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12人の少女 最終計画  作者: ヤマネコ
始まり(2)
70/164

2020 9/8(7)

評価・ブクマよろしくお願いします。

緋色「…」


星名「…」


理科「…」


気まずい。普段滅多に話をしない人が複数人で一緒にどこかに行くこの状況はとても気まずかった。仲の良い友人が1人でも居れば少しは楽になるかもしれないが…。


緋色「…」


星名「…」


2人は特に気まずそうにしているようには…見なかった。星名は相変わらずの無表情、緋色も何かを考えこんでいるようで無言で歩いている。


何か話しかけるべきかと悩んでいたが、何を話せばいいのやら…。そう悩んでいると緋色が歩く速さを落として理科の隣で歩く。緋色の視線は理科を見ておらず、ただ前を見ていた。


緋色「ねぇ朝倉」


理科「…?」


緋色「なんか朝倉って聞いていた噂と大分違うね」


理科「…え?」


緋色「いや~、私が聞いていた朝倉理科と大分違うからさ」


星名には聞こえない程度の声量で話す。星名はこちらを見ておらずスマホに視線を向けていて歩いている。いわゆるながらスマホだ。


緋色「朝倉のこと少し噂になっていたんだよ。私が聞いた噂は…超コミュ障で人と満足に交流できない…とかなんとか。実際初対面で話をしたときは、全く話が出来なくて文通で話をし始めるとかなんとか聞いたけど…。今の様子を見るととても噂と違うからさ」


理科「そんな噂が…」


それは間違いない。夏休みが終わってからはシナリオで話さなくてはいけない状況が何度もあったからだ。しかしシナリオに巻き込まれる前は今みたいに話せるわけではなかった。あの11人と初めて話したのは9/1からで…


あれ…本当にそうだっけ。それよりも前の方に話をしていたことがあるような…。


いやそんなわけないかと思いその考えを打ち切ると、緋色がジッと見ていた。そう言えば緋色の疑問に答えることを忘れていた。


理科「…それは間違いではないよ」


事実全く話せなかったのは事実だし、緋色が言っていた内容は事実だ。


緋色「へー、何がきっかけで今みたいに話せるようになったの? そういう会話教室に通ったとか?」


理科「気が付いたら出来ていたよ」


緋色「…今までまともに話せなかったのに突然話せるようになったということ?」


理科「…そうだね」


緋色「…」


これは良い機会かもしれない。前回の〈秘密〉を持っていられたら確かめようがないが、今回は〈秘密〉がないので確かめてみる。


理科「そうそう、私を入れて6人で夜遅くにラーメンを食べに行ったら少しずつ話せるようになったんだ」


前回仮グループを6人・6人で作った時に、理科・伊藤・明坂・茅野・緋色・宮永で行ったが、その時のことを覚えているか揺さぶることに。


緋色「ラーメン?」


理科「そうそう、まだその時は仲が良くなかったんだけど一緒にラーメンを食べたら少しずつ話せるようになってきたよ」


緋色「同じ釜の飯を食うことでそんなことが起きるものなのか…」


理科「あはは…。自分でも信じられないけどね」


緋色「ふーん」


あまり興味なさそうに呟く緋色。


緋色沙耶は自称退屈を嫌う。もし前回のことを覚えているなら自分と同じ記憶を共有できたことで何かしらの反応を期待できたのだが…


緋色「なんだ、そんな感じか」


期待に応えられなかったようで、ため息をついて歩く速さを上げて星名の方に歩いていってしまった。


緋色沙耶は前回のことを覚えていないのかもしれない…。


そのまま3人でホテルに向かって歩くと、前回も見た入り口だった。


緋色「ここだよな」


星名「そう」


理科「ここであっているはず…だよ」


そのまま3人で入り口を通ると、昨日も見たエントランスだ。エントランスのあれ具合を確認すると、最後まで散らかっていたおもちゃやゲームが整頓されていた。


理科「…」


緋色「まるで高級ホテルだな」


星名「…広い」


緋色と星名は立ち止まらないで、歩きながら部屋の中心に向かうと12個扉があり、それぞれに番号と氏名が書かれている。ここも前回と一緒で違うのは番号と氏名が異なっていることくらいだろうか。


緋色「あれ私の部屋ってことか?」


星名「そう書いてあるし、そうなんじゃない?」


緋色「なるほど…他の奴は…何人かいるな」


緋色が見た先には、奈那子と伊藤が何かを話している。他には誰もいない。


星名「…」


星名は無言で自分の名前が書かれている扉を開けて中に入っていってしまった。


緋色「私も荷物を置いていこうかな」


緋色も自分の部屋に行ってしまった。


理科も自分の部屋に行こうとしたら肩に何かが乗っているのに気づき、振り向くとそこには椿がいた。


椿「初めまして、柊椿です。朝倉さんと少し話がしたいから部屋に入れてくれるかしら? 2人きりで話したいわ」


まるで拒否権は無いぞと言わんばかりに肩をグイッと引っ張られる。


理科「わかりました」


なんでだろうと思ったが、特に断る理由もなかったので了承した。


椿「じゃあ行きましょう」


理科と一緒に部屋の前まで歩く。理科が扉を開けると、部屋の内装は朝自分の部屋を出る時に見た部屋と全く変わりなかった。


また自分の部屋がここの部屋となっているようだ。これにも何か意味があるのだろうか…。


椿「お邪魔します~」


椿は部屋に中に入って、隅っこで立つ。


理科「あの…着替えるのですが…」


椿「目を瞑っているから」


そして椿は目に手を当てて隠した。


理科(そういう問題じゃないんだけどな)


言っても仕方ないし、部屋に入られたので大人しく制服を脱いで部屋着に着替える。理科の着替えが終わったことを知らされた椿が目に当てていた手を離して理科と目を合わせる。


理科「それで話ってのは…」


椿「それは…」



今後もよろしくお願いします。

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