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12人の少女 最終計画  作者: ヤマネコ
学校破壊
163/164

2020 9/19(前編)

次回で最終回。

理科「あれ…」


理科が目を覚ますとエントランスに敷かれていたベッドで寝ていた。


寝ぼけながら辺りを見渡すと、制服を着ていた椿・奈那子・楓・明坂・茅野・緋色・宮永が理科の近くで寝ていた。


伊藤「理科、起きて」


声がした方を向くと、サンドイッチを食べながらテレビを見ていた。近くには清水と星名・瀬奈も食べてテレビを見ていた。


星名「朝倉おはよう」


清水「そろそろあいつらも起こした方がいいよね」


瀬奈「うん、起こしましょう」


瀬奈と星名が寝ている7人を起こし始める。


明坂「あれ…」


奈那子「いつの間に寝ていたのかな…」


楓「…なんで…ここで寝ているんだろう」


伊藤「ここで今日のことを話していたら全員寝落ちしたんだよ」


緋色「あー、そうだった…かな?」


宮永「ここでみなさんと何かをしていた記憶は…ありますけど…。何を話していたんでしたっけ?」


清水「学校を破壊することよ」


茅野「あぁ、そんな話でしたね。分かっていますよ、原型が無くなるまで破壊するんでしたよね?」


椿「…あぁ、そんな話だったわね。疲れていたのかしら…」


伊藤「ほら、腹をすかしては元気も出ないって言うだろ? みんな食べな」


7人はそれぞれ置かれていたご飯をモグモグと食べ始める。


緋色「それで…具体的には~?」


伊藤「そうだな、確認も含めてもう一度説明するか」


瀬奈「みんなこっち見て~」


星名と瀬奈が何かの機材を動かしていると、大きなモニターにスライドや学校の見取り図が書かれている。


星名「それで、ここだけど~~~」


星名と瀬奈が説明を始める。7人は真剣に聞いていた。


瀬奈「~~~、朝倉、聞いていた?」


理科「え、あの、すいません」


瀬奈「ちゃんと聞いて」


理科「はい」


何か変だなと思いながら2人の説明を聞いていた。








それから、学校を破壊することを細かく打ち合わせをしていた。11人はやる気があったが、なぜか理科は違和感があった。


それから全員身支度を整えて、12人で登校する。


思えば、12人全員で登校したのって最初の方で、途中からはバラバラになっていたような気がする。


…なんか忘れているような気がするけど…なんだったかな~。


12人仲良く学校に向かう。みんな笑顔だ。だけど、その笑顔が何か不自然な感じがする。


…なんだろうな。この不自然さ。


12人笑顔で学校に着くと、やけに静かだ。生徒が誰一人もいない、教師もいない。


12人で校内に入る。1年生の方に楓・緋色・清水・椿、2年生の方に理科・伊藤・奈那子・星名、3年生の方に明坂・茅野・瀬奈・宮永と分かれる。全員手に金属バットを持って。


理科は手に金属バットを持って廊下の窓ガラスをどんどん割っていく。近くの教室からも、上からも下からも窓が割れている音が響き渡る。


音に反応してか、いろいろな場所から黒い奴らが出てきた。そいつらは今まで全身が黒かったのに、全身の中央に縦線を入れて片方が真っ黒、片方が色付いている。顔は真っ黒ではなくきちんと見えていた。


黒伊藤ルキ


黒柊椿


黒柊奈那子


黒柊楓


黒清水社巫女


黒星名メア


黒瀬奈来夏


黒明坂絵美


黒茅野亜李


黒緋色沙耶


黒宮永美玖


11人の顔をしたそいつらが、高速で理科達を襲ってきた。窓を割ったところに、星名から貰った防犯ブザーを外に放り投げる。


音に反応したそいつらは、獲物を追うように、窓から飛び降りて外に落ちた防犯ブザーに群がり、奪い合っている。お互いの身を削り合いながら奪い合うその様は、社会を縮小した光景だ


伊藤「理科、次行くぞ」


バットを肩に乗せながら歩いている。教室の窓ガラスは全て割れている。


奈那子「こっちも終わったわよ~」


星名「急ぐよ、もう時間がない」


星名が先導して、走ると3人も付いていく。


廊下の窓ガラスは全て割れていて、上も下からも窓ガラスが割れる音が続いていた。時々、上から黒い奴らが凄い勢いで飛び降りてきて、下にいる黒い奴らにぶつかって殴り合いになっている。


奈那子「青春しているわね」


星名「青春青春」


伊藤「青春しているね」


理科「…」


4人でバットを持ちながら廊下を走る。階段があるところに出ると、下から4人が走り上がってきた。


清水「そっちは」


星名「終わった。あとは屋上」


清水「わかった、手筈通りに」


星名「任せて」


清水「みんな、私達は先に屋上にいくわよ」


楓「はい」


緋色「あいよ」


椿「うん」


4人は理科達を置いていって上の階段を上がって行く。


星名「…奈那子、私達は職員室」


奈那子「うん」


伊藤「理科、私達は校長室」


理科「うん」


星名と奈那子は職員室に向かって走り出す。


伊藤「理科、行くぞ」


バットを手に持ちながら校長室に着くと、また黒い奴らがいた。伊藤は躊躇なく、黒い奴らにバットで殴りかかり、ぐしゃっと潰れるような鈍い音が断続的に聞こえる。理科は戦闘を伊藤に任して、校長室に在ったガソリンを手に取り廊下に流していく。


伊藤「理科、もう一本」


入っていたガソリンのタンクを投げ捨てて、校長室に戻ると伊藤以外の黒い奴らはピクピクンと動いていたが頭にバットを振り下ろすと、それは潰れて動かなくなった。


伊藤に渡されたガソリンタンクを持って階段を降りて一年生の廊下にも垂れ流していく。


一年生の廊下も教室も全ての窓ガラスが割れていて、廊下に大量の破片が散らばっていた。急いでガソリンをバラまいて無くなったタンクを外に放り投げると、その音に引かれたのか、また大きなてんとう虫が出てきた。


てんとう虫に見つかっても、落ち着いてポケットに入っていた防犯ブザーを取り出して紐を引っ張り外に放り投げる。音につられて大きなてんとう虫達は外に出て行った。


理科「…」


なんか変だ。


何かが分からないけど、なんだろう。


今は何も考えないでとにかく自分のやれることをやろう。


ガソリン臭い廊下を走りながら上の階を目指す。途中滑って転倒しそうになるが、なんとか踏ん張ってガソリンまみれにならないで済んだ。


2年生の廊下に着くと、伊藤が上の階段に上がっているところだ。


伊藤「理科、急ごう」


理科「うん」


2人で階段を全力ダッシュすると、3年生の廊下もガソリンまみれになっていた。教室も廊下の窓ガラスも全て割れていて、床にガラスの破片がないくらい破片で散らばっていた。


屋上に続く階段を上がって、伊藤が扉を蹴破る。


扉の先は白い部屋ではなく、学園の全体が見渡せる屋上だった。


そこには10人が既に揃っていて、全員各々の作業をしていた。


清水「遅い」


伊藤「すまん、手間取った」


星名「こっちはもう終わる」


楓「体育館、保健室OKです」


宮永「理科室、美術室、音楽室OKです」


奈那子「教材室、準備室、図書室OKよ」


明坂「理事長室、校長室、教頭室、職員室OKだ」


茅野「生徒会室、生徒指導室、放送室、各クラブ室、教官室、管理室、事務室、機械室問題なしです」


瀬奈「これで全部ね。メア、全部問題なしよ」


星名「よし、伊藤」


伊藤「おう」


伊藤が懐からチャッカマンを取り出して火をつける。それを近くに置いてあったダンボールの上のティッシュに火を移すと、ティッシュが燃え始めた。その燃えたティッシュをダンボールごとガソリンまみれになっているところに落とすと、凄い勢いで辺りが燃え始める。


瞬く間に炎はあちこちに燃え移り、屋上から見える限りの場所から煙が上がっていた。


12人は横一列になって手を繋いでいる。


左端から


柊椿、伊藤ルキ、清水社巫女、緋色沙耶、柊奈那子、茅野亜李、瀬奈来夏、宮永美玖、柊楓、明坂絵美、星名メア、朝倉理科


となっている。


瀬奈「夜なら絶景ね」


緋色「うわ~、綺麗だな」


明坂「えぇ…なかなかお目にかかれるものではないからめ」


茅野「…綺麗です」


奈那子「…熱い」


楓「もう少し我慢ですよ」


椿「そろそろ?」


椿がそういうと、空に沢山の文字が浮かび上がる。


ERROR、ERROR、ERROR、ERROR、ERROR、ERROR


閃光の速さで、空中に「ERROR」という赤い文字で塗りつぶされ、真っ青だった空は真っ赤になっていった。


伊藤「…まだか…」


星名「もう少し、火が回ってから」


理科「きつい…」


全身から汗が拭き続ける。全力疾走よりも汗をかいているだろう。服の中が汗でベタついていて、気持ち悪かった。


瀬奈「まだ!?」


星名「まだ!」


宮永「私そろそろキツイです」


あちこちから煙が出てきて、屋上にいる12人の元にも煙が寄って来た。


何人かは咳き込んでいて、気持ち悪そうにしている。


清水「メア! そろそろ限界よ!」


星名「分かった、緋色・椿・楓」


緋色「任せろ!」


楓「はい!」


緋色と楓が赤目になる。


突然視界が切り替わり、視点を自由に動かすことが出来ない。楓視点になっている。


楓「皆さん、練習した通りにお願いします!」


椿「開けるわよ!」


楓からの視点で大きな扉があり、椿がそれを引くような動作をすると、扉の中に吸い込まれていった。


扉が閉まる前に見えた外の景色は、大規模な消火活動を行っても全く消えないくらいの学校中が炎で囲まれていたものだった。




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