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All For Love ~Serious love never ends?~  作者: 犬
第一冒険譚 ーInceptionー 《Suit ♡》
17/46

第16話 Azure Blue World

話の内容が思い出せない方へ…

こちらの話を振り返ってみては…?

*主にこちら。


*ニアの過去→第8,9,10話参照

*ニアのツンデレ発覚→第15話?参照(多分…)

リデーズ橋は約1kmほどある巨大な橋だ。

下は湖が広がっていて、点々と船などが浮かんでいる。

この湖には、かなり“青い“ことで有名で、観光客が多いからか、

今日は船がいつもより多かった。

橋自体は、金属で造られているが、随分と年季が入っている為か意外と揺れる。

そんな中、ラオンは、


[後で、この橋、造り直すように言っておこう。]


と、この国から旅立つまで、自国のことについて考えていた。

これが王子の鑑なのか…

しかし、ニアの方は、少しだけ震えていた。

そこで、気を利かした(空気の読めない)ラオン(鈍感王子)は、ニアに言った。


「怖い…? 結構、この橋揺れるしね。」

「怖いわけないじゃん…!ぜ、全然、平気だし…」


ラオンはそう聞いて、確信した。

ニアは絶対怖がっている。そして絶対ツンデレだと。

ラオンは、歩きながら頭を掻く。


[素直になってくれないかなぁ…

ツンデレも好きだけどさ…

因みに、僕は、9:1がツンデレの黄金比だと思ってます。

まぁ、とにかく置いておいて…

なんか、気まずいんですがそれは…]


そんなことを悩みながらニアと一緒に歩いていた。

残り500m、半分と言ったところか…

そこで、ラオンは気まずさから逃げるように口を開いた。


「残り500mだって…

 そういえばさ、ニアが大切にしてるものって何?

 なんか話すことなかったから、聞いただけだけど…」

「大事にしてるもの…?

 命と家族かしら…? やっぱりあんなこと過去に経験したら…

 命を大事にしたくなるわよ…」


ニアの痛々しい発言に、ラオンは地雷を踏んじゃったか?と焦っていた。

そんな時、今度はニアが質問した。


「ラオンは、何を大事にしているの?」


そこで、ニアの地雷を踏んでいないことに安堵しつつ、答えた。


「僕が大事にしてるのは…

 時間と希望だね… 命も大事だけど…

 僕は、命そのものに価値があるんじゃなくて…

 “誰かと一緒に過ごした時間”に価値があるんだと思う。

 きっと、誰かが亡くなった時に悲しんだりとか、死にたくないって思うのは、

 その人ともっと一緒にいたいとか、もっと人生を過ごしたいとか、

 そういう理由からだと思うんだ。

 でも、それって結局、命がなくなったからじゃなくて、

 時間が、なくなってしまったからでしょ。

 まぁ、“相対的なもの“って言われたら、それまでだけど…

 ふぅ…

 あと、希望が大事なのは…

 何かを信じ続ければ、それは裏切らないと思っているからだよ…

 ごめん、話長くて…」


ニアは真剣に、揚げ足を取ることなく聞いていた。

そして、また沈黙が続く。

このままじゃ、だめだと思ったラオンは、

再び、ニアに話しかけた。


「えっと、ちょっと聞きたいんだけど…

 なんで、ニアは僕と一緒に来てくれたの?

 こんな僕のために…」


でも、ニアは黙ってしまった。

そして、しばらく沈黙が続き…

やっとニアは、質問に答えた。


「なんでだろう…

 気付いたら、一緒に冒険したいって感情だったの。

 本能ってやつなのかしら。

 あなたと一緒に行きたかったのも事実だけど…

 単に冒険がしたかったのもあるのかも…」


ラオンは、そのことを聞いて、あることを思い出す。

それは妹から言われた言葉だった。


「憧れはとめられるものじゃないんですよ…」


可愛らしい顔で言われたものだから、内容があまり理解できていなかった、

その言葉の本質が、ニアの言葉を通して分かった気がした。


[そうか… ニアをここまで突き動かしたのは、“憧れ”のお陰か…]


ラオンは、そんなことを思いながら、視線を前に向ける。

そこで、巨大な門と城下町の風景に圧倒されつつ、

後ろにいるニアの方を振り向いて言った。


「やっと着いたよ…! ここが『グレイシャー』だよ。

 これで、僕たちは、スタートを切ったことになるね。」

「まぁ。そうね。少し楽しみだわ…」


そこで、ニアの方を見ていたラオンは、ニアのテンションが上がっていることに気づいて、

「素直じゃないなぁ…w」とボソッと言ったのだった。

やっと、『グレイシャー』に着いたよ…

ここまで長かった。

そして、ニアとラオンとのやりとり。

なぜか、そこに“青春”を感じるよ。

あと、短編小説を執筆しています!

この前の後書きで報告したけど…

今回のタイトルは

『Sonic Adventure』の「Azure Blue World… for Emerald Coast」

を参考にしています。

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