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栄太の漫遊記  作者: ベン マウント
37/61

決意

クロードの街に到着した、強行軍のお陰で、翌日夕方には着いた、浮動機バスの乗り入れは、もちろん問題ない、市役所兼冒険者ギルドの前の広場に止める

多くの市民が迎えている、歓声が静まり、聖団員が降りるたびに拍手して歓迎している、三百人が降りきると

大歓声が上がり

「良く来てくれた「、ありがとう」

「大歓迎するよ」

「赤星星団万歳」

口々に叫んでいる、歓声が落ち付いた頃を見計らって、ウィンが

「ようこそ、クロードの街に」

ロイドの手を取る

「お世話になります、これからよろしくお願いします、赤星星団を代表して、ご挨拶申し上げます」

又、大歓声と拍手の嵐だ

「硬い事はこの位にして、中に歓迎の用意がしてあります」

市役所の中の大広間は五百人くらい収容できる、多目的なものだ、歓迎会が盛大に行われたのは言う迄もないが、何分にも強行軍で疲れている、程々にしてもらい、居住場所に向かう、そこにはちょっとした街が出来ていた、職員たちが歓声を上げている

「凄い、新しい家ばかりだ」

「ここが私たちの街なの」

歓喜が渦巻いているようだ、気に入って貰えたようだ、苦労のかいがあった

家族用も独身用も、トイレは水洗、風呂付、その点においてはこの世界のモデル地区だ、クロードの街全て、これが当たり前になるよう、ウィンに頼んである、その為メインの通りに、下水の本管を通してもらってあり、下水処理場も、ちゃんと処理できるようになっている、名前は知らないが、汚物を好む魔物が居鵜r事を知り、集めて貰い、其れを飼育しているのだけれど、嘘みたいにきれいな水にしてくれる、大都市は無理かもしれないが、クロードの街では、人口が何倍になろうと、余裕で浄化可能だ

皆家の割り振りも決まり、それぞれの家に入って行った

ロイドは、本部の最上階に住む

本部は、俺が迎えに行ってはロイドを連れて来て、検討、打ち合わせたから、問題はない筈だ、本部建物を中心に居住区がある、今後増加する人口を予想して、住宅は相当数たてたままの、空き家が多い、そしてその建物群の向こうに、三棟の工場がある、浮動機バス、とタックの棟、浮動馬の棟、小物加工、修理の棟、住宅に近い場所だが、騒音や異臭の心配はないので、問題ないと思う、問題になるなら、塀で囲うとか対策するつもりだ、後は操業するだけだ

計画して居た事のスタートラインには立ったが、これからが大変だ、人員の募集はギルドに頼んだ、工員の募集、クロード守備隊員の募集、ウィンに頼んでおけば大丈夫だろう、工場の製作工程は、秘密も多いため、ロイドの推薦する人に覚えて貰う、十人選んで貰い、俺が具体的に説明する講習会を開いた、部署を決めて責任者を決める、総責任者はロイドだ、この工場も製品の流通に関しての、権利も責任も全て赤星星団なのだから

「全部、俺に丸投げして、お前は何をするつもりだ」

ロイドが少し不満そうに言った

「別に決めてないが、俺は責任逃れする心算は無いヨ、問題が起きたら共同責任,ロイドと俺の、だけど、一本にしておいた方が、分かりやすいだろう」

「なら良いけど」

何とか思って居た事が、実現に向かって進み始めた


久し振りにリリーも連れて街に出た、屋台で指揮名もを買い食べ歩き、気に入った服を買ってご機嫌なリリーは、俺とシルビーの手を握って鼻歌を歌っている、どの世界でも鼻歌ってあるんだ、なんて思いながら幸せを噛みしめている、この平和がいつまでも津木菟と言いが、無理な話だろう、日本の封建時代と同じ状態だ、皆、平等何て夢のまた夢の世界だ、だったら、せっかく授かった底知れぬ力を駆使して、この街だけで良いから、そんな世界になってほしい、、その為に消滅させられても、それは良しとしよう、何だかはっきり目標が定まった気がする、工場で体の不自由な人にも出来る仕事を作ろう、働けない人は生きて行けるよう、街で施設を作ろう、資金は工場の利益、貸付料金で賄えるはずだ、こんな時に考える事かと思うが、幸せだから考えられるし、決意できるんだ、そう思いながらそう自分自身に言い聞かせた

武具やの前を通ると、りりーが、小さなショウウィンドウのように作られた、小窓の中を見ながら、陳列してあった、小刀を指さして

「お姉ちゃん、お父さんの印だよ」

そう言って指さしている

「どうしたの」

一緒にのぞき込んで

「えっ」

暫く見入っていたが

「どうしたんだ、シルビー」

きいてみる、すると

「これらは、父が作った物のようです」

中に小刀が三本ならんで陳列されていた

「えっ、シルビーのお父さんは鍛冶師なのか」

「はい、女なのに母もです」

「夫婦そろって」

「はい、母は鍛冶師の娘で、子供のころから鍛冶仕事が好きで、女だからと止められても、止めないのでお爺ちゃんも困ったらしいです、でも、下手な男よりも良い物を作るようになり、諦めたそうです、父はお爺ちゃんの弟子で、いつの間にかお互いが好きになって、結婚したと言ってました、ところがお爺ちゃんの店が、戦争で武具を補充出来ないようにと、敵に潰されて、二人はお爺ちゃんと一緒に逃げて、あちこちの鍛冶場を借りて作った物を、行商しながら旅をしていたそうですが、あ爺ちゃんは旅の疲れか、亡くなってしまい、私が出来てこの街に住むようになって、リリーが生まれ、二人は小さな店を出し、暮らしていたのですが、ある日領主が来て、お抱えの鍛冶師になれと言ってきました、日頃の領主を知っている父は断ったのですが、私がリリーを連れて遊びに行って、帰ると店は滅茶苦茶になり、父も母も居なくなっていたんです、領主に逆らったから、もう生きてはいないだろう、周りにそう言われ諦めました、領主が地位はく奪され、いなくなった後、屋敷にいた人に聞いてみましたが、父母の消息は分かりませんでした、やはり殺されたのだと、そう思って居ましたが、これは、確かに父の作った物なのです、この印は間違いなく父の記したものです、しかも、この小刀は新しい、と言う事は、父は生きているのです」

「そうか、そうなのか、其れなら間違いないな」

俺は店に飛び込んだ、その勢いに店の主人らしき男が

「な、なにごとですか」

と青くなっている、深呼吸をして

「すみません脅かしてしまって、実は、あの小刀の出何処を教えて貰えませんか」

指さすと

「ああ、あれは、グランバル皇国王都クリストで作られた物ですよ、普段手に入る品物じゃないのですが、運良く今回の仕入れで手に入ったのです、何でも皇国の貴族だけで、外部には出ないものらしいですよ、それが今回何かの事情で、国に金が無くて売り出された、と言う噂ですが、出たわけです、今回は色々な貴重品がグランバルから出てくるんですよ」

三人の守り刀、お守りとして買ってしまおう

「丁寧な答えをありがとう、あれ全部ください」

「えっ、三本ですか」

「はい」

「一本金貨二十枚ですが」

代金を払い店を出る、異空間に仕舞い

「三人の守り刀にしよう、お父さんが生きている事を教えてくれた剣だからね」

「ありがとう」

シルビーがそう言って腕に捕まって来た

考えなくても、思い当たる、王様、思い切り高額な賠償額を吹っ掛けたな、グランバル皇国は、軍備に金をかけすぎて、賠償金が支払えない、王子の命がかかっているのだ、払わないわけにいかない、貴族たちにまで負担が及んでいる証拠だ、自業自得、それにしても

「リリー、よくわかったね」

「うん、前にお友達と、店を色々見て歩いたとき、見つけたんだよ」

「そうなんだ、どうしてすぐにお姉ちゃんに言わなかったの」

「一緒に来たとき、教えてやろうと思って居たの」

幼いから、事の重要性は分からなかったのは、無理もない話だ

「ふーん、そうか」

シルビーが話すのは辛いだろうと、敢えて聞かなかった両親の事を、意外な形で、知る事になった、だがこれは朗報だ、

グランバル軍を追い払った事が、こんな風につながるとは、王様、報奨金より価値のあるものを、ありがとう、王様が高額な賠償金を思いきり請求したおかげで、金に窮したグランバル皇国は、貴重品を放出した、その中にあった父の作った小刀をリリーが見つける、何と言う偶然、何と言う因縁だろう、急いでロイドに連絡する

「どうした、のんびりするのに飽きたか」

「そうでもないんだが、ロイド、グランバル皇国のクリストに支部があったな」

「あるよ、それがどうした」

事情を話す、ロイドが緊張したのが伝わってくる

「そうか、良かったな、分かった、支部の全力を挙げて調べさせる、両親の名前教えてくれ」

シルビーに両親の名前を聞く

「父親がジル母親がエリーだそうだ」

「わかった、慎重に手配する」

休養の時間は、突然終わりを告げた

「もう帰るの、もっと町で遊びたい」

「ごめんな、今度いっぱい遊んであげるから」

そう言って抱きしめる、それ以上はぐずらなくて助かったが、又一人ぼっちにされるのを、予感してか涙は辛いものが有る






お読みいただきありがとうございました

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