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12人の少女 最終計画  作者: ヤマネコ
異変(2)
93/164

2020 9/11(3)

椿「朝倉さんは学校行くの?」


理科「学校ですか…そうですね…」


手と胸の痛みは昨日と比べてなくなっている。学校に行く理由が特別あるわけでもないが、2年生の2学期開始から学校を休むことが増えるのは内申点にも影響が出かねない。進学か就職かまだ決めていないが、必要以上に学校を休むのは良くなかった。


この前担任に言われたが、どうやら自分の知らないうちに結構学校を休んでいることになっていたらしい。9月1日から休んでいたことが何度かあったというのはわかるのだが、4ヶ月前くらいからも少し休んでいたことになっているらしく正直これ以上休むと留年するかもしれなかった。


4ヶ月前…。身に覚えがあるようなないような…? なんだか記憶がぼんやりとしている。


理科「とりあえず行くつもりです」


椿「そう、よかったら奈那子と楓と一緒に登校してくれないかしら?」


理科「え」


奈那子と楓の方を見てみると、2人とも理科の方を見ていた。その目は特に何も思っていないように無関心のように見える。


理科「はぁ…なんでですか?」


特別断る理由も無かったが、肯定する理由も無かったので理由を尋ねてみると


椿「私は今日少し早く出ないといけないから。妹の2人が心配だから頼りになる人と一緒に登校してもらいたいのよ」


理科「…」


さっきの会話から特に心配しているように見えなかったが


奈那子「断るの?」


楓「断る理由は何ですか?」


理科「いや…その…」


断る理由も無いが、肯定したくないときどのように返答すれば良いのか…。頭を悩ませていると


清水「偶にはいいんじゃない?」


清水が椿側について意見を出した。清水の方を見てみると顎をクイっと3姉妹に向けてきた。


理科「…。分かりました」


椿「本当~? 安心できるわ」


椿が満足そうになんどもうなずきながら食べ終わった食器を手に取りシンクの方に置いていく。清水も立ち上がり椿の後を追うように食器を置いて食堂から出て行った。彼女が食堂から出て行くとき、一瞬理科と目が合う。しかし何も言わず出て行ってしまった。


理科「…」


なんか清水の反応が素っ気ないなと思っているとまだ残っていた奈那子と楓に話しかけられる。


奈那子「ほら朝倉、私達も学校に行く準備をするわよ」


楓「…お先に」


楓は理科のことを気にせず、食器をシンクの方に置いて食堂から出て行く。奈那子は自分と理科の食器をシンクの方に置いてゴム手袋をして洗い始める。


奈那子「私が食器を洗っておくから、朝倉はさっさと用意を済ませちゃいなさい」


理科「…分かった」


そっちは奈那子に任せて自分の方を済ませていく。洗顔、歯磨き、髪の毛を整える。部屋に戻り制服に着替えてカバンに教科書・ノートを入れて過不足ないか確認し、エントランスに出ると楓がソファーに座って本を読んでいた。


他の人の姿が見当たらず、出入り口の方を見てみると伊藤と星名が一緒に出て行っていくのが見えた。


理科(あの2人が…)


チャットが来ていないか確認すると個人の方に清水から1件来ていた。


清水『理科ちゃんが緋色さんに何かしたって疑いがかけられているから気を付けて』


書かれていた文章を見て固まってしまうが、すぐに返信をする。


理科『分かりました』


スマホをしまい、楓の方に近づくが、楓は理科のことを気付いていないのか無視しているのかどっちとも取れるような対応をしてきた。つまり、理科に気付いていない。


楓「…」


楓が読んでいる本のページを上からチラリと見てみると、何やら図形が書かれていた。円形や五角形などが書かれていて、図形の周辺に小さな文字で何か書かれているがよく見えなかった。日本語ではないように感じる。


理科「…」


特に話しかけることも無いので近くの椅子に座って奈那子のことを待つ。


奈那子「おまたせ~」


しばらく待っていると奈那子がカバンを持ってやってきた。奈那子が近づくと楓は読んでいた本をパタンと閉じてカバンの中にしまう。


楓「遅いです」


奈那子「ごめんごめん」


理科「…」


奈那子「じゃあ行きましょうか」


奈那子が楓の手を取り、楓は引っ張ってくれた力を利用して立ち上がる。理科は自力で立ち上がる。


そうして3人でホテルを出て学校に向かって歩き出した。


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