俺達一行、モンスターを一匹倒した。
「何だ? マトリョーシカというのは」
「父さん、マトリョーシカしらないの? そうか。この世界にマトリョーシカはないんだ」
俺は父親にマトリョーシカについて説明した。
「なるほど、ゴリザのいた世界にはそんな人形があるのか。いいことを聞いたぞ。もしかしてあのモンスターもそのマトリョーシカという人形と同じかもしれん」
「おい、カボス、あいつの本体はもっともっと奥にあるかもしれんぞ」
「了解っ!」
言うと、カボスは懐から、クナイを取り出し、モンスターに投げた。
モンスターの胸に、クナイがカッと音を立てて、刺さった。
「もう一丁」
するとさらにカボスはクナイを5、6個取り出し、今度はそのクナイを先ほど胸に刺さった、クナイに向けて投げた。
クナイは、先ほどのクナイに正確無比に当たり、先ほどのクナイがモンスターの更に奥へと突き刺さった。
「もっと、もっとーー!!」
カボスは残りのクナイを順番に目にもとまらぬスピードで投げた。
そのクナイは全て順番にクナイに当たり、刺さり、ロケットペンシルよろしく、連結して、一番最初のクナイを敵の体内深くへと押し込んだ。
「ぐ、ぐぇえ」
モンスターはもがき、苦しみ、そして倒れ込んだ。
「やったか?」
父が言うが、父の目はまだ警戒心を解いてはいない。
道に倒れたモンスターはしばらくすると、全身に細かなヒビが走った。
そして、そのヒビが割れると、中からゴブリンのような雰囲気を醸し出しているゲームで言うならばいかにも雑魚キャラ的な身長50cmぐらいの小さな頭がぼさぼさのおじさんが出て来て、「魔王様ーー!!」と言いながら、とんずらをここうとした。
すると、父さんが「はっ!!」と気合いを入れた。
父さんの気合いは、衝撃波となって空間を伝わり、ゴブリンおじさんの体に命中した。
ゴブリンおじさんは、衝撃波を食らって、死んだのか、空間に溶けるようにして消えて行った。
「父さん、すごいや」
「こんなのは朝飯前だな」
モンスターを一匹やっつけた俺達一行は更に先を進んで行った。




