File36.5猿渡編 俺の実力
俺は猿渡理。武蔵野会の本部長を務めるツルッパゲの男だ。
「あぁ。わかった。情報ありがとう」
俺の隣にいるのはカシラ補佐の常岡。どうやら舎弟の大宮という奴と話しているらしい。
「で、何だったんだ?」
「どうやら三次団体の島貫組の奴らが九鬼達によって殺られたんですよ」
「ほう…島貫組ねぇ」
すると、今度は俺のスマホから電話がかかってきた。
「はい」
「本部長、今よろしいでしょうか!?」
どうやら電話の相手は小田島組の北見という奴だった。
「何だ?何か用か?」
「義憐町南部のカフェにて、一人のチンピラが暴れており…」
「ほう。それで何で俺に?」
「どうやらそのチンピラが『本部長を呼べ!』と言っているそうで…」
「そうかい。じゃあ、そのチンピラ殺すなよ」
「わ、わかりました」
俺は電話を切った。
「何でしたか?」
「どうやら、カスが俺をご指名のようで」
俺はそう言って部屋を出た。
数分後、俺は例のカフェに来た。
「失礼するぜ」
俺はそこに入ると、客は一切おらず、いるのは北見、チンピラのみであった。
「テメェが俺を指名した奴か?」
俺はチンピラに指差す。すると、ソイツは拳銃をこちらに向けた。
「そうだ。お前を殺せば、武蔵野会は弱くなるんだ」
「…………お前、藤松会の関係者?」
「いいや?俺は『獄麗』のモンじゃあ!」
「へぇ。いわゆる半グレってヤツか」
「うるせぇ!くたばれぇ!」
するとチンピラが発砲。しかし、俺はそれを淡々と避ける。
「なっ…!?」
「さぁ、まだ死ぬなよ」
俺は一瞬で奴の懐に入り、襟と袖を掴む。
「さて…黒帯レベルだ」
「なにを……うわっ!」
俺は奴に背中に持っていき背負投を決めた。
「ふぅ…」
「か…かかかか……」
チンピラが気絶寸前だが、俺にはまだやることがある。
「おい」
「は…はい…」
「その獄麗って奴の事務所はどこだ?」
「と…富栄町の北部に……」
「そうか。じゃあ連れて行ってくれ」
「はい!」
俺とチンピラはカフェを後にした。
数分後。俺は獄麗の事務所に着いた。
「ここです…」
「そうか。じゃあ、扉開けろ」
チンピラが事務所の扉を開け、中に入る。そして俺は拳銃を取り出した。
「お疲れさん」
「えっ」
俺は後ろからソイツを撃ち、そこに入り込んだ。
「なんだぁ?」
「銃声だ!」
俺が撃ったのに気付いたのか、半グレ共が駆けつけた。
「よう」
「あぁん?テメェ、武蔵野会の猿渡か」
「御託はいいからさっさと通せ」
「こふっ」
俺は目の前にいた奴らに鉛玉を食らわせた。
「ぐっ」
「ぎゃばっ」
「ぐへぇ」
計10名。あっという間であった。
「さて、ボスはどこですかねぇ」
俺は奥の部屋に入り込む。
「失礼しま〜す」
「何だテメェ?誰だか知らねぇが死にたいんか?」
俺に睨みを利かすこの男。名は知っている。杉島朋次。又の名を『散弾銃の杉島』。
「ほほう。見ただけで殺そうとする。まさに狂犬だなぁ」
「うるせぇ!くたばれぇ!」
杉島が近くに置いてあったポンプアクションショットガンを手に取り発砲。
「フハハ。そんなもの当たるかな」
俺はすぐに横に飛び、拳銃を構えた。
「じゃあな」
俺が発砲するも、杉島は俺と同じく横に飛んだ。
「ふ〜ん。面白い」
俺は拳銃を捨てドスを構えた。
「へぇ、近距離戦で殺ろうってのか?馬鹿が!その前に殺ってやるよぉ!」
すると奴はリロード。俺はこの瞬間を待っていた。
「ここだぁ!」
俺はすぐに奴の懐に入る。
「なっ!」
「じゃあ、来世では元気でなぁ」
俺は奴の腹を抉った。
「ゴバヘァッッ!」
杉島は倒れた。
「ふぅ…」
俺は北見に電話をかけ、獄麗の事務所を後にした。
俺は猿渡理。又の名を、『戦場の悪魔』。




