File21.5 暴露屋に訪れたモノ
俺は九鬼泰照。とある男を尋問している情報屋だ。
この日、暴露屋にとある客人が来た。それは、藤松会の本部長、加茂川真雄である。
どうやら近くに来たついでに暴露屋に赴いたらしい。
加茂川さんは、最近の調子や、武蔵野会やチーム絵札の事を話していた。
加茂川さん曰く、『武蔵野会と戦争を始め、今周辺の組織にそのことを話している』と、語っていた。
その時、インターホンが鳴った。
「なんだ?」
俺は依頼者かと思い、玄関の方へ向かう。
ドアを開けると、そこには丸坊主の男がいた。
「やぁ、九鬼さんよぉ。てめぇ今すぐ死んでくれねぇか」
すると、男はチャカを出した。
「なっ」
そして、男はそれを発砲した。
「チッ、建物内でよくやってくれるよ」
運良くダメージは負わなかった。俺は懐のナイフを取り出す。
(比嘉と伊波はシマの見回りでいない。しかし、この盤面は直ぐにひっくり返せる)
「ケッ、今のを良く避けれたな。流石、裏社会で『武闘派情報屋』って言われることはある。でもなぁ、死んでくれよぉ!」
俺は、男が発砲する前にナイフで奴の右の二の腕を刺し、無力化に成功した。
「ぐわぁぁぁぁぁ!」
「たくっ…」
すると、銃声を聞きつけた加茂川さんがやってきた。
「なんだ!何が起きた!?」
「どうやら、コイツがウチに襲撃を仕掛けてきたんですよ」
俺は男の喉元にナイフを突き立てながら尋問をした。
「テメェ、誰の差金だ」
「そ、それは…」
すると、男のスマホから電話のコール音が鳴った。
「なんだ?」
俺は男のスマホを奪うと、そこには『黒畑さん』と写っていた。
俺はその電話に出ることにした。すると、相手は開口一番に言い放った。
「一ノ瀬、奴は殺したか?」
その黒畑の言う奴というのは、俺の事だろう。
「いや、殺せてないさ」
「貴様、誰だ?」
「九鬼だよ、九鬼泰照」
「………一ノ瀬め…まぁいい、奴は鉄砲玉に過ぎないさ」
「俺の殺害、お前が組んだのか?」
「そうさ。あ、まだ名前を言ってなかったな。俺は黒畑純紀。ラストジョーカーの幹部さ」
「ほう。幹部ねぇ…」
「まぁ、今度、ラストジョーカーの奴らがお前と、藤松会を殺すだろう。それじゃあな」
そして、黒畑は電話を切った。
「最後に言った殺害宣言、あれば本物だ」
俺はつばを飲む。すると、一ノ瀬が話し掛ける。
「あ、あの…俺は…」
「今回は殺さないでやる。次に来たときは、地獄を見ると思え」
「ひっ、ヒィィィィ!」
一ノ瀬はそのまま逃げた。
「殺らなくていいのか?」
「殺ると、色々と面倒なんですよね」
その後、加茂川さんは組の事務所に戻った。
俺は対策の為に、ラストジョーカーの事を調べ上げた。
リーダーは、桐田怜介。
幹部はこの間殺害した星を含め5人。名前は、先程電話に出た黒畑純紀。スレッジハンマー使いで、『ハンマー使いの黒畑』と呼ばれている。
他にも、鳩岡明彦。2丁拳銃使いで、『ガンマン鳩岡』と呼ばれている。
大安琢馬。日本刀を用いり、『侍の大安』と呼ばれている。
水戸部凌二。目の下や腕、背中等にスペードのタトゥーをいれていて、スペードの絵が書かれたコンバットナイフや拳銃を使うことから、『スペードマスター水戸部』と呼ばれている。
どうやら、ラストジョーカーと無限絵札、武蔵野会と戦う事になるとは、死人がウチの方にも出る事になるだろう。
一方その頃、一ノ瀬は黍出町の南下にある町、富栄町にある3つあるウチの一つであるチーム絵札の事務所に戻っていた。
「ただいま戻りましたぁ…」
一ノ瀬は腕を抑えながら、黒畑の元に行った。
リーダーの部屋に入ると、そこにはスレッジハンマーを持った黒畑がいた。
「へぇ、九鬼に見逃してもらったんだ」
「ど、どうか、次から頑張りますので、見逃してください!」
「見逃すねぇ…おい、後ろ向け」
「は、はい!」
一ノ瀬が素直に後ろを向くと、黒畑はハンマーを振りかぶり、一ノ瀬の頭部に当てた。
「かっ…」
無論、一ノ瀬は死んだ。
「たくっ…」
黒畑は桐田に電話をかけた。
「桐田さん。俺、藤松会に襲撃かけますわ」




