表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔物狩り始めました  作者: 焼飯学生
帝国動乱編
25/28

24話 冒険者組合

朝日が帝都を照らし始めた早朝。冒険者組合に向けて俺らは街中を歩いていた。

早朝から行く必要はないと思うだろうが、坂口さんが王女だと身バレ防止には必要なことだろう。

という訳で、朝からやっている飲食店を探しつつ、冒険者組合に向かっているのだ。


「あっ、あれ買おうよ!」


何かを見つけた坂口さんが指さす方を見てみると、おにぎりと書かれた看板を出している屋台があった。

皇帝、日本の文化再現しすぎだろ…

日本の文化を忠実に再現している皇帝に俺が少し引いている間に、坂口さんはおにぎりを買ってきて、2個おにぎりを俺に渡して来た。


「…このおにぎりの具何?」

「鮭と梅だよ」


俺の質問に答えた坂口さんは、美味しそうに自分の分のおにぎりを食べた。


────────────


おにぎりで腹ごしらえを終えた俺らは冒険者組合(ギルド)がある場所へと辿り着いた。

レンガ造りの建物の中に入って見る。

ギルドの内装はイメージ通り、受付やクエストが張り出されている看板、冒険者が集まるテーブルなどが置いてあった。

皇帝はゲーム好きという情報も追加しておこう。


「おい、あの男が持っている大鎌…黒の魔物狩りが持っている鎌と似てねぇか?」

「馬鹿っ!黒の魔物狩りがここに来るはずないだろ!どうせあれは黒の魔物狩りに憧れただけの雑魚だ」

「確かに、背丈に合ってないよな」


他の冒険者達が俺に指を指しながら騒いでいる。

俺その黒の魔物狩りご本人様なんですけど?

そう言いかけた時、


「ん?なんか寒くねぇか?」


一人の冒険者がそう呟き、俺はふと笑みを浮かべてドス黒いオーラを放っている坂口さんの方を向き、我に返った。


「坂口さん!抑えて!氷結使っちゃってるから!」


パキパキっと音を立てながら周囲を凍らせ始めている坂口さんに注意すると、坂口さんはハッと我に返り氷結を解除した。

あぶねぇ…危うく冒険者組合(ギルド)が氷漬けになるところだった。

大事に至らなかったことに安堵しながら、俺は受付にジャンヌから貰ったCランクの推薦状を手渡した。

推薦状を貰った受付は驚いた顔をして、慌てた様子で奥の方へと向かっていった。

受付が来るまで、冒険者達の話を盗み聞きすることにしたのだが…


「しっかし、すげぇよなぁ〜…黒の魔物狩りは…」

「だよな!多種多様な魔法を使ってくる連中からラミスタラ王国の王女様を救い出し、数万の魔物の軍勢と炎龍に圧勝したんだからよ〜!」

「俺達冒険者の憧れの的だよな!」

「……ん?」


話を聞いていると、活躍が盛られているような感じがしたため、俺はつい声を漏らしてしまった。

ジト目で坂口さんの方を見てみると、坂口さんは汗をダラダラと流しながら俺から視線を逸らしていた。


「……話盛った?」

「さ、さぁ〜?ななななんのことかなぁ〜?王国が出した話に尾ひれでも付いたんじゃないかなぁ〜?」


坂口さんの動揺を見て、俺はため息が出そうになった。

…俺が知らないところで話を盛ったな……

王国が話を盛ったと断定し、その主犯格であろう国王に少し腹が立つ。

俺らが冒険者の会話に聞き耳を立てていると、


「貴様か、推薦状を持ってきたという小僧は?」


奥から偉そうなおっさんが出てきた。


「答えろ、あれを何処で手に入れた」


おっさんはそう言うや否や、短剣を俺に突きつけ、更に部下でだろう者達で俺を囲った。


「何処って…ジャンヌから裁判のお詫びとして貰ったんだけど…?」


一応両手を上げながら、おっさんの質問に答えた。


「嘘をつくな!貴様程度の者が、ジャンヌ様からCランクの推薦状を貰える訳が無い!どうせ何処から盗んで来たのだろう!!」


おっさんは俺にそう怒鳴りつけた。

勝手に決めつけてきたおっさんに、怒りが込み上げてくる。


「…神影君、この人氷漬けにしていい?」


坂口さんの恐ろしい提案に、思わず許可を出しそうになる。

一国の王女が他国の者を氷漬けにしたなんて、最悪戦争になりかねないんですけど?坂口さんそこのところ自覚してるの?

坂口さんのおかげ(せい)で頭が冷えた俺はあることを思いつき、おっさんに提案をしてみた。


「そこまで言うなら、試験をやってくれないか?俺が本当にCランクの実力があるかどうかの試験をな」

「ふっ、貴様程度が試験に受かることなぞないだろうが…良かろう、冒険者組合副長(ギルドサブマスター)ルレラ・ダラヤニカが貴様の試験を認めてやる」


俺の提案におっさんは鼻で笑い、見下すような態度で了承したのち、試験の準備をすると言い部下と共に奥の方へと向かっていった。


「なんなのあの人…!」


おっさんが去っていった後、坂口さんは頬を膨らませながら怒っていた。


「まぁまぁ、試験で俺の実力を見せれば、ギャフンっと言わすことができるんだから、そこまで我慢して」

「……その言い方だと、私がこれからなにかしでかすような感じなんですけど…」

「あ、アハハハ…」


ジト目で見てくる坂口さんに、坂口さんが国際問題を起こしそうと思ったなんて、俺は本人には口が裂けても言えないため、笑って誤魔化すことにした。

これにて、今年の投稿は恐らく最後になります、皆様良いお年を〜

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ