↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
暴露屋∼社会的に殺す情報屋∼  作者: 蔵品大樹
第一部 藤絵戦争
PR
33/139

File21 源田友哉

 俺は九鬼泰照。暴露屋の代表と情報屋で二足のわらじをしている男だ。

 今回の依頼者は若い女性で、名を木坂麻巳子(きさかまみこ)と言った。

 「依頼内容を」

 「私の夫の殺しを指示した男に、制裁を与えてください」

 そう語る木坂の目には、涙がこぼれそうであった。




 木坂麻巳子の夫、木坂剛次(きさかごうじ)はとあるプロレスラーだった。

 リング上での名は『ブレイカーゴウジ』として、名を轟かせていた。

 そんな木坂剛次には、とあるライバルがいた。

 通称『破壊神の浦城』と呼ばれている、浦城重孝(うらしろしげたか)という男だった。

 二人は新人だった頃から切磋琢磨しており、二人はプロレス界の快男児と呼ばれていた。

 しかし、そんな人気の中、浦城は引退してしまった。

 それは、過去にヤクザ組織と関係があったことを週刊誌に載せられてしまったのだ。

 それにより、浦城の人気は右肩下がりとなり、プロレス界から追放されてしまったのだ。

 それとは反対に、ライバルの剛次の人気は右肩上がりとなっており、様々な名勝負を生み出していた。

 そして、歳下の女性、木坂麻巳子と結婚。剛次は幸せな生活をしていた。

 しかし、その幸せは長く続くことはなった。




 とある深夜。剛次は試合を終え、家に帰っていた。

 すると、目の前からとある男が歩いてくる。剛次はその男を見た瞬間、衝撃が走った。

 「お、お前は、浦城?」

 そして、剛次は浦城の手に持っていた物に気づいた。

 「お前、それ、拳じゅ…」

 浦城は剛次がすべてを言い切る前に、手に持った拳銃で、かつてのライバルを撃った。

 そして、そのまま浦城はその場から逃げてしまった。名を轟かせたプロレスラーは、ライバルの手によって死んだ。

 木坂が夫の死を知ったのはそれから数時間後であった。

 木坂が病院につく頃には、剛次の心臓は止まっていた。

 その後、浦城は逮捕され、無期懲役の刑に処された。

 それから暫くして、木坂は浦城に呼ばれたのだ。

 刑務所にて、木坂が面会室に入ると、あの頃の姿ではない、痩せた浦城がいた。

 「用とは…何ですか…」

 木坂が怒りを抑えて聞く。

 「それは、俺の殺害は指示されてやったものなんです」

 木坂がそれに驚いた。浦城は話を続ける。

 「それは、剛次の死から数日前の事でした…」




 浦城はとある男に目をつけられていた。

 その男というのが、かつて浦城の記事を書いた記者、源田友哉(げんだともや)であった。

 源田は浦城を例のネタで脅迫し、金をせびっていたのだ。

 そして、源田はあることを言う。それは、剛次の殺害であった。

 浦城の財布の懐の限界を感じた源田は、剛次を殺害計画を立てた。浦城が剛次を嫉妬しているのを知った上での事であり、自分が捕まらないようにするための完全犯罪であった。

 そして、浦城はかつてのライバルを殺したのだ。

 このことを聞いた木坂は、源田に怒りが湧いた。

 木坂は伝手に聞き、ここに来たのだとか。

 「お願いします。源田を、落としてください!」

 木坂は歯を食いしばりなから、涙を流していた。

 「分かりました。では、奴を落としましょう」

 俺は源田の情報を調べた。

 源田友哉。34歳。関電社の記者で、浦城の記事を書いた張本人。裏の者と関わりがあり、拳銃の調達も、武器屋から買ったものである。

 俺は、源田にとって都合の悪い情報を世間に暴露し、マスコミに流した。

 その結果、源田は関電社から追い出され、逮捕されることになった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。