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12人の少女 最終計画  作者: ヤマネコ
始まり(2)
76/164

2020 9/9(4)

もしよければ評価・ブクマよろしくお願いします。モチベが上がります。

保健室の先生が昼休みの間に保健室を開けると言われ、その間理科と星名に管理をお願いしてきた。どちらかというと星名にお願いしている感じで、理科には補助的な役割を期待しているような感じだ。


星名は明らかに嫌な顔をしていたが、断る理由がなかったのか「はい」と小さく呟くと先生は保健室からいなくなってしまった。


今保健室にいるのは理科、星名、体調不良を訴えてきた学生3人だ。3人ともベッドで横になっていて、時々咳が聞こえる。中には眠ることが出来ないのか、自習中ずっとシーツがすれる音が聞こえた。


昼休みになって5分程度、星名が帰ってきた。理科も星名も昼食の用意をしていなかったので、星名に購買部に行ってもらってご飯を買いに行ってもらったのだ。星名から渡したお金のお釣りをもらってパンを受け取る。


普段使わない購買部のパンをかじりながら外を見る。外は晴れていて曇り空1つもない。そのことが理科を安心させた。


今まで理科が危険な状況になっているのは「空が晴れていない」時が比較的多かったからだ。晴れている時もなくはないが、基本的に暗くなっているときに危険になることが多かった。


ボーっとしながら食べていると星名と目が合う。合ってすぐに逸らすのは今後の生活を考える上でも悪印象を抱かせてしまう恐れがあるのでとりあえず話しかけてみることに


理科「いい天気ですね」


星名「…うん」


理科「…」


星名「…」


ここからどうつなごうか…。


星名「朝倉って本当に変わった」


理科「?」


何のことか分からず首を傾げると


星名「お前そんなお喋りじゃなかった。どうしたの?」


理科「どうって…どうもないよ」


星名「嘘、今までろくに話すことが出来なかった人が1日そこらでそんなにペラペラ話せるとは思えない」


理科「そういわれても…」


緋色・楓に続いて星名にも言われてしまった。どうやら自分は他の人達から見たら、今までまともに話せなかったのに、急にペラペラと話すようになっている。



…。そう考えてみると少し不気味に見えるのも納得した。どうして自分のことが噂になっているのか分からなかったが、どうせ自分のクラスの奴らが誇張して適当に話をしているのだろう。本当にどうしてそんな噂を流すのやら…。


星名は理科を見るのをやめて保健室で寝ている人達を見ている。理科もつられて星名が見ている方向を見ると寝ていた生徒が1人カーテンを開けて乱れた着衣を整えながら出てきた。顔は少しやつれていて隈が出来ている。本当に寝ていたのだろうか…。


その子は星名と会釈をして保健室を出て行く。理科とも目が合ったが会釈もしなかった。


理科「知り合い?」


星名「自称私と同じクラスの人、あんな人見た覚えがないけど。そもそも教室に滅多に行かないから顔を覚えていなかっただけかも」


理科「…どういうこと?」


星名「さぁ、私も知らない。確か名前は…采女由紀子…だったかな…」


モグモグと口を動かしながら、手元に置いていたもう1つのパンを開封している。


星名の呟いた名前に聞き覚えがあった。


理科(采女由紀子…あれは確か…)


スマホを取り出してグループ(1)チャットの書き込みを確認していくと9月2日に書き込みがあった。書き込んだのは…奈那子だ。


奈那子『思ったより情報が集まりませんでした。とりあえず聞いた情報を書き込んでいきすね。采女(うねめ)由紀子(ゆきこ)という生徒が行方不明になっているみたいです。表向きはどこにでもいるような生徒で、特に問題をおこさず学校生活を送っていたみたいですけど一部ではひどい虐めをしていたみたいです。どのような虐めの内容かは書きませんが、結構悪質みたいで、学校以外の場所でも接触して嫌がらせをしていたみたいです。柄の悪い連中とも連れんでいるようで、何人かをその柄の悪い連中の所に連れて行って、何かさせているみたいです。何をさせているかは碌なことじゃなさそうですね。今はこのくらいです』


奈那子の情報だと彼女は行方不明になっているようだ。それで突然星名の元に現れ自称星名と同じクラスの人…。少し怪しいように思えた。


理科「星名さん、采女さんとは親しいですか?」


星名「さっき言った。私は知らない」


理科「ですよね」


星名「なんで聞いた」


理科「いやー、何かさっき少し睨まれたような気がして…。何か怒らせることしたのかなって気になって」


星名「…」


胡散臭い目で見てきた。少し強引だったか…。


星名「多分あれじゃない?」


理科「あれ?」


星名「食事中に話したくない」


理科「…? …あぁ、そうですね。失礼しました」


星名「…ん」


少し機嫌が悪そうにそっぽを向いてしまう。全く接点の無い人と話しかける…どうすれば話しかければいいのだろうか。


星名みたいに保健室登校をしているとか、緋色や楓みたいに同じ状況に巻き込まれている人なら巻き込まれた話題を引き出しにして聞き出すことも出来なくはないが…。


全く交流のない人と話しをしようとしても…上手くいく自信がない。せめてグループの中に交流がある人がいれば…いや、仮にいたとしてもいきなり「○○さんのことを知っていますか」と聞いてもな…不審がられる。


どうにかして采女と話をしてみたいが、何か会話の引き出しはないかと考えているとチャットが来ていた。グループではなく個人の方だ。


差出人は清水社巫女。


清水『何か情報入った? こっちは特に何も入らなかったわ』



その文章を見て清水がいれば簡単だということに気付いた。


理科「…」


星名の方を見てみると保健室のベッドで寝ていた。体調が悪いと言うよりはただくつろいでいる。横になりながらスマホを弄っていたが、理科に見られていることに気付くと身体を起こして無言でカーテンを閉める。


理科も今は星名に見られたくない状況だったのでその行動に感謝しながら清水に返信をする。


理科『入りました。それには社巫女さんが必要です』



今後もよろしくお願いします。

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