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栄太の漫遊記  作者: ベン マウント
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浮遊石

王様の仕事は早かった、大陸中の首脳を集めて、盛大な関連の行事を経て、独立国家クロードが建国した、前評判と実績で、他国の王たちも認めざるを得なかったし、国にも勝る財力の前に、貴族達も何も言えなかった、赤星星団の名義になってはいるが、権利が街と五分五分にしてある、利益の半分は街に入るのだ、通信機器、浮動機関係のバス、トラック、幹線に使用の客艇、リース料はまとめると、大陸一の王国の予算よりより多いのだ、その上、交通の根幹を握られているのだ、クロードに逆らったら、国が立ち行かなくなる恐れさえあるのだ、俺は一切表には出なかったが、ウィンとロイドは王様たちの、此処の接待にうんざりしていたようだ、又二人に恨みを買ってしまった、そんな騒ぎも落ち着いて、予定通り海まで道が抜けた、海辺に造船所を作り、街が出来ていく、全てが順調に進むかに見えたが、思わぬ問題がっ発生した、一応の準備は整ったので、家でのんびりしようとしていたときだ

「ジル様が工場に来て欲しいとの事ですが」

珍しく、ジルから連絡があり、急いで工場に行く、事務所にはいるとジルが待っていた

「どうしたんです、何か問題でも」

「そうだ大問題だ、浮遊石が近いうちに亡くなってしまう」

「ええー、まだ余裕の筈じゃあ」

「そのつもりだったが、船の事は計算外だった、浮動機バスやトラックの何百倍分も必要になるからな、今まで埋められていた物すべて使っても、今後、足りなくなるのは目に見えている、だから、今の内に打てる手が有れば、打っておいた方がいいと思ってな」

「如何すれば良いと思います」

「浮遊石は、ミスリルの鉱石の副産物と聞いて、調べてみたんだが、他の地方の鉱山からは、浮遊石は出ない、らしい、クロードの鉱山だけなのだ、こんな王都から離れたところに、街が出来たのはミスリル鉱山があったからなのだが、今じゃ掘りつくして、新たな鉱山はない、と言う事はこれ以上浮遊石の産出はない、もう出ないと言う事になる、と言う事は、今後浮動機関連の物は、製造出来なくなるは、どうする、このままだと、後、船が一隻出来れば良いとこだ」

「分かった、考えてみる、何とかしなければ」

大問題だ、今後の計画が頓挫してしまう、浮遊石の倉庫に行ってみる、まだ倉庫に半分以上あるが、満杯で一か月と聞いている、まだ掘り出してない分を入れても、後、数か月、小さめの浮遊石を握りしめ、その貴重さを今にして思う

「浮遊石よ、何処かに眠っていないのか」

両手で包み込み、祈るようにして考える、さあ、どうする、何か方法は無いのか、そのまま佇んで考える、ミスリルはどうやって見つけたのだろう、どんな方法で、頭の中に周辺の俯瞰図が浮かぶ、この中のどこかにないのか浮遊石、浮遊石が答えてくれるわけはないが、藁にも縋る心境だ、持てる知識を総動員して考えていると、頭の中の俯瞰図の中に、赤い点が少し青い点が多数出て来た

「何だ、これは、、もしかして、またしても神様が」

そう期待して、兎に角行って見よう、赤一か所、青一か所、調べればわかる筈だ、まず一番近い赤点の個所に瞬間移動すると、一面が岩場の中にある穴の前に出た、地下に続いているようだ、穴の前から街の方向に道が続いている、見たところ廃坑のようだ、そうか、赤点は廃坑か、では青点は、ひょっとして浮遊石の鉱山、と言う事は、ミスリル鉱山、急いで近くの青点に移動する、小高い丘の中腹に移動した、何もない、傾斜面一面に草が生えているだけだ、足元に横穴をイメージし念を送る、穴が空いた、小さめにイメージしたので、腰をかがめて穴に入る、土の部分はわずかで、すぐに岩盤になっていた、分析の念を思い浮かべる、浮遊石とミスリルと出た、ミスリルを探すのは、多分、露出した岩を経験で、見て分析し見つけているのに違いない、年月が経ち土を被ってしまうと、見つけるのは不可能、打から、まだまだあるのだが、見つけられなかった訳だ、偶然見つけた様にして、順次教えて行けば、昔のようにミスリルが産出し、浮遊石が出て来る、産出大発見だ、又騒がれることになるが仕方ない、ほっとしたというより興奮した、興奮する気持ちを落ち着かせ、念の為、中まで調べなかった赤点、廃坑跡を中まで入って、調べてみる事にする

早速、最初の赤点の廃坑に戻る、入り口から入ってみると、外の光が届く場所で廃坑は塞がれていた、奥には行食事が出来ない、まだ知らされていなかった廃坑だ、知る人が居なかったと言う事は、相当古い廃坑らしい、言い伝えの中にもなかった場所らしい、こんな場所が十数か所、赤点が示している、全箇所調べたが全部中は塞がれていた、全部中に浮遊石が閉じ込められているのだ、今の状況ではミスリル鉱山よりも、浮遊石の方がありがたい、推定だが、これだけあれば、浮遊石の心配は無くなったと思って良いだろう、小さく孔をあけ調べたが、間違いなく浮遊石が閉じ込められていた、今夜は安心して、ゆっくり寝られそうだ

翌朝、早速ジルの元に行くと

「お父さん、浮遊石の心配はなくなったよ、古い廃坑を知っている人を探して、教えて貰ったら、ありましたよ」

ミスリル鉱山はもう少し日にちが経ってから、苦労して探した形で報告しよう、一つ探せば、探す方法を確立した振りをして、次々に教えていける、取り敢えず赤点は廃坑なので、調べたと言えば通る話だ

「地図に記した地点に廃坑があって、今までのような形で浮遊石が、閉じ込められているようです、専門班に調べさせてください」

「そうか、良く調べたな、お前さんなら簡単な事か、何れにしてもありがたい、早速調べるよう手配する」

「それじゃあ、後は計画通りお願いします」

「分かった、浮遊石の心配さえなければ、何の問題もない、まかせろ」

工場を出てロイドの所による、派手さのない重厚な感じの部屋で、ミリアとお茶をしていた

「ちょうどいい、お前も座れ、ミリア、頼む」

「分かってます、貴方はお相手してて」

ミリアは立ちあがると部屋を出て行った、、応接のソファに座ると、句会に着て座りながら

「如何した、、又何か事件じゃないだろうな」

「事件と言えば、事件だ、良い方のな」

ジルからの相談事のあらましを話す

「そうか、浮遊石は無尽蔵にあるような気がしていたが、そうだよな、今まで屑扱いとはいえ、そこらに転がっているわけでは無いよな、鉱山の副産物、限りある資源だよな」

「俺も頭になくってな、焦ったけど幸いミスリルと言う、副産物迄が見つかった訳だ」

「ミスリルを、副産物何て言うのは、お前だけだよ、逆だろう、普通大変な発見だよ、一つの街が出来るんだぜ、大昔のクロードの街のように」

「まあ、そうだろうな、だが、今の俺達は浮遊石の方が優先だからな、其れでだ、ミスリルをどうするか」

ミリアが紅茶セットを、トレーに乗せて戻ってきた

「栄太さん、どうぞ」

「ありがとう」

一口飲んで

「上手い、シルビーの入れたのに負くらい」

「栄太さんは、なんでもシルビーさんが一番なんだから」

「こいつは、ぬけぬけと、シルビーなしの、世界なんて考えられない、平気でそう言う奴だからな、まったく」

「あら、羨ましい、貴方も言って欲しいわ」

「誰が言えるか、そんな事」

「そんな事って、ああ、そう、そんな気持ちはないと言う事ね」

「違うよその気はあるけど、口には・・」

「はいはい、痴話喧嘩は二人だけの時に」

「何を言ってやがる、お前が原因だろうが」

「だったら、お前も普段から言ってれば、喧嘩にならんだろう」

「普通の人間は、お前みたいに、ぬけぬけと言えないよ」

「だったら今後努力する事だな、ミリアさん、この位で勘弁してあげな」

「まあ、私んですけど、シルビーが羨ましいな」

「まだ言ってる、その話はまたな、ところで、さっきの話だが、ウィンに話したのか」

「まだだ、だからこれから、お前と一緒に行こうと思って寄ったんだよ」

「そうか、なら、丁度、手も空いているし、行こうか」

そう言って、デスクの上を片付けると

「ミリア、出掛けてくる」

そう言うと、二人で部屋を出た、廊下を歩きながら、すれ違う職員に会釈し乍ら

「こうして居られるのも、お前のお陰だな」

「何を突然」

「いや、考えてみれば、お前に会う前は、考えても居なかった生活だよ、死んだと思った親は生きていて、一緒に暮らせるようになるし、仕事はお前のお陰で、これ以上ない位発展しているし、、実際お前は俺にとって、神様以上の存在だな」

そう言って拝む仕草をする

「そう言う割には、普段の扱いがぞんざいだよな」

「敬えと言えば、王様の配下のようにするが、お前はそう言うのが大嫌いなんだろう」

「まあな」

「だから、今まで通りだが、俺の思いは伝えておくよ」

「わかった、だが、相棒にそうする事は当然の事だろう、恩に着る事なんて必要ないよ、俺の周りが幸せになれば、俺も楽しいんだからな」

「ありがとう、お前はそう言う奴だよな、だけど、俺の感謝の気持ちも分かってくれ」

「分かっているよ、改めて言うな、照れくさい」

赤星の社屋を出て、歩いてギルドに向かう

「其れよりロイド、組織も大きくなったことだし、赤星星団もはっきり部門分けしたらどうだ」

「部門は分けてやっているぞ、お前のお陰で、俺一人じゃあどうしようもないほど、でっかくなっちまったからな、」

「それは知っているが、組織を分割して、それぞれの長を決めろと言って居るのだ」

「どうするんだ」

会社組織をたとえて説明する

「赤星星団がそう総元締め、名前は仮だが傘下に赤星海運、赤星運輸、赤星幹線、赤星商会、赤星通信、赤星情報、とそれぞれに責任者を置いて分けるんだ、全部が本部にまとまって居なくても、海運だったら海の近くに、運輸だったら王都に、地の利を得た場所にその業務の本部を作り、総まとめがここでお前が仕切るんだ、そうすればお前も楽になるぞ」

「へーなるほど、そう言う手が有るんだ、サミルや幹部を集めて、その形になるよう勧めよう、良い事を聞いた、それは良い、お前と同じに、人に任せる、自分で全てやるより、部署を担当幹部に任せると言う事だな」

「何処か皮肉が混じっているけど、そう言う事だ、そうすればお前は、退屈な程らくになるぞ、部下もその方がやりやすいし、張り合いが出る」

「分かった、すぐに実行だ、帰ったらすぐ手配するぞ」

市役所に着いた、国家になったと言っても、内容は変わらない、国に一々お伺いを立てないで、事が進められる、いちいち申請しなくてよい分、仕事が楽になったとウィンは喜んでいた、こんな事なら早くすればよかったと

市長室と言うか、領主さんの部屋に入る

「お前らか、揃ってなんだ、又何か問題でも起きたか」

「俺達を問題児扱いするな」

「問題児なら可愛いが、お前らが揃うと、おれは忙しくて殺されそうになる事ばかりだ」

「じゃあ、ロイド、帰るか、領主様は忙しいって」

「そうだな、帰ろう」

「まて、何の用できたか言え」

「忙しい方には、どうでもいい話だから、お邪魔しました」

「待て、時間を作って聞いてやる、だから待て」

「いや、そうまでして聞いて貰わなくても、それじゃあ」

「くそお、待ってくれ、話を聞かせてくれ」

「あれ、今度は忙しいでは無くて、お願いだって、ロイドどうする」

「御願いされたらしょうがないか、相手は領主様だし」

「そうだな、しょうがないか」

「はつはつはつはつ」

グレンが大笑いしながら入って来た

「領主様も二人に会うと、敵わないようですね」

「くそう、覚えていろ、何時か仇を取ってやるからな」

「親、仇なんて穏やかじゃない、お願いされただけなのに」

「くううー」

「まあどうでも良いや、グレンも着た事だし」

四人で何時もの会議のようなものを始めた、ミスリル鉱山の事、浮遊石の事、ついでに赤星星団の組織改革の事も話した

「浮遊石はほぼ永久に、供給が間に合いそうだと言う事だな、それと、ミスリル鉱山が何か所も、相変わらず、持ってくる話がでかすぎる」

「嫌なら放って置けば良いさ」

「そうは行くか、聞いたからには、将来の為用地は確保しておかなければ」

「だが、まだ秘密にしておいて、掘りつくすごとに、見つけた事にして指示した方が」

「そうだな、すぐには公表しない、十分計画を練ってからだ、それにしても、この分で行くと大陸中の金が、クロードに集まってしまいそうだ」

「嬉しい悲鳴も度を越しているよな、大陸中のほかの国の予算を足しても、クロードの年間収入に追いつかないなんて、浮動機船が動き出せば、現岐津にそうなってしまうぞ」

俺が

「そこまでは行かないだろう」

そう言うと、ロイドが

「いや、うちの計算好きが試算した結果、そうなるらしい」

「領主様、大変な事になりますよ

俺が言うと

「領主様は止めろ、今まで通りに呼べ、それにしても、そんなになると不味いな、その上ミスリルが産出となれば、話のほかだ、貸し出しの料金を下げるとか、何か手を打たなければ」

「国を越えた銀行を作れば良い」

「銀行とは」

「余剰金をもとに、困っている、国や大きな組織に、金を貸して助ける、商会みたいなものだ」

「其れはいいかもしれないな」









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