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魔物狩り始めました  作者: 焼飯学生
帝国動乱編
27/28

26話 飛び級昇格

新年あけましておめでとうございます。

これからもどうぞよろしくお願いします。

「…これはどういうことだ?」


突如闘技場に大きな声が響き渡る。

声が聞こえた方を見てみると、強面の顔で屈強な身体付きをしているおっさんが居た。


「ぎっ!冒険者組合長(ギルドマスター)!?」


誰かがそう叫ぶと、闘技場は驚きの声で包まれた。

ルレラを見てみると、涙を浮かべ震えながら腰を抜かしていた。


「どういうことだと聞いておる、ルレラ!!」

「はっ、はいぃぃぃ!!」


冒険者組合長(ギルドマスター)の一喝で、腰を抜かしていたルレラは背筋を伸ばして立ち上がった。


「Cランクへの推薦状を持って来た者を騙し、Aランクの試験を受けさせていると…」

「い、いえ!そのようなことは断じて…!」


ルレラが見苦しい言い訳を言う中、冒険者組合長(ギルドマスター)は溜息を吐いた。


「もういい、貴様の真意は分かった…」

「へっ?」

「ルレラ・ダラヤニカ…貴様には今日付けで南部にある組合支部(ギルドブランチ)への転勤を命ずる!」

「…」


冒険者組合長(ギルドマスター)は声を大にしてルレラに左遷を宣言し、それを聞いたルレラは力なく座り込んだ。

そして冒険者組合長(ギルドマスター)は俺の目の前までやってきて、俺に向かって頭を下げた。


「うちの馬鹿が申し訳なかった…せめてのお詫びとして、君に+Aランク冒険者の冒険者証明券(ギルドカード)を発券しよう」

「マジ?」


冒険者組合長(ギルドマスター)から提案された詫びの案に俺は食いついた。


「無論ですよ、ギカントトロール、キラーベア、ゴブリン、レッドイーグル…プロの冒険者でも苦戦する魔物達を討伐したのです…私的には最高ランクのSランクを与えたいところなんですが、それをすると他のSランク冒険者から不満を買ってしまうのでね」


消し炭になったギカントトロール達を見ながら、冒険者組合長(ギルドマスター)は少し愚痴をこぼした。

+Aランクでも相当凄いはずなんだけどな…


「そう言えば自己紹介まだだったな、私はムルト・アストロス。皇帝から冒険者組合長(ギルドマスター)の命を受けている」


自己紹介をしながら、ムルトは握手を求めて来たので、俺はムルトと握手をしながら


「ラムト・ベm…ラムトです」


笑顔で何か言いかけたのを胡麻化そうとする。

危ねぇ…ここでベムラート家ということを公言したら、裁判の時の二の舞になってしまう。

そんなことを思っていると、ムルトの部下らしき男が何か持って来た。


「これがラムト、君の冒険者証明券(ギルドカード)だ」


ムルトは男が持って来た一枚のカードを手に取り、俺に渡して来た。

冒険者証明券(ギルドカード)にはラムトと俺の名前が書いており、職業欄には魔物狩り(ハンター)が、名前の横には+Aと表記されていた。


「ジャンヌ様から頂いた推薦状を元に作りました。不備がないかご確認ください」


それを聞き、ベムラートが書かれていない理由に納得した。

混乱を起こさないよう、ジャンヌは俺がベムラート家の人間だというのを伏せてくれたのだろう。


「…ないですね」


冒険者証明券(ギルドカード)を一通り見た後、不備がないことを知らせた。


「では、私はこれから馬鹿の後始末をしないといけないので、これで…」


ムルトは俺に軽く頭を下げた後、何処かへ向かって行った。

途中、ルレラの悲鳴が聞こえたが、俺は何も聞かなかったことにした。

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