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12人の少女 最終計画  作者: ヤマネコ
始まり
17/164

2020 9/2(8)

今後もよろしくお願いします。

星名「うぅ…」


苦しんでいる星名の近くに来て様子を見ると、星名は身体を起こして咳き込んでいた。


星名「朝倉、水頂戴」


理科は保健室に置いてあった紙コップに水道水を入れて星名に手渡すと、それをとってグビグビと飲んだ後に「もう一杯」と言われたので、さっきと同じように水を汲んで星名に渡すと少しは落ち着いたようだ。


理科「あ…の…」


星名「ん?」


理科「だ…い…じょう…ぶ…です…か」


星名「大丈夫。時々こうなることがある。病気ってわけじゃないから安心して」


理科「そ…う…です…か」


星名「そうなんです。今は…4時限が終わったか…悪いけど、スマホはっと…」


星名はスカートのポケットに手を伸ばしてスマホを取り出すとグループチャイムに目を通し始めた。


星名「…能力公開するのをやめたのね」


理科「え?」


星名「ログを見る限り、てっきり探索系の人が自分で名乗り出て事件を解こうと言うと思っていたけど…止めにかかったのは伊藤・楓・緋色…ふーん」


理科「?」


星名「朝倉、放課後悪いんだけど付き合ってくれない?」


理科「つ…き…あ…う?」


星名「多分私放課後になっても体調が悪いままだと思う。もし放課後になっても体調が悪かったら私を家に送ってほしい」


理科「ほか…の…ひ…と…は?」


星名「11人の中じゃ朝倉が一番信用できる。朝倉は攻撃的な性格じゃないし、うるさくないし、そこまで不快じゃないし、一緒に保健室登校する仲だからまだ気楽でもある」


理科「で…も…」


星名「伊藤からは許可をもらっているから平気」


理科「あ~…で…も…」


星名「朝倉の家と近いから平気だと思う」


理科(なんか思考を先読みされているような気がする。そんな能力あったかな…。というかなんで家の場所を知っているの!? …ハッタリ?)


理科「なんで…家の……場所を……知って……いるの?」


星名「この前先生に渡された種類に住所書いているところを少し見ちゃったから。ごめん」


理科「あー…」


いつだったか忘れたが、保健室の先生に何か書類を複数枚書かされた。確かに星名も隣で一緒に書いていた記憶があり、見ようと思えば見ることが出来た距離ではあった。


星名「勝手に見たのは謝る。ごめんなさい」


頭を下げてきた。確かに見られていたことは良くないと思うが、誰かに言い伝えられていない限りは…


理科(あれ?伊藤はなんで私の住所を知っているのかな……それともあれは知っているふりをした?そんなことをする理由はさっぱり分からないけど…)


星名に自分の住所を他の人に伝えていないか確認を取ってみると


星名「それなら問題ない。私は誰にもそのことを言っていない。人の個人情報をバラまくのは犯罪」


理科「でも……伊藤は…知っている…みたいで…」


星名「伊藤が知っている?伊藤に自分の住所を教えたとかじゃなくて?」


理科「はい…誰にも…言った…覚えは…ありません」


星名「だいぶ話すときに固さが取れてきたね。そうなんだ…。書類を見られたとか?あとは先生に何かしらの理由を付けて教えてもらったか…跡をつけたか…くらいかな思いつくのは」


理科「なんで…そんな…ことを」


星名「私に聞かれても分からない。もしかしたら私みたいに偶然どこかで知ったのかも。本人に聞くのが手っ取り早いと思う」


理科「…」


確かに手っ取り早いのは本人に聞くことだが、シナリオに巻き込まれていない場合の話だ。


事件の真偽を確かめるために能力を公開して探さないかという提案を真っ先にしないと言ったのは伊藤だった。真偽は付かなくても、また新しい情報が出てくる可能性が十分にあったのにそれをしないだなんて…どういう理由があったのだろうか。


理科(伊藤だけ、もしくは何人かに初期から違う情報が与えられている…とかがあれば…理由としては納得するけど…。どのみち伊藤はあまり信用出来ないよね…。でも現時点で私と友好的に接してくれているのは、伊藤・社巫女さんくらいで他の人はただ話すだけ…という印象だよね)


瀬奈とは今後ファッションの付き合いを約束したわけだが、それは瀬奈の自己満足であるものと言えるし、星名も保健室登校仲間みたいな感じで信頼感はあまり無い。緋色は最初に理科が突っかかって答えてくれたが、そのあとは理科というよりは一緒にいた清水に話しかけている感じだった。


理科(社巫女さんが私を裏切るわけない。だって社巫女さんは私を大切にしてくれている。だから現時点で一番怪しいのは…伊藤?)


突然一緒に帰ろうと提案してくる辺り、何かを自分に仕掛けてきようとしているのかという警戒心が強まっていく。


理科が1人で考察していると、星名が話しかけてきた。


星名「それで朝倉。帰り私と付き合ってくれる?」


理科「分かり…ました」


星名「じゃあ放課後になったら起こしてほしい。私はもう1度寝る」


理科「はい」


理科は星名の近くから離れて、カーテンを引いて上げて自習していた机に戻る。


理科(星名さんは伊藤に許可を取ったって言っていたけど、伊藤にもそのことを伝えた方がいいのかな…)


少し考えた後、今一番怪しいと思っている奴にそんなことを言う必要はないと考えてスマホを閉まって、椅子に座ると5時限の授業を知らせるチャイムが鳴った。


理科(さて、気を引き締めていこう)


放置されていた教科書を開いて自習を再開した。


評価・ブクマよろしくお願いします。

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