2020 9/4(3)
今後もよろしくお願いします。
理科「…は?何を言っているのか…意味が分からないんだけど」
全く予想していなかったことを言われ、しかもそれが自分を大切と言ってくれている人が殺されると言われ頭に血が上り、思わず星名に近寄り、彼女の襟元を掴んで彼女の目を睨む。
理科「詳しく教えて」
星名は理科に掴まれたのを振りほどくつもりはないようで、理科を見上げる形で話し始める。
星名「明坂・茅野・緋色・宮永の4人全員か、1人か2人か分からないけど…清水を殺害するつもりみたい。私としては今1人でも欠けるのは良くないと思っているから、これを阻止したい。でも私1人だと多分阻止出来ないから協力してほしい」
理科「社巫女さんが…殺される…根拠は?」
星名「彼女たちの会話を盗み聞きした。昨日の茅野の誕生日の時のことだよ」
理科「ちょっとまって…確か星名さんその時部屋で休んでいたよね?緋色さんもそう言っていたけど」
星名「うん、そう言って4人の会話を盗み聞くために休んだ。幸いにも私が聞いていたことは4人にバレなかったみたい」
理科「だから…どうやって4人の会話を盗み聞きしたの…まさか盗聴?」
普通なら考え付かないが、相手は中学2年生にして大学で機械に関する講義をしているくらいだ。盗聴くらい朝飯前だろう。彼女なら気付かれないように盗聴をすることも可能に思う。
理科「…茅野さんのことを知っている?」
茅野の提案が頭の中によぎる。清水を調べることとこの殺害計画は全くの無関係だと思えなかった。星名の言っていることが本当なら少なくても茅野が無関係とは考えづらい。
星名「茅野亜李。少しは知っているよ」
理科「…先に茅野さんのことを…教えて」
星名「教えたら協力してくれる?」
理科「……聞いてからじゃダメ?」
星名「ダメ。それやったら信用できない」
理科「…わかった。協力する」
これで星名に騙されていたら、多分私が攻撃を受けるだろう。しかし、本当のことを言っているなら、このままだと清水が死亡する可能性が高い。そしてもう1つ根拠がある。それは
理科(〈予感〉がない…。多分協力してもしなくても私が危険な状況になることはない…と信じよう)
星名は苦しそうに理科の手を払って襟元を正しながら呼吸を整え話し始める。
星名「茅野亜李。彼女は基本的に誰とも友好的だけど、好戦的な性格をしていて流れるように人を罵倒・中傷・暴行することがある。特にスイーツ関係のことで怒らせると殴り合いになることも少なくないって噂。友達は少なくはないけど多くもないようで、よくいう浅く広い関係を維持している。これくらい」
思ったより情報が少なくてガッカリするが、理科の知らない部分も少しはあったのでヨシとした。
星名「茅野亜李について知っていることは話した。協力してくれるよね?」
提案しているような感じだが、完全に「協力しろ」という言い方だ。
理科「…協力はするけど、私は星名さんを…信用できない」
星名「どうして?」
理科「…前回の事件も星名さんと一緒にいたから…なんとなく…信用できない」
星名「それは私のせいじゃない」
理科「せめて…能力を公開してくれたら…信用する」
星名「それは…わかった。その代わり私も条件を付ける。せーのでお互いの能力を公開する。これが条件」
理科「…それは…」
星名「これでも大分譲歩している。これでも蹴るなら、私1人でどうにかしてみるけど…正直止められる自信は無い。清水が死んじゃうかもね」
まるで「お前が協力しなかったせいで清水が死ぬぞ」と言っているようなものだった。
理科「…っ」
怖い。相手が味方か分からない上に、仮に清水の件が終わった後に他の人たちに能力を公開される恐れがある。自分がどんな能力を持っているか知られてしまったら…狙われる可能性が高くなるだろう。比較的に今自分が平和に過ごせているのは、能力が知られていないという要因が大きいだろう。
清水の命か…今後の自分の身の安全を取るか…。
清水が自分に言ってくれた言葉を思い出す。
「私が理科ちゃんの相棒だからよ」
「友達だから平気だよね~理科ちゃん?」
なんやかんやで自分を庇ってくれたり、言葉で話をするのが苦手な自分に何度も話しかけてくれた。
理科「……わかった。私も…社巫女さんが…死なれたら困る。せーので見せる。出さないとか…なしだよ?」
星名「交渉成立。じゃあいくよ。せーの」
お互い自分のスマホの画面に自分の所持している能力を開いてお互いに見せる。
理科が持っているのは〈予感〉〈身代わり〉だ。星名が持っていた能力は…。
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