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暴露屋∼社会的に殺す情報屋∼  作者: 蔵品大樹
第二部 藤武戦争
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File44.5板倉編 裏切り者の榊田組

 俺は板倉慶太郎。同期の狂犬と共に裏切り者を粛清するヤクザだ。

 遡ること数日前。俺は武蔵野会会長、本堂迅に同期の赤村と呼び出された。

 「会長、何の用で?」

 「お前たちに榊田組の粛清を任せたい」

 「粛清…ですか」

 榊田組とは、かつて武蔵野会の直系組織だった組で、かの有名な十文字裕大が所属していた組である。

 だが、武蔵野会の方針に反対した榊田組組長の榊田敏孝が藤松会に寝返った事で、榊田組は裏切り者の印を押されてしまったのだ。

 その後、榊田は会長のお付きの人に殺害されるも、榊田組そのものは生きており、今現在は水胡浦区の西部を根城にしているという。

 「アイツ等は武蔵野会を裏切り、藤松会に付いた外道組織だ。すぐに殺ってもらいたい」

 「了解しました。奴らは俺のナイフの毒牙にかけます」

 「はい。アイツ等に後悔の二文字を刻み付けます」

 赤村は武器の調達、俺は榊田組の調査をした。

 現在の榊田組の組長は、幹部の野見山智徳(のみやまとものり)という中年男がやっているという。

 現構成員は野見山を含め30名。

 それなりの情報が集まった所で、俺達は襲撃の準備を固めた。

 傘下の武器屋でリロードが早いクロスボウを仕入れ、赤村は毒をナイフや拳銃の弾に仕込んだ。

 そして、俺達は夜に襲撃を仕掛けた。俺は榊田組の事務所を見張る。そこには秋岡組の門番が二人。

 「じゃあな、カスども」

 俺はまず右の方に矢を発射。

 「ぐえっ」

 「なっ、どうした!横川(よこかわ)!」

 そして間髪入れずもう一人に矢を発射。

 「うべっ」

 二人の喉元には矢が生えており、それは即死を表していた。

 「じゃあ、突撃するぞ」

 「オーケー」

 俺はドアを蹴り破る。

 「よぉ!テメェらぁ!武蔵野会を裏切ったらどうなるか分からせてやるっ!」

 「あっ!カチコミだ!」

 「アイツ、板倉だ!しかも赤村も!」

 唐突の襲撃に驚いた構成員共はすぐに武器を構えようとする。だが、行動は俺のほうが早かった。

 「フン」

 「ぐげっ!」

 リロードを挟み、もう一回発射。

 「はっ!」

 「ぎびえっ!」

 俺は二人ほど構成員を片付けると、他の奴らが逃げ出そうとする。

 「やべぇ!殺される!」

 「に、逃げろぉぉ!」

 しかし、それを許すほど俺達は甘くない。俺はクロスボウを、赤村は拳銃を構える。

 「グッドナイト」

 「じゃばっ!」

 「うべにっ!」

 「ぐるべぇっ!」

 そして発射。逃げた奴らは全員死んだ。

 「ケケケ。やるじゃねぇか」

 すると、奥から黒のタンプトップの男が現れた。

 「ん?お前、塚林(つかばやし)じゃねえか」

 塚林涼介(つかばやしりょうすけ)。十文字に次ぐ実力を持った構成員だ。

 「板倉ぁ…お前達は俺らを殺しに来たのか?」

 塚林が懐からドスを取り出す。

 「そうだ。まずは目をもらう」

 俺はクロスボウの矢を奴の目に向けて発射。だが。

 「危ないなぁ!板倉くぅん!」

 塚林は矢を避けたのだ。いつの間にか、奴は俺の懐に入り込んでいやがった。

 「くたばれやァァァ!板倉慶太ろ……ぐふぁ…」

 だが、塚林はあと少しのところで、倒れてしまった。背中には何故かナイフが刺さってあった。

 「ケケケ。危なかったなぁ、板倉ぁ。毒のナイフを投げといてよかった」

 どうやら赤村が塚林に向けて投げナイフを行っていたらしい。流石狂犬の異名も持つ男だ。何をするか分からない。

 そして構成員を全員滅したところで、俺達は組長室に入る。そこには、黒スーツを着た男、野見山がいた。

 「どうも、野見山さん」

 「アンタ、野見山じゃなくて(のみ)山だぁ!」

 「なぁ!刺客かぁ!」

 野見山は近くにあった刀を手に取り、こちらに震えながらも剣先を突きつける。

 「く…来るなぁ!」

 「胆力は認める。しかし、これならクロスボウの射程内だ」

 俺はロングボウを構え、野見山の右目に向けて矢を発射。

 「ぎばぁっ!」

 矢は命中し、野見山は悶え苦しんだ。

 「さぁて……仕上げは赤村でぇす!」

 赤村がナイフを手に取り、野見山の腹にそいつを刺す。

 「ぎぶふえっ!」

 野見山は腹を抑え、そのまま倒れてしまった。それは命の灯火が息によって消えたかのようであった。

 「お〜い、高町(たかまち)沢崎(さわざき)。死体処理頼むわ。水胡浦区のヨネキビルな」

 いつの間にか赤村は舎弟に電話をかけていた。

 「じゃあ、帰ろうぜ」

 「あぁ」

 「そうだ。今日は榊田組滅ぼした記念に飲みに行こうぜぇ!」

 「たくっ。分かったよ、お前の奢りな」

 「はぁ?割り勘じゃあ!」




 残る敵は藤松会。いつか奴らを潰す。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 十文字さんのお名前が何度か出てきて、もしかしたら生きているのでは!?と、どうしても期待してしまいます……。 爆発に巻き込まれたけれど遺体は見つかってないんだし、生きている可能性を捨てきれな…
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