2020 9/11(5)
理科「…」
血だらけの茅野に近づいて、声をかけてみるが返事をしてこなかった。奈那子と楓を見てみると、血だらけの茅野のことをなんとも思っていないような目で見ている。
行方不明の緋色のことならまだそこまで反応を見せなくても納得は出来なくは無かったが、流石に血だらけになっている人を見てあの淡白な反応…。
理科(もしかして日常でも血だらけの毎日を送っているの? 柊家ってもしかして結構殺伐なの?)
理科「奈那子さん! 楓さん! 救急車を呼びましょう!」
奈那子「…多分その必要はないわよ、それ」
楓「はい」
楓が手に取っていたスマホを理科に見せる。何が書いてあるのか少し遠くて見ることが出来なくて楓の方に近づく。楓の画面にはグループチャットになっていて、そこにはシステムである書き込みがされていた。
『茅野亜李が退出しました』
理科「これは…」
楓「緋色さんと同じことが起きているようですね。そして…」
楓が倒れている茅野の方を指さすとさっきまでそこで倒れている彼女の姿が無くなっていた。
地面に付着していた血も無くなっている。痕跡がばっちり消えてしまっていた。
楓「気にせず、学校に行きましょうか」
楓が理科の手を握り、続いて奈那子が理科の手を握る。両手には2人の手が握られていて、手を離そうとするががっしりと握られていて振りほどくのが難しい。
奈那子「さてと、遅刻しそうだから走るわよ」
奈那子と楓が走り出す。両手を繋がれた状態で両隣が走り出したので合わさざるを得ず、理科も走り出す。
走りながらも頭の中で茅野のことを考える。
理科(どうして茅野さんが…。緋色さんに続いて次は茅野さん…。前回にはほとんど全く危険な状況にならなかった人たちが狙われているのか? それにしてもこの2人の戸惑いがあまりないこと…。もしかして何かしらの方法でこうなることを知っていた?)
ああでもないこうでもない。そんなことを考えながらも2人の走りを止めるわけにもいかず、理科も学校に着くまで走ることにした。




