。その状態で、体の部位のどこかを動かす。

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