2020 9/4(2)
今後もよろしくお願いします。
理科「……は?」
茅野から送られてきたチャットを読み返してみる。しかしいくら読み返しても清水のことを調べるという内容だった。
理科「…は?」
意味が分からなかった。他の4人に返信をする前に、茅野にすぐに返信をしてしまった。
理科『どうしてですか?』
チャットを送るとすぐに返信が来た。
茅野『朝倉さんは清水さんのことをどれだけ知っていますか?』
理科『会ったのは一昨日です。すれ違いとかだったら分かりませんけど、話すようになったのは一昨日からです』
茅野『あの子がどんな子か知っていますか?』
清水のことを思い浮かべる。
理科(どんな子って…。どんな時も私を守ってくれた優しい人…だよね)
理科『私が疑われている時に助けてくれました。他にも一緒にいてくれたりとか…なんだかんだ気を使ってくれたりとか…』
茅野『私はこのゲームが始まる前の清水さんを知っていますが、今の清水さんは正直胡散臭いです』
文字を打つ手が止まる。震えた手で画面を見ていると続いてチャットが飛んできた。
茅野『知りたいと思いませんか?清水社巫女の過去』
理科『知りたいか知りたくないで言うなら知りたいですけど、茅野さんが語る社巫女さんの過去が事実かどうかなんて分からないじゃないですか?』
茅野『そうですね。だから朝倉さんが決めてください。私と一緒に調査する代わりに私の知っている清水さんの過去を聞くか、この話を切るか。期限は今日の23時まで待ちます。この話に乗るも乗らないも誰にも言わないでください』
理科『言ったらどうなります?』
茅野『言ったら分かります』
理科『考える時間をください』
茅野『ごゆっくりどうぞ。期限までは待ちます』
それから茅野からチャットが来なくなった。茅野の提案に乗るかどうかを悩みながら他の4人の返信をしていく。まずは瀬奈に返す。
理科『分かりました』
チャットを送ると、既読が付くが返信は来なかった。残りの伊藤・星名・清水の返信だが…
理科(…とりあえず今日は学校はやめておこう)
伊藤に学校を休むことを伝えて、清水には感謝の意を伝えると、2人とも即既読をした。
伊藤『あいよ』
清水『どういたしまして』
それ以降2人からチャットは来なくなった。茅野に言われたことを疑問に思いながら今まで清水が書き込んだチャットの履歴を見ることにした。
『子供か!?』
『じゃあ私と一緒にお菓子を食べるって約束してくれたら、扉に入る』
『理科ちゃん、私の部屋に来て』
『無視しないで』
『お願い返事をして』
『理科ちゃん。もしかして裏切るの?』
『返事をして』
『夜ご飯何食べる?』
『今から他の10人も外食しに行くって言っているけど、理科ちゃんは来る?』
『分かった。みんなにもそう伝えるね。1時間後に出るから準備をしといて』
『この行方不明者が出ている謎を解けってこと?』
『確かに聞きこむなら交流がある人の方が良さそうね』
『椿さんと同じ情報なので省略』
『シナリオなんて聞いたから、ここに出た情報が嫌でもシナリオに関わっていると思ってしまうわ。ただの事件かもしれないし…。どれを信用していいのやら』
『確かにシナリオって期間も決められていないし、何をすればいいのかも分からないから迂闊に手を出したくないといのはある』
『はーい』
『別に決めなくていいんじゃない?確かに変な状況に巻き込まれたのは変わりないけど、だからと言って強制的に誰かと行動する必要はないと思う』
『そうだよ。私と伊藤の2人で他の10人が落ち着くまで理科ちゃんを見張ることになったの。安心して理科ちゃんのことはしっかり守るから』
『特に誰かと話しているところは私の知る限り見てないね。能力も何か分からない。もし理科ちゃんが他の10人のうち誰がどんな能力を持っていたか分かったら教えてね』
『今ホテルにいるの?』
『伊藤さんとはあまり仲良くなっちゃだめだよ?他の人たちも伊藤さんが怪しいと言っているから。危険だと思ったらすぐに逃げなさい』
『さっき?私今外にいるけど?』
『こんなことで嘘をつく理由があると思う?』
『どうしたの理科ちゃん、何か変だよ?』
『今日は早く寝なさい。星名さんも意識を取り戻したけど、まだ万全じゃないんだから。睡眠は大事よ』
『体調大丈夫?もし辛くなったら先に私に言ってね。すぐに駆け付けるから』
『どういたしまして』
…今までの個人とグルの清水の書き込みを改めて見てみる。なんというか…少し理科に執着をしているように見える。これだけ見ても特に何か分かったわけではないが
理科「…社巫女さんの過去を知った方が何か考えが変わるのかもしれない」
真偽はともかく、情報を増やしてから清水のことを考えるとして、もう1度チャットを見直してみる。
理科「…なんていうか…少し胡散臭いような…?」
改めて見返すと理科が距離を取らないように脅している感じと、特に伊藤のことを嫌っている印象がある。伊藤は特に清水のことについて言及はしていなかったが、好いているようには今の所見えない。
理科「…というか社巫女さん他の人と話をしているのかな」
よく固まっているグループは、柊姉妹の3人グループと、明坂・茅野・緋色・宮永の4人グループ、理科・伊藤・星名・社巫女・瀬奈の5人はそれほどグループを作って話をしている感じは理科の見ている限りない。
忘れそうになっていた星名のチャットの返事をしていなかった1人でいても特に何もないし、自習をする気分に全くならなかったので、伊藤に学校を休むことを伝えたから星名の用事に付き合うことにした。星名に個人チャットを送る。
理科『起きました。用事って何ですか?』
少し経つと既読が付いた。
星名『私の部屋に来て』
理科『チャットじゃダメですか?』
星名『ダメ。直接話したい』
理科『分かりました。すぐに行きます』
簡単に身だしなみを整えて自分の部屋を出てそのまま星名の部屋に向かう。部屋の前に着くと扉が開いた。
特に何も言わず、星名の部屋に入る。相変わらず薄暗くて、機械が地面に散らかっている。星名はパソコンをカタカナと打ちながら理科に話しかける。
星名「来てくれてありがとう。そこに座っていいよ」
星名がベッドのある方に顎をクイっと動かして、キーボードを叩き続けている。少しイラッとしたが、むかついたお返しとしてわざとドサッと布団の上に座る。星名は特に動揺や怒りを示すことなく画面を見続けている。読んでおいて全く話しかけようとしない星名。
理科「…あの」
星名「少しだけ待って」
読んでおいてなんだと思うが、特に急ぐ理由もないよなと思い気持ちを落ち着かせる。作業が終わったのか、パソコンを畳んで両腕を上に伸ばしてググっと伸ばしていると星名の背中からポキポキと音が鳴る。
星名「待たせてごめん。早速本題に入る」
何の話をするのかと耳を傾ける。
星名「個人的に清水は生かしておくべきだと思うんだけど、朝倉はどう思う?」
理科「…どういう…こと…」
突然のことに何が何だか分からず、問い直してしまう。
星名「多分だけど」
落ち着いて星名の声を聞きとろうと全神経を耳に集中する。星名は少し間を開けて
星名「このままだとおそらく清水社巫女は殺される」
衝撃の言葉を放った。
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