2020 9/5(9)
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ネットサーフィンで暇をつぶしていたが、暇を潰すサイトを一通り見たことですることが無くなってしまっていた。スマホを取り出して何かチャットが来ていないか確認する。最近スマホに触る機会が圧倒的に増えたなと思いつつ画面を見ていると、個人に緋色からチャットが来ていた。
緋色『ぐぅー。夜ご飯何食べるの?』
理科『ぐぅーじゃないですよ。まだ決めていないです』
緋色『伊藤とはこれからのことを話したの?』
理科『少しは』
緋色『そう。伊藤は朝倉が来るなら一緒にご飯を食べるって言っているけど、来る?来ない?』
理科『何食べるかによります』
緋色『意見が割れた。絵美がパスタ、亜李がラーメン、私が焼き魚、宮永がグラタンになった。伊藤はどれでも良いって言ってくれたから朝倉が来るならこのどれかを選んでもらおうって話になった』
これは悩む。どれも魅力的な夜ご飯だ。
理科『行きます。ラーメンにしましょう』
緋色『あいよ。30分後に外に出るから準備して』
理科『分かりました』
チャットアプリを閉じて、着替えようとしたが
理科「…。別に着替えなくもいいか」
特に外に出てもおかしくない格好だったので着替えるのは止めて、先にエントランスに出てソファーに座って待っていると茅野も部屋から出てきた。エントランスには他の人の姿は見えず、理科と茅野の2人だった。
茅野「朝倉さん、早いですね」
理科「特に準備も…いらなかったので」
茅野「暇ならこれをやりませんか」
茅野はトランプを取り出した。
理科「そうですね…いいですよ」
茅野「では何をしましょうか?何かリクエストはありますか?」
理科「2人なら…何が良いんですかね?」
茅野「スピードとかどうでしょう?」
理科「そうですね」
茅野「飽きたら七並べとかしましょう」
茅野は手際よくトランプをシャッフルして理科の手元に置き始める。
茅野「それでは行きますよ」
茅野・理科「スピード」
2人して場に置かれている2枚のカードの数字を見て、高速で両手を動かしてカードを乗せていく。これならいけると思ったら違う数字を乗せられて使えなくなったり、逆に使えなくさせたりして、攻防が続いた。
茅野「…」
理科「…」
2人無言でカードをさばいていると茅野が
茅野「あがりました」
理科「あ」
理科は後2枚を残して負けてしまった。
茅野「朝倉さん結構早いですね。スピードはいつもやっている4人だと私が一位になることが多いのですが…他のゲームも同じくらいの実力なら、みなさんも喜びそうです」
理科「そうですかね…」
茅野「そうです。自信を持っていいですよ。次は七並べでもしましょうか。これなら話をしながらできますし」
理科「はは…そうですね」
茅野と理科は出したカードを集めて七並べを始める。
茅野「そういえば」
周りを見渡して誰もいないことを確認したら、声を潜めて理科の方に口を寄せる。
理科「はい」
茅野「清水社巫女さんのことは何か分かりました?」
動かしていた手を止める。
理科「え?」
茅野「昨日私が出した期限を過ぎていますが、昨日の事情が事情なので今返事を聞きますよ」
理科「…」
茅野「…どうかしましたか?」
理科「なんで…社巫女さんを調べるんですか?」
茅野「これは私達の…私、絵美、沙耶、宮永さんの意見ですが、現状清水社巫女が一番黒いからです。理由は多分伊藤さんから聞いているかと思いますが」
理科「…それは聞いています」
茅野「なら話は早いですね。伊藤さんはこの案に賛成してくれましたが、朝倉さんはどうします?」
理科「…」
茅野「まぁ、これから6人で組むことになる以上大体の行動はともにすることになるのでどの道応じるしかないと思いますけど」
理科「…社巫女さんは…悪い人じゃないと思います」
茅野「朝倉さんがそう見るのも分からなくもないですが、私たちは黒く見ているのでそこは理解してください。…お、他の人が来ましたね。ゲームは途中ですが、またの機会にやりましょう」
他の部屋から、残りの4人がやってきた。
緋色「おまた」
宮永「早いですね」
明坂「朝倉さん、あなたは話が分かる人でよかったわ。今日はラーメンよね」
伊藤「食べたいものそれぞれみんなで食べればいいんじゃないの?」
緋色「それもそうだけど、今日はそういう気分と一致したからな。それはまた今度」
伊藤「…そういうものか」
宮永「そういうものですよ」
明坂「じゃあ行きましょう」
茅野「はい」
明坂・茅野・宮永が前を歩いて、伊藤・理科・緋色が後ろになって歩き始める。
緋色「そういやさ」
緋色が隣にいる理科と奥にいる伊藤2人に話しかけるように顔を横に向けて
緋色「朝倉と伊藤は付き合っているの?」
朝倉「…」
伊藤「…」
朝倉「はい?」
緋色「恋愛的な意味で?」
伊藤「…」
朝倉「いやいや、何言っているの!?」
予想外の質問に戸惑ってしまい大声を出してしまう。前にいる3人は何事かと思って振り返るが、緋色が3人に何かジェスチャーをすると何事も無かったように前を向いて歩き始めた。
緋色「だってさ、伊藤と朝倉少し変だもん」
理科「変って?」
緋色「2人はこうして集まる前に特に関り無かったんでしょ?それにしては伊藤と朝倉仲いいなって思ってさ」
理科「いやいや、確かに私が話せる…人の1人だけど…恋愛的な関係は一切ありません」
緋色「なんだぁ、そうなのかぁ」
少し落ち込んでいるように見える。ここで落ち込むのか意味が分からなかった。
緋色「というか、私達の中でいるのかね…。恋愛的な関係を持っている人いる?」
伊藤「女子校だからな…。学内は少なくても、学外の人と関係がある奴はいると思うぞ」
緋色「どうやって関係を作ったのかな。やっぱりエロい関係で始まっているのかな」
伊藤「趣味とか習い事とかでしょ」
緋色「そうでもないと思うぞ。最近の中学生は手軽にそういうことしちゃうのが増えているみたいだし…。実際私は現場を見てしまったことがあるから」
理科「そうなの!?」
驚きである。
緋色「うん…。カラオケボックスの中で始めるからびっくりしたよ。その後店員さんにバレて警察呼びますと言われたら、カップルの2人とても慌ててさ。あれは傑作だった」
伊藤「…そんなところでするなよ」
伊藤が吐き捨てるように言う。
緋色「私もそう思うよ。馬鹿だよな。しかもそれで通報されて、親に伝えられて、検査を受けてみたら妊娠していたみたいでさ…。学校も退学したらしいよ」
理科「うちの学校?」
緋色「うん、でもここで不思議なことが起きました。それはなんでしょう?」
理科「なに?」
緋色「なんでしょう~?」
緋色はニヤニヤとして2人を見る。伊藤は無言で、理科は首を傾げる。
緋色「…、もう少し反応を見せてくれないとつまらないぞ。私は退屈が大嫌いだから」
ニヤニヤとした表情をやめて、無表情で2人を睨むように見る。さっきまでの笑顔が嘘のようだ。
伊藤「…妊娠したって噂がピタリと止まったこと」
緋色「なんだ知っているのか。3人以外では初めて知っている人にあった」
理科「…え?学校が噂を止めるようにしたってこと?」
緋色「…ある意味そうだと思っている」
伊藤「それは間違いない」
理科「でも噂って」
緋色「そう。噂なんて私達人間にとってはほとんどの人が当てはまる大好物だ。しかも妊娠となると話のスケールが大きいから消えるとしても数週間が絶対にかかるはずなんだよ。それが僅か数日で噂がなくなるのはおかしいのさ」
理科「でもそれだけなら…。気をつかったというのも…」
伊藤「それだけじゃないんだ」
理科「というと」
緋色はさっきまでの無表情からニコニコ顔に戻って
緋色「なんと噂が忘れられているんだ」
理科「…どういうこと?」
緋色「噂を話していた人に、このことを話しても何それ?って返されることだよ。それもそんなことはあり得ないという表情でね。私はこの噂を20人以上に聞いて確かめたけど、全員そんな噂は知らないっていうし、そもそも妊娠した生徒の名前を聞いても誰それって返されるの」
伊藤「さらに教員に聞いても妊娠した生徒のことを一切覚えていないみたいだ。これはどう考えても不自然だ」
緋色「そうそう。流れていた噂を止めること自体至難の業なのに、その噂を忘れさせるとか…。方法はなくはないと思うけど…。ねぇ…?」
緋色は伊藤に問いかけるように身体を少し傾けて伊藤の顔を覗き込む。
伊藤「…」
伊藤は少しイラッとした表情をしたが、すぐに無表情になって
伊藤「そんな方法があるのか。どんな方法だ?」
今度は伊藤が緋色の方に身体を傾けてニヤッとした表情をすると
緋色「…」
無表情になり
緋色「…私、伊藤のこと気に入らないかも」
伊藤「安心しろ。私もお前が気に入らない」
緋色「アハハ、気が合ったね~。これは仲良くなれるかも~?」
伊藤「こんなところで気があってもね」
緋色「それはそうだ」
緋色はケラケラと笑って前を歩いている3人の方に駆け寄っていった。
理科「…」
緋色の変わりように戸惑いを覚え、怯えるが、手が暖かい何かに包まれたような感覚になった。手を見ると、伊藤が手を握ってきた。
伊藤「大丈夫、私がいるから」
理科は振り払うわけでもなく、そのまま伊藤の手を握ったまま歩くとお店に到着した。
そのままラーメン屋でラーメンを食べて、ホテルに帰り、各自就寝することになった。
理科は自室に戻り、緋色と茅野について考えてみる。伊藤の言っていた通り、2人とも好戦的なところが見えたので、今後も警戒を怠らないようにしなくてはと思い部屋の電気を消して就寝した。
今後もよろしくお願いします。




