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暴露屋∼社会的に殺す情報屋∼  作者: 蔵品大樹
第二部 藤武戦争
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File52 西本一央

 俺は九鬼泰照。暴露をこなす情報屋だ。

 今回の依頼者は、地方で医者をしている男。名を森孝輔(もりこうすけ)と言った。

 「依頼内容を」

 「誹謗中傷サイトを作り、私がかつて勤めていた病院の院長を自殺に追い込んだあのゲス人間に悪夢を見せてくださいぃ…」

 そう語る森は、怒りを露にしていた。




 東京のとある病院。そこの院長、稲谷誠(いなたにまこと)は人格者であった。

 部下の医師や看護師には優しく、患者にも優しく接する。彼は、院長の鑑であった。

 だがある時、彼の元に悪魔が訪れることとなる。

 それは、院長のスマホに『このクズ院長』という一文と共に送られた画像がきっかけであった。

 その画像は焼死体の画像であり、どうみても誰かの悪戯であった。

 しかし、その悪戯(・・)はそれだけにとどまらなかった。

 病院の前にゴミを置かれ、スプレーで悪戯をされ、やりたい放題であった。

 無論、稲谷はこれをやった者を訴えようとしていた。しかし、とある一つの爆弾が稲谷を死に至らしめることとなる。

 それは、『稲谷病院アンチサイト』というもの。

 そのサイトにはとてつもないグロ画像にびっくり画像などが貼られているだけではなく、稲谷に対して『ヤブ医者』だとか『ゲス野郎』等と誹謗中傷をされていたのだ。

 それにより、稲谷病院には患者がいなくなり、稲谷は精神がボロボロとなった。

 そして、彼は自殺した。

 無論、そこに勤めていた森はこんな事をした犯人が許せず、何日も何日も犯人を探した。警察にも頼ったが、『被害がないと捜査出来ない』とも言われた。

 その為、森は血眼になって犯人を探し続けた。

 それから五年。森は犯人を見つけた。

 犯人の名は西本一央(にしもとかずお)。どうやら稲谷病院があった町の隣町にある西本(にしもと)病院の院長の息子のようであった。

 そして、森は暴露屋を知り、ここに訪れたという。




 「どうかあのゲスを…あの院長を死に至らしめた奴を暴露してくださぃぃ!」

 「わかりました。では、あのゲスに裁きを」

 俺は西本について調べあげた。

 西本一央。31歳。西本病院で働く医師であり、院長の西本秀輝(にしもとひでき)の息子である。

 どうやら西本は稲谷に対し恨みを持っており、自分の病院に人が来ないのは稲谷のせいという自分勝手な事から、稲谷病院を潰そうを考え出したのだ。

 稲谷病院アンチサイトというのは息子の一央が作ったものであり、あのサイトの中には病院内での手術の写真もあったそうだ。無論、その患者には無許可である。

 俺はそれらの情報をリーク。それにより、西本親子は責任を負い病院を辞めた。

 さらに、稲谷病院の者や手術の写真を勝手に使われた患者による訴訟により金を失う事となった。

 どうやら風の噂では、西本病院は潰れ、親子はホームレス生活を送っているとか送っていないとか…。

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