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入れない輪
この日はリーレ家にとっての一大イベントがあった。
陛下と殿下、殿下の婚約者のウィラ様が来られるのだ。
屋敷内は朝からドタバタ。
もっと言えば数週間前からザワザワしていた。
私も失礼にあたらないオシャレを目一杯した。
陛下たちが到着した。
真っ先に馬車から降りたのは殿下のシオウ様だった。
「アナ!」
「シオウ!」
二人は抱き合った。
そんな様子を陛下が優しく見守っていた。
最後に馬車から降りてきたのはウィラ様だった。
「ウィラ!」
アナはウィラ様にも抱きついた。
「大丈夫?
疲れてない?」
ウィラ様は体が決して丈夫とは言えず、こうやって外出されるのは珍しいことだった。
「大丈夫ですよ、アナ」
子どもたちにの挨拶が終わったところで、陛下が前に出た。
「リーレ卿、世話になる」
オーラが違う。
それが第一印象だった。
その後、陛下とお父様は客室で話を始めた。
「アナ、チェスしよう!」
「負けませんよ、シオウ」
庭へ繋がるベランダで楽しげにチェスを始めた二人とそれを優しい微笑みをで見守るウィラ様。
私はそんな3人様子を庭から見ていることしかできなかった。




