File38.5 仲間入り
川邊英貴。18歳。彼はこの歳にして、放浪生活を送っていた。
さらに、彼がかつて頭を張っていた暴走集団、爆裂のメンバー、計15人も、川邊に付いていって放浪生活を送っていた。
何故そのようになったのか…それは、暴露屋に悪事を暴露されたからである。
無論、こうなるのは必然のことで、これを平家物語で表すならば、『盛者必衰の理をあらはす』である。
そんな彼らが義憐町に来ていた。
(あぁ……何でこんな事に……)
川邊がそんな事を考えていると、ある男と肩がぶつかった。
「あぁん!何だよ!なに肩ぶつけ………」
川邊と肩がぶつかったのは、武蔵野会本部長、猿渡理であった。川邊は猿渡の気迫に押され、言葉が出なかった。
「ン?何だい兄ちゃん、威勢がいいねぇ」
「す…すすすすすすいません!俺が悪かったです!」
川邊がすぐに猿渡に平謝りをした。
「オイオイ、何謝ってんだよ。これじゃあ雑魚に見えるぞ」
「えっ…」
「そういや、名前は?」
「か…川邊英貴です…」
「その後ろの奴らは?」
「こ、コイツらは、俺が昔頭張っていた暴走族のメンバーで…」
「へぇ〜。まさに悪だな!」
「あの…実は行くあてが無くて…」
「行くあてがないねぇ…そうだ。うちの組織に入らねぇか?」
「えっ?」
そして川邊達は武蔵野会本部の建物に入った。
「本堂さ〜ん!いますか?」
すると、その声でカシラ補佐の常岡が駆け付けた。
「何ですか、猿渡さん」
「コイツらを紹介したいんだ。会長に」
「そうですか。兄貴は会長室にいます」
「そうか、ありがとうさん」
猿渡と川邊達は会長に向かい、入った。
「失礼します」
「ん?どうした猿渡?」
「実はうちの推薦で武蔵野会に入れさせたい奴らがいまして」
「こ…こんにちは…川邊と言います!」
「実はコイツ、暴走集団の頭張ってたんですよ」
「へぇ…面白い。まぁ、人数からして最近殺られた島貫組の代わりにもなるか…よし。お前ら小田島組に入れ」
「良かったな。お前たちは二次団体からスタートだ」
これにより、川邊達が武蔵野会の構成員となった。




