第26話 ザ・ウェイ•アイ•アー. Ⅱ
話の内容が思い出せない方へ…
こちらを振り返って見ては…?
*特にこちら。
*コールマン戦→第23話
コールマンは勝利を確信し、アストロを煽るようにそう言った。
しかしアストロは、そんなことを気にかけてられなかった。
なぜなら、とても腹が立っていたから。
腹にパンチされたこと。魔法瓶を絶縁体で受け流されたこと。すごく腹立たしい。
そこでコールマンに本気で殴りかかっていたアストロは、スロームーブと呼ばれる多重能力の一つを使い、こっちが有利な状況を作った。
スロームーブはその名の通り時間を遅くする能力で、範囲は世界全体に及ぶ。
それが発動している間、アストロ以外は全てスローになる。人だろうが水だろうが風だろうが、全て遅くなってしまう。
しかし、アストロは遅くはならない。だから有利な状況を作れるのだ。
効果はリアルタイムで5秒。クールダウンは20秒である。
アストロはスロームーブを使い、コールマンに攻撃を仕掛ける。
最初と同じように、有利な状況下にいるアストロだったが…
さっきと違うのは、アストロの感情だった。
最初のアストロは、こんな奴に勝つのは多重能力を使えば楽勝だと、余裕だったが…
今のアストロは余裕などではなく、コールマンに対して怒りの感情をぶつけていた。
自分の計画を潰されたこと。煽られたこと。
そのせいで、コールマンにキレていたのだ。
アストロは怒りながら、遅く動いているコールマンに向かって殴りかかる。
コールマンは防御に入るが、アストロからしてみればかなり鈍間だ。
最初にコールマンにやられたのと同じように、右ストレートで。
コールマンからは、アストロはとても速く動いてるように見える為、避けることは不可能である。
だから、スロームーブは有利な状況を作れるのだ…
「私の勝ちだ… コールマン…!」
アストロはそう叫ぶと、コールマンを本気で殴った。
コールマンは頬に右ストレートを喰らいよろめいてしまう。
その為、次のアストロの攻撃を交わす時間がない。
だからアストロは圧倒的有利だっだが…
でも何故か、怒りの感情が抑えられていなかった…
「もうすぐスロームーブが終わる…
ここでトドメを刺すッ…!」
アストロがそう言って、コールマンを本気で仕留めようとする。
その時だった…
何もしていないし、何もされてないのに…
アストロの右腕が… 何かに引っ掻かれたように傷がつき… 出血し始めた。
「痛ぇっ
どうして… な、何でだよぉぉ!」
アストロはそう叫ぶ。そして、右腕をすぐに押さえた。
傷はそこまで深くはないが、痛みを感じる程度の傷ではある。
出血は大量ではないし、傷も深くはないから、死に至ることはない。
しかし、急に腕を傷つけられたことで、対処ができずに時間を浪費してしまった。
コールマンを倒せず、スロームーブが終わってしまう。それだけは避けたい。
でも腕は傷つけられて痛む為、無理に動くのは危ない。
それにアストロは腹にパンチを喰らっている為、この傷もあり既に弱り始めていた…
傷ついたアストロ本人は、原因が何なのか見当もつかなかった。
それもそうだ。
なぜなら、まだスロームーブ中であり、コールマンは防御の体制から動いていないからだ…
コールマンがクロスカウンターの様に、
自分が右ストレートを繰り出した時に、ナイフを持っていたりして…
腕を傷つけたのなら、何で傷ついたのかすぐ分かる。
しかし、そういう訳ではない。
そのうえ、スロームーブ中はアストロの方が速度は上だ。
どんな物質より、どんな人物よりアストロの方が速い。
それなのに、どうやったら自分を傷つけられるのか?
[とにかく、ここから逃げなきゃ…
やられるのは私の方だ…
マジで踏んだり蹴ったりだけど…
これ以上は命に関わる気がする…]
アストロは、とにかく離れれば解決すると思い、この場から逃げることにした。
しかし、スロームーブはあと少しで効果がなくなってしまう為、
今逃げようとすると、コールマンに確実にやられてしまう…
でも逃げなきゃ逃げないで、また"何か"に攻撃される危険性がある。
[もうダメだ…!
こうするしか方法はないぃ…]
痛んでいる腹と腕を押さえながら、アストロは悩んだ末に…
覚悟を決めて行動した。
怖かったし、どうなるか分からないけど、逃げる方法はこれしかなかった…
その方法とは、階段から飛び降りることだった。
この"百絡段"から飛び降りること…
そこでスロームーブの効果が切れて、時間が通常に戻る。
コールマンもそれに気づき、落下していくアストロを見て嘲笑った。
[あのガキ… 結局、ダメじゃないか…
この階段から飛び降りたら、死ぬに決まってんだろ…!?]
しかしアストロは気にした様子もなく、コールマンを睨んだ。
むしろ、アストロもコールマンを嘲笑っていた。
それは何故か?さっきまで怒っていたアストロが、なぜ冷静でいられたのか?
それは、アストロは何かに気づき始めていたから。
そして理解してきていたから。
だからコールマンに煽られても怒らずにいられた。
アストロは階段を背にして落下していく…
[絶対に死なないけど… 恐怖心は無くならないな…]
そんなことを考えながら、階段をどんどん下がっていく。
あと3秒ちょっとで地面に激突しそうなのに、アストロは何もしない。
それに、むしろアストロは身を任せていた…
コールマンもこれは死ぬだろと考えて、アストロを背にして歩き始め、ニアを捕獲しようとしてニアを探し始めた…
もうアストロは地面に激突してしまう。
ここで彼は死んでしまうのか?
しかし、アストロは死ぬことはなかった。
何故か助かっている… 怪我もせずに…
そう。アストロはこれを全て予知していたのだ。
自分の"多重能力"で… だ。
多重能力の一つに"予言する眼"がある。
この能力はその名の通り、未来予知ができる能力。それだけだ。
しかしこの未来予知は、4秒後の未来を予知する物のため…
それ以外の時間に何が起こるか分からない。
だから、未来予知を正確にするには、未来予知をしてから何秒経ってるのかを知ってなくてはならない…
単純だがややこしい能力で、扱うのは難しいらしいが…
アストロは、しっかり扱える頭脳を持っていた。
つまりアストロは、スロームーブが解除される時にこの能力を使い、4秒先を未来予知。その後、4秒後に階段の下に激突するように落下した。
アストロはそこまで計算して、行動していたのだ。
アストロが階段の下に激突するその瞬間、その道を馬車が走り去る。
そして、その馬車は枕を運んでいた為、アストロはその上に安全に着地した。
これも全て、未来予知で知っていったことだった…
「自分を信じるこの行動…
階段を飛び降りること…
怖いに決まってるじゃん…
もう二度とやらないぞ… 全くもぅ…」
今日はバニーの日らしいですね…
Twitterにメスガキがトレンド入りしてて、ちょっと動揺しましたw
コンパスの新キャラだそうです。
次回予告
コールマン戦 phase.2




