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12人の少女 最終計画  作者: ヤマネコ
始まり
31/164

2020 9/4(4)

今後もよろしくお願いします。

理科「…」


星名「…」


互いにスマホの画面を相手に見えるようにする。


星名「…なるほど、宮永の能力1つ特定できたかも」


理科「…どういうこと?」


星名「朝倉が〈身代わり〉を持ってくれていて助かった。それもう誰かに使っている?」


理科「まだ…だよ」


星名「そう。それ回数が書かれていないから使うのは慎重にした方がいいと思う。対象を1度選んで変更できるかどうか分からないからそれ」


理科「…あぁ、星名さんが4人は怪しいって言ったのはそういうこと」


星名「うん。多分そっちが考えている通りで合っているよ」


星名は見せていた画面を自分の方に向け直して、何か操作をしている。理科も星名に画面を向けるのは止めて、能力公開一覧を見て、星名の持っている能力を確認する。


星名が持っていた能力は〈沈黙〉と〈透明〉だった。


沈黙 (あらゆる能力の干渉を防ぐことが出来て、自身に対象の能力を発動させないように可能。対象に単数でも複数でも問題なく制限はない。足音や物音と言ったあらゆる音を一切立てないことも出来る)


透明 (あらゆるものを透明にすることが出来る)


理科「なるほど…。だから4人の話を盗み聞きことが出来たわけね…」


星名「あの時、私を抱えて逃げ切ることが出来るなんてどうやったのかなって思っていたけど、それを持っているなら確かに納得」


理科「あの時…星名さんも使っていたの?」


星名「この能力を手に入れてから少しは使っていたよ。ただあの時は使いすぎて気絶した。朝倉のも使いすぎると気絶するかも」


理科「そうなのかな…」


星名「無料で使えるとは思わない方がいい。実際私が気絶したわけだし。無償で使えるなんて一文も書いてない」


理科「…たしかに」


星名「契約書をよく読まないと後で痛い目を見るのと同じ。ただ今後戦闘があるとしたら自分の能力を熟知していないと生き残るのは難しい。だから全く使わないのも問題だけど、使いすぎるのも問題」


理科「使いどころが…難しいね」


星名「個人的に朝倉は、実質1つの能力しか使わないと思う。〈身代わり〉とかよほどのことが無い限り使わないことを勧める。自分の味方が確定するまでは明かさない方がいい」


理科「…さっき…宮永さんの…能力が分かったというのは…」


星名「〈透明〉と〈沈黙〉を両方使って昨日の茅野の誕生日会に潜入した時、宮永が〈身代わり〉についてやけに疑問に思っていたから、〈身代わり〉か〈道連れ〉なのかなって思っていた。朝倉が〈身代わり〉なら、宮永は〈道連れ〉の可能性が高いと思っている」


理科「2つ…同時に…使ったの?身体大丈夫?…あと、なんで断言できるの?」


星名「大丈夫じゃない。多分明日私布団から動けない気がする。それくらい疲労が溜まっている感じがある。実際に身体が疲れているような感じもあるけど、精神的にも疲れている感じもある。断言はしていないけど、自分の能力と近いの能力を話してカモフラージュをしていたのかなって思ったから」


理科「…それって…」


星名「ゲームでいう、HPかLPとMPがゴリゴリ削れると思って。正直今も少しふらついてきている」


理科「それが数字で…見えないのは厄介だね」


星名はベッドに座っている理科の所に少しふらついた足取りで近づき、ベッドに倒れてくる。理科は星名とぶつからないように隅っこに座り直す。星名は頭を枕に乗せて、かけ布団を自分の上にかけて仰向けになった。理科は星名の頭から少しだけ離れた場所に腰を落としている状態だ。


星名「ゲームなら、プレイヤーが状況を把握するために数値化されていることが多い。代表的なのはさっき言った3つに…STR、AGI、VIT、DEX、MMDの他に、レベルや経験値とかが表記されるけど…私達の能力はそういった数字表記が一切無いからどこまでが限界か分からない。限界を過ぎたら私みたいに倒れるみたいだし…最悪死亡する可能性もある。人によって気絶になるかもしれないし、死亡するかもしれないから朝倉も油断できない」


理科「…そうだね…。寝る?」


星名「呼んでおいて悪いけど、このまま話がしたい。こうして2人で話すタイミングが思ったより少ないから。朝倉はいつも誰かと一緒にいることが多いから話しかけること自体難しい」


理科「…そんなことは…」


星名「伊藤と清水がよく朝倉といちゃついている」


理科は星名の一言に動揺し少し声が上ずってしまう。


理科「い、いちゃ、いちゃついて、なんか」


星名「私から見たらイチャイチャしてた。それで話を戻すけど」


理科「い、いちゃついて、なんか…ないから」


星名「はいはい。それでだけど、具体的に清水が殺されないようにする方法を考えるわけだけど…正直当てがない。朝倉、何かいい案はない?」


理科「…具体的には…誰が社巫女さんを…殺さそうとしているの…」


星名「茅野と緋色。具体的に言うと、このまま停滞した状況に何かの衝撃を与えてみたいと言ったのが緋色で、それで誰かを襲ってみるかといったのは茅野。明坂と宮永はどちらかというと反対していたみたいだけど、なんやかんや話して2人も少し乗り気になっているみたい」


理科「…迷惑だね…」


星名「そうでもないと思う。私たちはまだ中学生。精神的年齢はまだまだ幼くて、小さい子供が新しいおもちゃを手に入れたら誰かに投げてみたいと思うのとそう変わらない。特に緋色はそう。この状況になっても唯一ワクワクしている人だった。それにいつまでこのホテルでそこまで親密度が高くない連中と一緒に暮らすのも心理的に負担がかかって、そのうち誰かを攻撃してみようと思うのも時間の問題だったと思う」


理科「その言い方だと…星名さんは…幼くないみたい」


星名「…いや幼い。多分12人の中で一番精神的に幼いかもしれない。…。私が幼いかどうか今はいい。朝倉は4人の誰かから何か接触を受けていない?」


茅野に個人チャットで話されたことを思い出す。この内容を星名に打ち明けるか迷った。


理科「…」


星名「…ないの?」


理科「……。ある。これ見て」


自分に能力を公開してくれた星名の方に味方することにした。茅野との個人チャットの内容を星名に見せる。


星名「…黒い感じがする。大方、朝倉を餌にして清水をおびき寄せて…って感じかな」


理科「…これどう返信した方が良いかな」


星名「とりあえず放置してまた新しいチャットが来ないか待ってみよう」


理科「そう…。星名さんは…他の人が何の能力を持っているのか分かる?」


星名「分からない。朝倉は?」


星名は味方だろう。そう考えて理科は昨日の清水の様子がおかしかったこと、黒猫のぬいぐるみのこと、誰かが〈変装〉〈入れ替わり〉を使って清水の姿になり接触してきたのではないかということ、清水が〈誘惑〉を持っているのではないかということを星名と共有した。


それを聞いた星名は


星名「…あの4人が〈変装〉〈入れ替わり〉を使っているかもしれなけど、柊姉妹の可能性もある。柊姉妹は今のところ静が過ぎて少し不気味なところがあるから…。瀬奈は〈変装〉〈入れ替わり〉を持っていないと思うよ。私が見ている限り、1番シナリオに受動的だから、そんな彼女がわざわざそれを使う理由がない。同様の理由で朝倉にちょっかいをかける理由もない」


理科「瀬奈さんが…受動的なのは私も薄々思っていた…。今度、奈那子さんと接触して…仲良くなってみようかなと思っているつもり」


星名「奈那子?なんで?」


理科「3姉妹の中で…比較的接しやすいと思ったから。同学年だし」


星名「私は楓と接触してみようかな。彼女の占い能力は百発百中に近いから、味方になってくれればとても頼りになると思っている」


理科「もし占いで…社巫女さんを…殺した方が良いって…出たらどうするの?」


星名「それはどうしようもない。無理やり守るしかないと思う。楓の占いの信頼は厚く固いからそれをやられたら正直手の打ちようがない」


理科「そう考えると…楓さんの方がいいのかな…」


星名「私が楓をやるから、朝倉は奈那子をお願い…ごめん、少し寝たいから部屋を出て行ってくれる?今度は私が朝倉の部屋に行くから」


理科「…わかった。お大事に」


星名「うん」


理科はベッドから立ち上がり、寝ている星名を見た後、星名の部屋を出て行った。




理科「…あいた時間をどうしよう」


何をするか思いつかず、とりあえず自分の部屋に戻ることにした。


部屋に入り、星名と同じように身をベッドに投げ仰向けになる。星名との話し合いを理科なりにまとめることにした。


朝倉理科〈予感〉〈身代わり〉

星名メア〈沈黙〉〈透明〉

宮永美玖〈道連れ?〉〈???〉

清水社巫女〈誘惑?〉〈???〉



理科(…星名さんだけだけど、完全に能力が2つ分かったのは大きかった。社巫女さんと宮永さんの能力がこの予想通りなら、少しは状況が見えてきて足場を安定させるのも簡単になるだろう…少し眠い)


少しだけ目を瞑って休むことにした。


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