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暴露屋∼社会的に殺す情報屋∼  作者: 蔵品大樹
第二部 藤武戦争
75/139

File40 近森知樹

 俺は九鬼泰照。暴露で闇を葬る情報屋だ。

 今回の依頼者は、右手が義手の中年の男で、名を白山泰平(しらやまたいへい)と言った。

 「依頼内容を」

 「私の妻を斬り殺した、剣豪気取りの無職を暴露してくださいぃ…」

 白山は、怒りを火山の溶岩のように湧き出そうとしていた。




 白山には涼子(りょうこ)という愛する妻がいた。若い頃から付き合っており、30歳の頃にプロポーズ。子供も産まれ、今では親元を離れているが、二人は幸せな生活を送っていた。

 しかし、そんな生活はある一人の狂人によって崩れ去ることとなる。

 それは、結婚記念日で二人でレストランに行った帰りであった。

 「涼子、どうだった?今日は?」

 「フフフ、貴方といればどんな所も楽しいわよ」

 そんな妻の言葉に、白山は泣きそうになった。

 すると、遠くから誰かが歩いてくる。そして、ソイツは白山夫妻の数メートル前で止まった。

 ソイツは中肉中背の男で、何故か刀の鞘を腰にかけていた。

 (なんだコイツ…嫌な気がする…)

 白山のそう思った瞬間、男は鞘から刀を抜いたのだ。

 「なっ!」

 「とりあえず刀の錆になれやぁぁ!」

 「危ないぃっ!」

 白山が妻の前に出て、右手を切られてしまった。

 「ぐわぁぁぁ!」

 「ケケケッケ!」

 男が笑い、苦しむ白山を横目に守っていた妻に迫る。

 「さぁて、死にな」

 「キャァァァァァァ!」

 妻は、男の袈裟斬りにより、死んだ。

 「グヘヘヘへ」

 男は走ってその場を去った。

 「りょ、涼子ぉぉ!」

 白山が妻に駆け寄るも、それはもう冷たくなっていた。

 「くそぉ…なんで……」

 白山はそう言うと、意識を無くした。




 次に目覚めたのは、病院だった。

 白山は妻と右手を失くすという絶望を一瞬にして味わったのだ。

 それから数週間後、白山は義手をつけ、自分の妻を斬った男を逮捕されるのを待っていた。

 それからその男は逮捕された。しかし、その男は、白山が見た男の特徴とは違っていたのだ。

 本来なら中肉中背の黒髪の男の筈が、ガリガリの金髪の男だったからだ。

 「なぜだ……何故警察は妻を斬った奴を………逮捕しないんだ!」

 そこから白山は警察を信用せず、伝手や裏の情報を頼りに犯人を探し出した。

 そして犯人は見つかったのだ。

 犯人の名は近森知樹(ちかもりともき)。父親が議員といういわゆる無職の道楽息子で、何と人を刀で斬るという他人を思わない趣味を持っているのだ。

 それと同時に暴露屋を知り、ここに訪れたのだ。




 「どうか奴を……あの悪人を落としてくださぃぃッ!」

 「わかりました。では奴を落として、自分が悪人だと分からせます」

 俺は近森を調べ上げた。

 近森知樹。29歳。父親は野党議員。刀オタクであり、刀を使って斬り具合を人で試すという昔の侍でもしなさそうな下衆な趣味を持っている。

 俺は父親の対策を考え、まずはSNSにこのことを拡散。その途端、近森親子にバッシングの嵐が。

 最初は父親がデマだと言ったものの、白山さんが近森が殺ったと言ってくれた事により、父親は賄賂罪で逮捕され、息子の方も今まで起こした殺人により、死刑となった。

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